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樹脂のレオロジー特性の考え方、成形加工時における流動解析の進め方

樹脂のレオロジー特性の考え方、成形加工時における流動解析の進め方

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、シミュレーションの理論的な背景を理解することで製品設計段階での成形性や品質評価を行う上での注意点を解説いたします。
また、材料のレオロジー特性の意味を理解することでシミュレーション結果の活用方法などを幅広く解説いたします。

開催日

  • 2021年7月27日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • これから樹脂流動解析を勉強する方
  • CAEで使用しているモデル式、流動解析の原理を勉強したい方
  • CAEを製品設計に効率的に活用したい方
  • Excel分析ツールを業務に利用したい方

修得知識

  • 樹脂のレオロジー特性を表現する構成式の基本的な考え方
  • 樹脂の流体計算の基礎
  • Excelを利用した最適化の操作法
  • Excelを使用した未知パラメータの算出方法
  • シミュレーション結果の評価方法

プログラム

 樹脂の種類と成形法を紹介し、樹脂の流動解析の目的を明確にします。次に樹脂の挙動を表現するために必要なレオロジー特性と、そこから導かれる各種粘弾性モデル、粘度モデル、温度依存性モデルなどの詳細を説明します。これらのモデルの多くは実際の各種CAEソフトに使用されているものです。モデル式には材料固有の多くの係数が含まれますので、これをCAEソフトのユーザー側で設定するのは大変困難です。これにつきましてはExcelの分析ツールを使って係数の自動最適化を行えることが分かりましたので、各種モデルについてこの手順をご紹介します。続いて、連続体としての流体解析法の式の説明と実際のCAEソフトでの各種計算例ならびに品質評価例を紹介します。
 以上のように本セミナーではシミュレーションの理論的な背景を理解することで製品設計段階での成形性や品質評価を行う上での注意点を知ることができます。また、材料のレオロジー特性の意味を理解することでシミュレーション結果の活用方法などを幅広く知ることができます。
 使用したExcelファイルは、今後の樹脂成形シミュレーション業務に役立つツールとしてそのままご利用いただけます。

  1. 樹脂の種類と成形法
    1. 樹脂とは
      • 熱可塑性樹脂の種類と用途
      • 熱硬化性樹脂の種類と用途
    2. 樹脂の成形法
      • 射出成形
      • 押出成形
      • ブロー成形
      • 熱成形
      • 圧縮成形
      • 移送成形
      • 反応射出成形
  2. レオロジー特性
    1. レオロジーの基礎
    2. 粘弾性モデル
      1. 応力緩和とクリープ
      2. MaxwellモデルとVoigtモデル
      3. 一般化Maxwellモデル
      4. Die Swellへの適用例
    3. 粘度モデル
      1. 流体の特性と分類
      2. 擬塑性流体用モデル
        • 指数則モデル
        • Crossモデル
        • Modified Crossモデル
        • Carreau-Yasudaモデル
        • Herschel-Bulkelyモデル
      3. 温度依存モデル
        • アドレードの式
        • WLF式
      4. その他のモデル
        • ダイタラント流体
        • ビンガム流体
        • 拡張オストワルド流体
    4. 熱硬化性樹脂用モデル
      1. 物性値の変化と反応速度、粘度の取り扱い方
      2. Kamalの反応速度モデル
      3. Castro-Macosko粘度モデル
    5. 粘弾性体の積分型流動モデル
      1. 伸長流動とは
      2. K-BKAZモデルによる一軸伸長粘度の計算
  3. Excelによる係数自動最適化
    1. Excelを使ったフィッティング
    2. 係数自動最適化をうまく行うためのヒント
  4. 樹脂流動の計算
    1. 流体力学
    2. 非圧縮性流体の計算
    3. ナビエ・ストークス方程式とストークス方程式の比較
    4. 薄肉粘性流体の計算
      1. 平行平板内の流れ
      2. 円管内の流れ
    5. 射出成形流動シミュレーションの基礎
  5. 解析事例
    1. 各成形工法シミュレーションの代表的な出力結果
      1. 射出成形シミュレーション
      2. 押出成形シミュレーション
      3. ブロー/熱成形シミュレーション
      4. ゴム/ウレタン発泡シミュレーション
    2. シミュレーション結果からの成形品質評価
    3. シミュレーション実施時の注意点
    • 質疑応答

講師

  • 佐伯 準一
    株式会社 テラバイト
    技術顧問
  • 市田 真己
    株式会社テラバイト 技術2部 熱流体技術課

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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