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積層セラミック電子部品の製造プロセスと信頼性設計

積層セラミック電子部品の製造プロセスと信頼性設計

~スラリー分散、シート成形、内部電極、脱バインダー、焼成、外部電極~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年10月23日〜11月2日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年10月23日まで承ります。

概要

本セミナーでは、積層セラミックコンデンサ (MLCC) の製造プロセスを例に取り、セラミックスラリーの組成、作製から、内部電極ペースト、電極印刷、積層、脱バインダー/焼成工程、外部電極形成、故障解析、信頼性設計の考え方など、積層セラミック電子部品の製造プロセス上のポイントを解説いたします。

開催日

  • 2025年10月14日(火) 13時00分16時30分

受講対象者

  • MLCCで課題を抱えている方
  • MLCCの生産に必要な材料、設備メーカー、素材メーカーにおける研究開発、製造、販売に携わる方
  • MLCCを使用する製品の設計技術者

修得知識

  • 積層セラミックスに関する基礎知識
    • 相図
    • 焼結
    • 金属の酸化
    • 酸化物の還元
    • 酸化還元の熱力学
    • 粒成長
  • 積層セラミック製造プロセスの基礎知識
    • スラリー組成設計
    • 分散性
    • シート成形での乾燥
    • 内部電極の組成
    • 金属粉末性状
    • 内部電極の焼結性
    • 積層工程
    • 焼成雰囲気制御
    • 外部電極形成
    • 電解めっき
    • 耐湿性
    • 故障解析
    • 加速寿命
    • 耐用寿命
    • 故障率
    • 摩耗故障
    • 温度加速
    • 電圧加速
    • 湿度加速

プログラム

 本セミナーでは、積層セラミック電子部品の生産や開発に直接に携わる技術者、研究者の方、およびセラミック材料、電極材料、有機バインダー材料、有機溶剤など積層セラミック電子部品に関係する素材の技術者、研究者の方に、積層セラミック製造プロセス技術を積層セラミックコンデンサ (MLCC) の例に取り、概説します。
 積層セラミック電子部品ではセラミック粉末からなる生シートと金属粉末からなる内部電極膜を多層積層し、共焼結する必要があります。金属粉末の酸化特性、低温での焼結性はセラミックス素子の複合体に構造欠陥を招きやすく、クラックやデラミなどの不良が発生しやすい工程であり、不良を防止するための工程設計が重要になります。工程条件の不備によっては、内部欠陥などの不具合が内在し、長期信頼性に重大なリスクを招く結果となります。各工程での技術ポイントを理解することで、信頼性の高い積層セラミック電子部品の製造が可能になるものと考えます。
 本セミナーでは積層セラミックコンデンサ (MLCC) の製造プロセスを例に取り、セラミックスラリーの組成、作製から、内部電極ペースト、電極印刷、積層、脱バインダー/焼成工程、外部電極形成、故障解析、信頼性設計の考え方など、積層セラミック電子部品の製造プロセス上のポイントを学習できるように企画しています。積層セラミック電子部品の開発に必要な製造工程をトータルに理解することで、個々の技術課題が明らかになると考えています。このセミナーで全体像を理解して頂き、積層セラミック電子部品に直接ないし間接的に係わる技術者の日々の技術的な課題解決に対して、参考になれば幸甚です。

  1. 積層セラミックス電子部品の概要
    • 積層電子セラミックスの種類
    • 組成
    • 内部電極
    • 金属の酸化
    • 平衡酸素分圧
    • 内部構造
    • 小型化の変遷
  2. セラミックスの基礎知識
    • セラミックスの微構造、粒界、グレイン
    • セラミックスの焼結現象、粒成長、緻密化
    • 相図、平衡状態図、全率固溶系、共晶系、包晶系、焼結助材、液相生成
  3. 金属酸化物の酸化と還元
    • 金属の酸化、酸化物の還元、ギブス生成自由エネルギー、平衡酸素分圧、酸化物の安定性、エリンガム図
    • Cu、Ni内部電極平衡酸素分圧
    • 代表的酸化物の平衡酸素分圧、エリンガム図の見方、ギブス生成自由エネルギーの計算
  4. 積層セラミック電子部品の製造プロセス概要
    • 積層コンデンサ (MLCC) 、積層インダクタ、積層サーミスタ、積層圧電体、リチウム二次電池、全固体電池
    • シート剥離・積層機構、面剥離、仮圧着
  5. シート成形用スラリーの設計
    • シート組成、顔料体積濃度 (PVC) 、吸着バインダー、フリーバインダー、臨界顔料体積濃度 (CPVC) 、バインダー/可塑剤比、シート強度、破壊靭性
    • 凝集、分散材添加量、チクソ性、凝集体構造
  6. スラリーの分散プロセス
    • 分散方法、ボールミル、ボール径、回転速度、ビーズミル、ビーズ径、周速
    • スラリーの分散性評価、沈降体積
    • 粒度分布、測定方法、比表面積、メディアン径、個数基準、体積基準
  7. シート品質
    • シート成形機乾燥ゾーン、恒率乾燥、シート品質、シートの表面性状、バインダー偏在、ベナードセル
    • シート表面粗さ、添加物の分散性、信頼性
    • 積層体のプレス、一軸、温水等方プレス (WIP)
  8. 内部電極ペーストの設計
    • 内部電極ペースト組成、内部電極の薄層化、微粒金属粉 CVD法、液相法
    • Niペースト組成、スクリーン印刷塗布形状、シートアタック、ネガパターン印刷
    • 内部電極焼成収縮、共材の効果、カバレッジ、金属粉末表面コーティング
  9. 脱バインダーおよび焼成
    • 焼成プロファイル、焼成雰囲気、バインダーの熱分解、残留炭素、熱分解での触媒効果
    • 雰囲気制御ガス、残留炭素の影響、酸素分圧制御計算
    • 粒成長、粒成長抑制、焼結体の不均一歪み、残留応力、冷却速度
    • 焼成初期ネッキング、高温弾性率、焼成での変形、そり、高速焼成
  10. 外部電極形成
    • バレル研磨、焼成前バレル、焼成後バレル、塗布方法、外部電極浸漬塗布
    • 外部電極の構成、外部電極フリット、樹脂外部電極、金属端子
    • 電解めっき、結晶配向性、応力発生、Snウイスカー
  11. 長期信頼性 (MLCC、BaTiO3を例に)
    • バスタブ曲線、初期故障、耐用寿命、摩耗故障、加速評価、温度加速、電圧加速、湿度加速
    • 故障個所の分析、電界集中、カバレッジ、内部電極/セラミックの界面
  12. 積層セラミック電子部品の故障要因
    • ボイド、剥離、クラック、マイグレーション、耐湿性のクラック
    • 故障解析手順、不良解析例
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
複数名
: 40,000円 (税別) / 44,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 40,000円(税別) / 44,000円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 80,000円(税別) / 88,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 120,000円(税別) / 132,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 160,000円(税別) / 176,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 190,000円(税別) / 209,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

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アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年10月23日〜11月2日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。

関連する出版物

発行年月
2024/10/31 2025年版 コンデンサ市場・部材の実態と将来展望
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2020/10/30 積層セラミックコンデンサ (MLCC) の材料・製造・実装技術と最新動向
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