技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ナノ繊維複合材料の界面状態、分散評価

ナノ繊維複合材料の界面状態、分散評価

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、フィラーの分散・配向状態が複合材料の機能に及ぼす影響、材料・形態に応じた測定法の選び方、解析手法テクニックについて詳解いたします。

開催日

  • 2020年2月13日(木) 10時30分17時00分

修得知識

  • 高分子材料 (ゴム、樹脂など) とその特性
  • 高分子系複合材料
  • ナノ繊維の種類
  • ナノ繊維の複合化技術
  • ナノサイズ効果と応用への展開

プログラム

第1部 ナノ繊維コンポジット材料の作製とその分散評価

(2020年2月13日 10:30~14:45) (昼食休憩含む)

 CNT、CNFなどのナノ繊維の調整法として、弾性混練法と、その拡張した調整法を解説する。ナノ繊維は凝集性が高く、まず、この凝集塊を解繊することが重要であり、また、試料作製プロセスでの繊維の凝集を抑制することが、さらに重要である。これは、弾性混練法で克服できる。その結果、通常のマイクロメートルサイズの繊維には見られない、革新的な特性、つまりナノサイズ効果が得られた場合に、応用への道を開くことができる。ナノ繊維を解繊・分散させ、ナノ繊維とマトリックスの界面を制御し、マトリックス中で連続立体構造を制御することによって、新しい革新的な特性を得ることができ、この現象をセルレーションと名付けた。セルレーション技術により作製される応用製品についても概説する

  1. ナノ繊維コンポジットの現状
    1. カーボンナノチューブ (CNT) 系ナノコンポジット
    2. セルロースナノファイバー (CNF) 系ナノコンポジット
  2. ナノコンポジット調整法とセルレーション技術
    1. 弾性混練法
    2. セルレーションと基本特性
  3. ナノ繊維とマトリックスの界面
    1. 界面の可視化
    2. 界面相の分子運動性
  4. ゴムマトリックスのナノコンポジットの応用
    1. 油田・ガス田への極限材料の応用
    2. その他の分野への応用
  5. CNT樹脂ナノコンポジットと応用
    1. ポリオレフィンマトリックスのナノコンポジットの調整
    2. セルレーションと特性
    3. 樹脂ナノコンポジットの応用
  6. ナノ繊維の解繊・分散・配向
    1. 形態観察による評価
    2. 諸特性と分散・配向
  7. CNF系ナノコンポジット
    1. 用いられるCNFの種類
    2. 二段階弾性混練法によるCNFナノコンポジットの調整と特性
    3. CWSolid法によるCNFナノコンポジットの調整と特性
    • 質疑応答

第2部 ポリマー中に分散するナノファイバーの形態解析

(2020年2月13日 15:00〜17:00)

 セルロースナノファイバー分散液や、ポリマー中に分散されたセルロースナノファイバーの形態観察に必要な装置および原理を紹介し、さらに詳細な試料作製方法、セルロースナノファイバーの観察事例とさらに、三次元観察結果からの定量解析事例についても解説します。

  1. セルロースナノファイバーの形態観察に有効な装置について
    1. TEM,3DTEM,SEM,X線CTの原理について
  2. 試料作製方法
    1. ミクロトーム法の原理と特徴
    2. 電子染色法について
  3. ポリマーへの電子染色の適用事例
    1. PP/PA
    2. PA/PB/PPO
    3. PLAアロイ
  4. セルロースナノファイバーの観察事例
    1. ネガティブ染色法TEM
  5. ポリマー/セルロースナノファイバーコンポジットの観察事例
    1. PLA/セルロースナノファイバー
    2. 天然ゴム/EVA/セルロースナノファイバー
    3. PP/セルロースナノファイバー
  6. セルロースナノファイバーの定量解析事例
    1. セルロースナノファイバーの長径解析
    2. セルロースナノファイバーの配向解析
    • 質疑応答

講師

  • 野口 徹
    信州大学 先鋭領域融合研究群 カーボン科学研究所 応用材料工学研究部門
    特任教授
  • 増田 昭博
    株式会社 東レリサーチセンター 形態科学研究部 形態科学第3研究室
    主任研究員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/8 超分子架橋を駆使した機能性高分子材料 オンライン
2025/8/8 グローバル包装業界におけるトップ企業の事業展開と包装技術・規制対応・環境政策の詳細 オンライン
2025/8/18 高屈折率ポリマーの分子設計、合成手法と屈折率の測定方法 オンライン
2025/8/19 樹脂・プラスチックにおける「低塩素化」、「ハロゲンフリー」に関する材料設計、各種分析・解析、その応用 オンライン
2025/8/19 プラスチック強度設計の進め方 オンライン
2025/8/19 ポリマーアロイにおける分散構造、界面構造の形成とモルフォロジーの観察・解析手法 オンライン
2025/8/19 CFRP向けマトリックス樹脂の設計・開発、トレンド把握と炭素繊維複合材料の最新技術動向 オンライン
2025/8/20 高分子架橋反応メカニズムと架橋密度測定 オンライン
2025/8/26 二軸押出機のスクリューデザイン 超入門 オンライン
2025/8/27 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場
2025/8/27 熱伝導材料・放熱材料の設計ノウハウと特性評価 オンライン
2025/8/28 次世代複合材料デジタル成形プロセス CFRP 3Dプリンタ技術の最前線 オンライン
2025/8/28 プラスチック強度設計の進め方 オンライン
2025/8/28 ポリマーアロイ・ブレンドの基礎とモルフォロジー・物性の制御 オンライン
2025/8/28 熱伝導材料・放熱材料の設計ノウハウと特性評価 オンライン
2025/8/29 セルロースナノファイバーの複合化技術と計算科学を用いた構造解析 オンライン
2025/8/29 シリコーン製品の基礎と用途・取り扱いのポイント オンライン
2025/9/2 製品設計に役立つゴム材料の勘所と最適設計手法 東京都 会場・オンライン
2025/9/3 可塑剤・フタル酸エステルを取り巻く国内外の規制・市場動向と今後の課題 オンライン
2025/9/9 二酸化炭素を原料とする有用有機化合物製造技術の研究開発動向と展望 オンライン

関連する出版物

発行年月
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/19 炭素繊維・炭素繊維複合材料の未来
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/10/23 カーボンブラック 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/10/23 カーボンブラック 技術開発実態分析調査報告書
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/11/1 世界の炭素繊維・応用製品の市場実態と展望 2017
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2016/5/16 カーボンナノチューブの応用技術 (2016年版) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2016/5/16 カーボンナノチューブの応用技術 (2016年版) 技術開発実態分析調査報告書
2016/2/20 自動車用プラスチック部品・材料の新展開 2016