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高周波対応基板のための樹脂・銅の密着性向上技術

高周波対応基板のための樹脂・銅の密着性向上技術

オンライン 開催

開催日

  • 2020年7月29日(水) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 高周波基板向けフッ素樹脂表面処理および銅との接着性向技術

(2020年7月29日 10:00〜11:30)

 本講座では、5Gとは?直流と交流の違いとは?周波数と伝送できる情報量の関係は?フッ素樹脂とはどんなものか?プラズマとは何か?等の基礎的な解説から始めますので、予備知識がない方でも気楽にご聴講頂けます。様々な樹脂の接着性向上を可能とするプラズマ処理ですが、フッ素樹脂に対しては単にプラズマ処理してもほとんど効果がありません。そこで、プラズマ処理+αの技術をご紹介し、フッ素樹脂であっても接着性を向上できる手法を学んで頂きます。また、高周波用プリント配線板としてフッ素樹脂を利用する上で注意すべきポイントについても解説します。

  1. はじめに
    1. 5Gとは? (6Gとは?)
    2. 直流と交流の違いは?
    3. なぜ高周波?
    4. 高周波用プリント配線板に求められることは?
    5. なぜフッ素樹脂?
  2. これまでの研究成果
    1. ゴムとフッ素樹脂の接着
    2. 銅めっき膜とフッ素樹脂の接着
    3. 金属インク膜とフッ素樹脂の接着
    4. 金属ペースト膜とフッ素樹脂の接着
    5. 接着強度のまとめ
  3. フッ素樹脂
    1. フッ素原子の特徴
      • 低比誘電率
      • 低誘電正接
    2. フッ素樹脂の特徴
      • 低接着性
      • 低比誘電率
      • 低誘電正接
    3. フッ素樹脂の種類
      • 非溶融性と溶融性
    4. フッ素樹脂の用途
    5. フッ素樹脂の表面改質技術と先行研究
  4. プラズマ処理+α
    1. プラズマとは
    2. 圧力
      • 接着性向上
    3. プラズマ + 熱
      • 接着性向上
      • 高速化・低伝送損失化
    4. ガス種
      • 接着性向上
      • 高速化・低伝送損失化
    5. 表面グラフト重合
      • 接着性向上
      • 低伝送損失化
  5. 今後の展望
    • 質疑応答

第2部 高周波基板向け低誘電ポリイミド接着剤の物性と伝送損失評価

(2020年7月29日 12:10〜13:40)

  1. 開発背景
    1. プリント基板の技術トレンド (高周波対応)
    2. 伝送損失とその改良方針について
    3. プリント基板材料 (硬化性材料) の主要成分について
  2. ポリマー設計
    1. ポリイミドについて
    2. ポリマー設計方針 (加工性改良)
    3. ポリマー設計方針 (低誘電化)
  3. 新規ポリイミド樹脂「PIAD」
    1. 製品概要
    2. 樹脂特性
  4. 新規ポリイミド樹脂「PIAD」応用例
    1. 低誘電カバーレイ、ボンディングシート
    2. 低伝送損失FCCL
    3. 平滑銅箔対応低誘電プライマー
    • 質疑応答

第3部 ポリイミドフィルムへの銅薄膜形成と密着性向上

(2020年7月29日 13:50〜15:20)

 エレクトロクロミック材料に用いる導電性高分子は、共役系高分子に電子や正孔を化学的または電気化学的にドープすることにより、導電性高分子の電子状態の変化に伴う呈色反応を利用している。初期には単一モノマーからなる導電性高分子が開発されてきた。その後、多色化に向け、導電性高分子のエネルギー準位を制御する方法としてドナー – アクセプター法が検討され、多彩な導電性高分子が開発されている。
 本講座では、これらを通してこれまでのフルカラーに向けた取り組みを紹介する。

  1. 単一モノマーからなる導電性高分子
    1. ポリアニリン
    2. ポリ (3-ヘキシルチオフェン)
    3. ポリ (3,4-エチレンジオキシチオフェン) ほか
  2. ドナー – アクセプター (DA) 型導電性高分子
    1. DA交互共重合体
    2. D:A比の異なる共重合体
    3. フルカラーのためのDA型導電性高分子
  3. 還元発色と酸化発色のしくみ
    • 質疑応答

第4部 5G用途へ向けたプラズマ表面改質による低誘電率樹脂への直接めっき、接着剤レス直接接合技術

(2020年7月29日 15:30〜17:00)

 高速通信 (5G) 用デバイス製造の基幹技術として低伝送損失積層回路基板が必須であり、低誘電率樹脂への界面凹凸がない直接めっき技術、直接接合技術が待望されている。
 株式会社電子技研では、独自のプラズマ表面改質処理により基材表面に官能基を付与することにより、低誘電率樹脂 (LCP樹脂、フッ素樹脂、COP樹脂等) への界面凹凸を形成しない直接Cuめっき、LCP樹脂/LCP樹脂間ならびにLCP樹脂/銅箔間を界面を荒らさず、かつ接着剤も用いず直接接合することを可能にする技術を開発しました。
 また、接着剤の接着強度改善、粉体への適用での低誘電率基板作成応用等の他用途への展開を含め、表面改質の原理から応用技術までを解説し、各企業の今後のビジネス戦略を立てて行く為の情報を提供する。

  1. プラズマ表面改質による接着・接合原理
    1. 接着とは、プラズマとは
    2. プラズマ表面改質による接着・接合原理
  2. プラズマ表面改質を用いた低誘電率樹脂への直接めっき技術
    1. 低誘電率樹脂への直接Cuめっき
      • LCP
      • フッ素
      • COP
    2. ポリイミド樹脂への直接Cuめっき
    3. ガラス基板への直接Cuめっき
  3. プラズマ表面改質を用いた低誘電率樹脂の接着剤レス直接接合技術
    1. 低誘電率樹脂 (LCP、フッ素、PI等) と金属 (Cu,Al) の直接接合
    2. 低誘電率樹脂と低誘電率樹脂 (LCP/LCP,LCP/FEP) の直接接合
  4. プラズマ表面改質を用いた接着剤密着強度向上技術
  5. プラズマ表面改質応用技術
    1. 粉体材料の表面改質
      • PTFE
      • カーボン
      • CNT
    2. ナノインク (プラズマ焼結) への応用
    3. 人口骨への応用
    • 質疑応答

講師

  • 大久保 雄司
    大阪大学 大学院工学研究科 附属超精密科学研究センター
    助教
  • 田﨑 崇司 (田崎 崇司)
    荒川化学工業 株式会社 研究開発本部 ファイン・エレクトロニクス開発部
    PIグループリーダー
  • 赤松 謙祐
    甲南大学 フロンティアサイエンス学部
    教授
  • 古川 勝紀
    株式会社 電子技研 開発部
    執行役員 開発部長

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

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