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積層セラミックコンデンサ (MLCC) の主にセラミックス材料設計から見た技術動向

積層セラミックコンデンサ (MLCC) の主にセラミックス材料設計から見た技術動向

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、セラミックスの基礎から、MLCCの小型化・薄層化・大容量化への指針について分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2022年1月18日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • MLCCで課題を抱えている方
  • MLCCの生産に必要な材料、設備メーカーにおける研究開発、製造、販売に携わる方
  • MLCCを使用する製品の設計技術者

修得知識

  • セラミックスの基礎
  • コンデンサの機能
  • BaTiO3セラミックス誘電体としての特性
  • BaTiO3セラミックスでの格子欠陥の様子およびその制御技術
  • BaTiO3セラミックスでの化学組成の設計指針
  • MLCCの開発動向

プログラム

 MLCCはスマートフォーンに代表される小型電子機器から、自動車のEV化、今後の自動運転化に向けて、また、5G、IoTの進展に伴い、生活のあらゆる分野で、その需要の大幅な増大が見込まれる電子部品です。MLCCの多くはBaTiO3をベースにした誘電体セラミックスが誘電体素子に用いられています。MLCCの小型化はこの誘電体素子の薄層化によるところが大きく、MLCCの信頼性はこのBaTiO3誘電体セラミックスの材料的特性に負うところが大きいと言えます。
 本セミナーでは、MLCCやMLCCに必要な素材 (セラミックス材料、電極材料、バインダーなど有機材料) に係わる技術者、および生産の第一線で頑張っておられる開発および製造に係わる技術者、品質管理や故障解析に係わる技術者の方に聴講していただければと思っています。MLCCの信頼性に影響するBaTiO3誘電体セラミックスの設計指針として、セラミックスの基礎からBaTiO3の格子欠陥からドナーやアクセプター元素添加に係わる材料組成設計の指針までを分かりやすく説明します。MLCCに係わる皆様の日々の研究開発、製造現場での指針、方向性を提供できればと思っています。

  1. 積層セラミックコンデンサ (MLCC) の基礎
    1. セラミックスの基礎
      • 焼結現象
      • 粒成長
      • 平衡状態図
    2. コンデンサの種類
    3. インピーダンス素子としてのコンデンサ
      • 周波数特性
      • インピーダンス
      • ESR
      • ESL
      • デカップリング
    4. MLCCの概要
      • 高誘電率系
      • 温度補償系
      • 温度係数
    5. Ni内部電極MLCC
  2. BaTiO3 (BT) 誘電体セラミックスの基礎
    1. BTの強誘電性
      • 結晶構造
      • 相転移
      • 分極
      • ドメイン
      • ヒステリシス
    2. BTのサイズ効果
    3. 微粒BT粉末の合成
      • 固相法
      • シュウ酸法
      • 水熱合成法
      • c/a軸比
    4. BT誘電体原料の組成
      • アクセプター元素
      • ドナー元素
    5. BT誘電体セラミックスの構造
      • コアシェル構造
      • 非コアシェル構造
      • 不均一歪
      • 粒成長抑制
  3. Ni内部電極MLCC対応のBT材料
    1. 酸化物の還元現象の熱力学
      • 熱力学
      • 化学平衡
      • ギブス生成自由エネルギー
      • 酸素分圧
    2. BTの酸素空孔生成
      • 格子欠陥式
      • 欠陥濃度
    3. BTの格子欠陥制御
      • Aサイト
      • Bサイト
      • 化学量論比
    4. 異種元素置換による格子欠陥生成とその効果
      • 酸素空孔
      • 陽イオン空孔
      • 欠陥の会合
    5. 粒界の役割
      • 粒界の構造
      • 酸素の拡散
      • 元素の偏析
  4. BTセラミックスの長期信頼性
    1. 酸化物の電気伝導
      • バンド伝導
      • ホッピング伝導
      • オーム則
      • バンドギャップ
    2. 高電界での電気伝導
      • チャイルド則
      • 放出電流
      • 摩耗故障
    3. 酸素空孔移動現象とその制御
      • 活性化エネルギー
      • 分析手法
      • シミュレーション
    4. MLCCの摩耗故障と加速性
      • 加速評価
      • 温度加速
      • 電圧加速
  5. MLCCの製造プロセス
    1. 製造工程の概要
    2. シート成形工程、主にスラリー組成の設計およびスラリー製造技術
      • バインダー
      • 分散剤
      • 可塑剤
      • 乾燥収縮
      • PVC
    3. Ni内部電極工程、主にその焼結性
      • ペースト組成
      • 収縮挙動
      • 共素地
    4. MLCC焼成工程、主に焼成雰囲気制御とBT酸素空孔制御
      • バインダーの熱分解
      • 雰囲気制御
      • 残留炭素
      • 酸素空孔生成
      • 再酸化
  6. MLCCの技術動向
    1. 小型、大容量化
    2. IoT、5Gへの対応、低ESR化、低ESL化
      • 5G化の動向
      • LW逆転
      • 3端子
      • 多端子
    3. 車載に向けた高圧、高温化
      • 市場動向
      • 車載規格 (AEC-Q200)
      • 信頼性データ
      • 中高圧設計
      • 高温対策
      • 温度補償系材料
    • 質疑応答

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

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  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 40,000円(税別) / 44,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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