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医薬品・医療機器 CSA (Computer Software Assurance) セミナー

ライブ配信セミナー

医薬品・医療機器 CSA (Computer Software Assurance) セミナー

~CSVからCSAへ、いったい何が変わるのか~
オンライン 開催

開催日

  • 2021年3月31日(水) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 医療機器ソフトウェア設計者
  • 医療機器ソフトウェア業界へ新規参入する企業担当者
  • 医療機器製造業者へソフトウェアを供給するサプライヤ
  • 認証機関担当者

修得知識

  • なぜCSAなのか
  • CSVとCSAの違い
  • CSAのメリット
  • CSAの対象となるコンピュータシステム
  • CSAでは何を実施するべきか
  • CSVではどの程度の文書化とテストを実施すべきか
  • クリティカルシンキングとは何か
  • 21 CFR Part 11に代わるガイダンスの中身

プログラム

 FDAの医療機器センターであるCDRH (Center for Devices and Radiological Health) は、2020年後半に「Computer Software Assurance for Manufacturing, Operations and Quality Systems Software」 (製造、運用、および品質システムソフトウェアのコンピュータソフトウェア保証) と呼ばれる新しいガイダンスドキュメントの発行をアナウンスしました。
 このガイダンスはCDRHが主管していますが、ヒト用医薬品のセンターであるCDER (Center for Drug Evaluation and Research) およびバイオ医薬品のセンターであるCBER (Center for Biologics Evaluation and Research) も協力して活動しています。さらに新ガイダンスの策定には、ISPEのGAMPワーキングチームも加わっています。つまり医療機器のみならず、医薬品にも対応できるものとなる予定です。
 これまで一般に医薬品企業や医療機器企業においては、IT化 (自動化) が遅れてしまったり、またはITシステム (コンピュータシステム) の更新を躊躇する事例が多くありました。その理由は何といってもCSV (Computerized System Validation) の実施が義務付けられてきたためです。
 CSVでは、多くの文書化を実施しなければならず、医薬品企業や医療機器企業にとって労力、コスト、時間などの観点から、大きな負担になっていました。この負担から企業はIT化等の技術投資について消極的になっていました。そもそもCSVにおける文書は、コンピュータシステムの品質保証のためというよりは、監査や当局査察に提示する目的で作成されてきました。また、企業が費やしたコンプライアンスコストは薬価等に転嫁され、結果的には患者負担になっていました。こういった問題点を解決すべく、新ガイダンスはこれまでのCSVにおける“煩雑さ”を取り除くものとなる見込みです。
 また新ガイダンスは、1997年に施行された21 CFR Part 11 “Electronic Records; Electronic Signature”に代わる新しいコンピュータシステムにおけるFDA共通のガイダンスともなります。新ガイダンスの適用範囲は、医薬品や医療機器の製造、測定・分析、品質システムの履行に使用するソフトウェアが対象となります。品質システムの履行に使用するソフトウェアとは、具体的にはERP、LIMS (ラボデータベース) 、LMS (教育管理システム) 、EDMS (ドキュメント管理システム) 、イベント管理システム (苦情・CAPA管理システム) などが相当します。
 なお、製品としての医療機器に搭載されるソフトウェアや医療機器プログラムには適用されません。新ガイダンスでは、FDAが2003年に発表したリスクベースドアプローチに加えて、クリティカルシンキングという概念も盛り込まれています。このクリティカルシンキングと呼ばれる概念がCSAの核心となります。
 コンピュータシステムで大事なことは、患者の安全性、データインテグリティ、製品の品質などを担保することです。そのため、直接的ではなく、間接的にそれらに影響するシステム (例:教育管理システム) などはいたずらに文書数や文書量を増やす必要はありません。例えば、必ずしもテストスクリプトを作成する必要はありません。大事なことはテスト結果を注視することです。ただし、文書や記録がないということは、実施していないとみなされることになるという原則は変わりません。また文書間におけるトレーサビリティマトリックスも依然として重要です。
 本セミナーでは、CSVとCSAの相違点を分かりやすく解説いたします。

  1. CSA概要
    • なぜCSAなのか
    • GAMP 5の問題点
    • CSAの利点とは
    • CSAが適用されるコンピュータシステムとは
    • リスクベースドアプローチとは
    • クリティカルシンキングとは
  2. CSVとCSAの相違点
    • GAMP 5におけるウォータフォールモデル
    • GAMP 5における文書化要求
    • CSAにおける文書化要求とテスト
  3. リスクマネジメント
    • コンピュータシステムのリスクの見積もり方
    • 製品とプロセスの理解
    • クリティカルシンキングの考え方
  4. CSA対応SOPの作成方法
    • ※2020年12月4日現在、CSAガイダンス (ドラフト) は発表されておりません。
      従いまして、ドラフトガイダンス発表後に、本セミナーの内容を変更する可能性があることをあらかじめご承知おきください。
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信対応セミナーの留意点

  • 「ビデオグ」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、リアルタイムでお手元のPCやスマートフォン・タブレットなどからご視聴・学習することができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • セミナー資料は、電子ファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
本セミナーは終了いたしました。

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