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PCP/MOF (金属有機構造体) の作り方、使い方、その評価・応用

PCP/MOF (金属有機構造体) の作り方、使い方、その評価・応用

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、PCP/MOF (金属有機構造体)について取り上げ、分子設計、細孔の分布・配列の制御、合成のために必要な機材や設備、実験や製造時の再現性 、普及に向けた技術課題や今後の市場展開について詳解いたします。

開催日

  • 2020年3月4日(水) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 金属-有機構造体 (MOF) の応用分野に関連する技術者、開発者、研究室
    • ガス貯蔵
    • 吸着分離
    • 導電性材料
    • 磁性材料
    • 不均一系触媒など

修得知識

  • PCP/MOFの合成
  • PCP/MOFの基本物性
  • PCP/MOFの応用例
    • ガス吸着
    • 触媒
    • 電池用途
    • エレクトロニクス
    • 医療 他
  • PCP/MOFの国内外の企業の動向
  • PCP/MOFの国内出願動向 等

プログラム

第1部 MOFの一般的性質と設計・合成法

(2020年3月4日 10:00〜11:10)

  1. MOFとは
    1. 身近なナノ空間材料
    2. 理想的なナノ空間材料としてのMOF
    3. MOF材料の定義と歴史
    4. 合成法
    5. 構造解析法
  2. MOFの性質と企業開発
    1. 物理・化学特性
    2. 安定性
    3. 企業開発状況
  3. MOFの一般的機能
    1. 吸着・分離
    2. センサー、伝導、バイオ応用
    3. 反応場、高分子合成
    4. ナノ複合材料
    • 質疑応答

第2部 多孔性配位高分子 (PCP/MOF) の特異な吸着特性と応用事例

(2020年3月4日 11:20〜12:30)

 特殊な吸着材、触媒と考えられていたMOFは、近年、各種電池、エレクトロニクス等と、用途が急激に広がってきた。論文の掲載数も激増した結果、一般の目に触れる機会は増えたが、逆に全体像がつかみにくくなっている。本講座では、これからMOFの研究を始める方、始めたが出口の設定に困っている方等を主たる対象として、MOFの基礎的な特性から最新技術動向まで、全体像を素描することを目的とする。

  1. PCP/MOFの多様な合成法
    1. 主な合成法
    2. MOFの簡便合成
    3. スケールアップ合成について
  2. PCP/MOFの耐久性
  3. PCP/MOFの長所/短所
  4. 技術開発動向
    1. 世界的な企業の動向 (注目分野他)
    2. 技術的なトレンド
    3. 国別の動向
  5. PCP/MOFの主な用途
    • ガス吸着
    • 触媒
    • 電池
    • エレクトロニクス
    • 医療他
    • 実用化検討例
  6. PCP/MOFの形態制御
    • ナノ化
    • 膜化
    • パターニング
    • 賦形
  7. ガス吸着への応用
    1. 基本的なガス吸着特性
    2. PCP/MOFのガス吸着特性と他の吸着材の比較
    3. 代表的なMOFのガス吸着特性と応用例
    4. 特殊な「ゲート型吸着特性」を示すMOFの開発と応用
  8. PCP/MOF開発のサポート
    • ベンチャー企業
    • 文献情報 他
  9. PCP/MOFに関する素材価格や加工コストについて
    • 質疑応答

第3部 物体を触らずに操作する

- アミノ酸を燃料として動くMOF化学モーターと磁気浮上した物体の光操作 –

(2020年3月4日 13:10〜14:20)

 アミノ酸とMOFで作られた化学モーターの持つ優れた機能を解説する。また、非磁性物質を磁石で浮上させる方法と、浮上物体を光で操作する新技術、ならびに最新の磁気浮上技術と将来展望についても解説する。

  1. MOF化学モーター
    1. 樟脳船
    2. ジフェニルアラニンとMOF
    3. MOF化学モーターの特徴
    4. 分子の自己組織化とエネルギー変換効率
  2. MOF化学モーターを用いた応用例と将来展望
    1. マイクロ発電機
    2. 化学物質を検知する化学モーター
    3. MOF化学モーターの将来展望
  3. 物体の磁気浮上
    1. 磁石に引き付けられないものを磁場で浮かす
    2. 磁気アルキメデス効果
    3. 光による非接触物体操作
    4. 磁場分布シミュレーションと磁気浮上技術の新展開
    5. 磁気浮上の応用と将来展望
    • 質疑応答

第4部 金属有機構造体の電気化学計測と二次電池正極特性

(2020年3月4日 14:30〜15:40)

 近年、遷移金属酸化物にとって代わる新しい高性能な二次電池正極材料の開発 が重要となっている。ここでは、そのような正極材料として、金属有機構造体が有望であることを素の電気化学計測の実例などを示しながら説明する。また、高性能な電極特性を示す金属有機構造体の設計指針などについても詳細を話す。

  1. 新しい二次電池正極材料の開発
    1. 従来の遷移金属材料の問題点
    2. 有機系、有機無機複合系正極材料の開発
    3. 金属有機構造体とは
    4. 金属有機構造体を用いた二次電池開発の現状
  2. 金属有機構造体の電気化学特性計測
    1. 電極作製
    2. サイクリックボルタンメトリー
    3. 充放電計測
    4. インピーダンス測定
  3. キノン配位子を有する金属有機構造体の開発と電池特性
    1. 多電子酸化還元活性な金属有機構造体の合成と構造
    2. 多電子酸化還元活性な金属有機構造体を正極とする二次電池の性能
    3. 多電子酸化還元活性な金属有機構造体電池の電池反応解明
  4. ジスルフィド結合を含む金属有機構造体の開発と電池特性
    1. ジスルフィド結合を含む金属有機構造体の合成と構造
    2. ジスルフィド結合を含む金属有機構造体を正極とする二次電池の性能
    3. ジスルフィド結合を含む金属有機構造体の電池反応解明
  5. 今後の展望
    • 質疑応答

第5部 MOF/PCPの特徴、合成法と応用事例

(2020年3月4日 15:50〜17:00)

 多孔性配位高分子 (Porous Coordination Polymer : PCP) 、または金属有機構造体 (Metal Organic Framework : MOF) と呼ばれる超多孔性物質の研究が近年盛んに行われている。まだ研究段階ではあるが、ガス吸蔵、分子やイオンの選択貯蔵、分離、固体触媒、徐放、隔離、輸送、ナノ合成容器、水分 (水蒸気) 吸湿、放湿、さらには電解質、センサー、DDS (Drug Delivery System) など多岐に渡る応用展開が期待されているので紹介する。

  1. MOFとは
  2. MOFの特徴
  3. 構造設計・合成法
  4. MOFの機能特性
    1. 吸着・分離
    2. センサー、伝導、バイオ
    3. 反応場、高分子合成
    4. 電池への応用
  5. 応用と今後の可能性
    • 質疑応答

講師

  • 植村 卓史
    京都大学大学院 工学研究科 合成・生物化学専攻
    准教授
  • 上代 洋
    日本製鉄 株式会社 先端技術研究所 環境基盤研究部
    上席主幹研究員
  • 池添 泰弘
    日本工業大学 基幹工学部 応用化学科
    教授
  • 吉川 浩史
    関西学院大学 工学部 物質工学課程
    教授
  • 森 良平
    GSアライアンス株式会社
    代表取締役

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

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