技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

スパッタリング法による薄膜形成と内部応力抑制の勘どころ

スパッタリング法による薄膜形成と内部応力抑制の勘どころ

東京都 開催 会場 開催 個別相談付き

概要

本セミナーは、スパッタリングプロセスの基礎から解説し、現場において遭遇する様々なトラブルに対応する力を身に付けることを目標としております。

開催日

  • 2020年8月31日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • スパッタリング・成膜に関連する技術者
    • エネルギー分野
      • 反射防止膜保護膜
      • 透過膜太陽電池
    • 光学分野
      • 増透膜
      • 反射防止膜
      • 偏光膜
      • 保護膜
      • 赤外透過膜
      • 赤外線フィルター
      • 紫外線フィルター
    • ディスプレイ
      • 絶縁膜
      • 透明電極
      • 発光膜
    • 表面処理
      • 表面硬化膜
      • 固体潤滑膜 など
  • スパッタリング・成膜で課題を抱えている方

修得知識

  • スパッタリング法の基礎
  • スパッタリング薄膜の内部応力
  • スパッタリングプロセスにおける異物発生と抑制

プログラム

 スパッタリング法は、工業的に広く使われている薄膜作製法である。スパッタリング法の特徴として、基板温度を上げることなく物性に優れた薄膜が得られるということが挙げられる。これは、スパッタリング法において、ターゲットから発生した粒子が大きなエネルギーを持つためである。しかしながら、同時にこのスパッタ粒子の高いエネルギーが、薄膜に大きな応力を残留させるという短所をも生じさせることになる。スパッタリング法により堆積された薄膜において問題となる薄膜剥離の多くは、この残留応力によるものである。応力の残留と、それにともなう薄膜の基板からの剥離はプロセスやデバイスの信頼性を保証する上での大きな問題であり、スパッタリング法による薄膜生産において必ず遭遇する問題であるともいえる。
 本講演では、スパッタリング法の技術基盤において、薄膜堆積機構と応力残留および付着力の向上との関連を理解した上で、生産あるいは技術開発の現場において遭遇する応力残留および薄膜の剥離を中心とするトラブルに対応する力を身につけていくことを目標とし、スパッタリングプロセスの特徴とスパッタリングプロセスにより得られる薄膜物性の特徴を解説する。生産あるいは技術開発の現場で活躍するエンジニアに必須の講義である。

  1. スパッタリング法の基礎
    1. スパッタリング現象
    2. スパッタリング率
    3. スパッタリングされた粒子の持つエネルギー
    4. サーマライゼーション (熱中性化)
    5. スパッタリングされた粒子のターゲットへの再堆積
    6. 堆積された薄膜のエネルギー粒子による再スパッタリング
  2. スパッタリング法により作製された薄膜の特徴
    1. スパッタリング薄膜構造モデルと粒子の持つエネルギーの膜構造への影響
    2. 金属薄膜における基板温度・放電圧力の膜構造への影響
    3. 酸化物薄膜における基板温度・放電圧力の膜構造への影響
  3. 種々スパッタリング法の基本とその特徴
    1. 直流マグネトロンスパッタリング法
    2. 高周波マグネトロンスパッタリング法
    3. 反応性スパッタリング法
    4. パルススパッタリング法
  4. スパッタリング薄膜の内部応力
    1. 内部応力とは
    2. 内部応力の発生メカニズム
    3. 内部応力の評価方法
    4. 薄膜の構造と内部応力
    5. スパタリング薄膜と内部応力の実例
    6. 応力の抑制手法
  5. スパッタリング薄膜における膜剥がれと内部応力
    1. 薄膜の付着力とは
    2. 付着のメカニズム
    3. 付着力と全応力
    4. スパッタリング薄膜のはく離の機構
  6. スパッタリング薄膜における付着力の評価と向上
    1. 薄膜の付着力の評価方法
    2. 薄膜付着力の測定の実例
    3. 基板硬さの付着力測定結果への影響
    4. 付着力向上への指針
  7. まとめ
    1. スパッタリングプロセスにおける粒子エネルギー、応力、および付着力
    2. 参考となる書籍紹介
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 草野 英二
    金沢工業大学 バイオ・化学部応用化学科 兼 高度材料科学研究開発センター
    教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

6F 中会議室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,700円 (税別) / 46,970円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,700円(税別) / 46,970円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/24 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/4/25 耐指紋・防汚性材料の設計、評価、応用、今後の展望 オンライン
2024/4/25 プラスチックフィルムの表面処理・改質技術と接着性の改善評価方法 オンライン
2024/4/26 高屈折率材料の基礎と技術応用超高屈折率材料への分子設計 オンライン
2024/4/26 塗布膜乾燥プロセスの解明・考察・本質の理解と塗布膜の設計、不良・欠陥対策への応用 オンライン
2024/4/26 塗装・コーティング現場のゴミ・異物対策実践セミナー 東京都 会場
2024/4/26 共押出多層フィルムの成形技術、押出安定化とトラブル対策 オンライン
2024/5/6 トライボロジー (摩擦、摩耗、潤滑) の基礎と耐摩耗対策、摩擦制御法 オンライン
2024/5/7 異種材料接着に向けた金属の表面処理技術と接着性の改善 オンライン
2024/5/8 高分子の接着性改善と表面処理、界面の構造評価技術 オンライン
2024/5/9 溶融製膜/溶液製膜によるフィルム成形技術の基礎と実際 オンライン
2024/5/10 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/5/14 真空技術の基本と機器の運用・問題解決のコツ オンライン
2024/5/16 半導体めっきの基礎とめっき技術の最新技術動向 オンライン
2024/5/17 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2024/5/21 ぬれ性のメカニズムと制御・測定技術 オンライン
2024/5/21 ラミネート技術の基礎・トラブル対策とヒートシール技術のポイント オンライン
2024/5/21 プラズマによる表面改質技術の基礎と応用 オンライン
2024/5/22 プラズマCVD (化学気相堆積) 装置による高品質薄膜の成膜技術、および量産化対応 オンライン
2024/5/22 防汚コーティング技術の総合知識 オンライン

関連する出版物