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水溶性高分子の構造、特性と応用展開

水溶性高分子の構造、特性と応用展開

~耐久性の低さを克服するには / 求める物性を得るための最適な添加条件とは~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年7月12日(金) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 水溶性高分子に関連する技術者、開発者、生産技術担当者、品質保証担当者
    • 化粧品
    • 医薬品
    • 製剤
    • 食品
    • 接着剤
    • 乳化剤・界面活性剤 など
  • 水溶性高分子で課題を抱えている方

修得知識

  • 水溶性高分子の物理化学的性質
  • 水溶性高分子の研究事例
  • 水溶性高分子の使いこなし方
  • 水溶性高分子 / 界面活性剤複合系の特徴
  • ポリビニルアルコールの構造と基礎物性
  • ポリビニルアルコールの代表的な用途と応用例
  • 水溶性エポキシ化合物の基礎から応用まで幅広い知識
  • 水溶性エポキシ化合物の実際の使用方法

プログラム

第1部 水溶性高分子の基礎物性とその活用

(2019年7月12日 10:00〜13:40)

 日常生活で使用しているトイレタリー製品をはじめ、化粧品、食品、医薬品および化学品等の製剤中には、何らかの目的で水溶性高分子が配合っされていると言っても過言でない。これは、水溶性高分子が少量添加されることで、所期の使用感および機能の向上が図れるためである。本講義では水溶性高分子の特徴を機能・作用の観点から紹介した後、水溶性高分子/界面活性剤相互作用に基づく、機能・作用の向上について事例を紹介する。最後に、水溶性高分子の新機能創製を目指したいくつかの研究事例について紹介する。今後の水溶性高分子お機能設計および開発研究の課題解決の一助となれば、幸いである。

  1. はじめに
  2. 水溶性高分子の分類とその性質
    1. 水溶性高分子の分類
    2. 天然系水溶性高分子の原料起源
    3. 主な半合成・合成高分子の性質
    4. 水溶性高分子を利用するさいの留意事項
  3. 水溶性高分子の物理化学的性質
    1. 水溶性高分子における水の役割
    2. 増粘・ゲル化作用
      1. 化粧品製剤の種類とレオロジー的性質
      2. レオロジー特性について
      3. 主な流動特性
      4. 主な増粘剤の流動特性
      5. 主な増粘剤の粘度 – 温度変化
      6. キサンタンガム/Na – CMC混合系の流動特性
      7. 非水溶媒系の増粘剤、
      8. 粘土鉱物の凝集構造
      9. 歯磨剤への活用
    3. 金属イオン捕捉作用および再汚染防止作用 – 衣類用粉末洗剤への活用 –
      1. 洗浄による汚れの離脱過程
      2. 洗浄における界面活性剤の主な働き
      3. 界面活性剤の耐硬水性と洗浄力
      4. Caイオン捕捉能と洗浄力
      5. 高分子電解質のCaイオン捕捉脳
      6. CMCの再汚染防止効果
    4. 凝集作用
      1. 高分子凝集剤の作用機構モデル
      2. 高分子凝集剤
    5. 皮膜形成作用 – ヘアケア製品への活用 –
      1. ヘアスタイリング剤
      2. ヘア・スタイリング剤の変遷
      3. 主な整髪用ポリマー基材
      4. 新規スタイリング剤用ポリマー
      5. 2 in 1 shapoo への活用
      6. コンディショニング効果発現機構
      7. 化粧品用カチオン化ポリマー、
      8. ポリマーのHot ironsによる熱損傷防止効果
    6. 乳化作用
    7. 保湿作用 – スキンケア製品への活用
    8. 抗菌作用
    9. 吸水作用
  4. 水溶性高分子/界面活性剤相互作用
    1. 水溶性高分子と界面活性剤の機能・特性の比較
    2. 界面活性剤の化学構造の特徴と性質
    3. 界面活性剤の構造要因とその性質・作用
    4. 水溶性高分子/界面活性剤相互作用
      1. 界面活性剤の溶解性向上
      2. 界面活性剤の表面張力低下作用
      3. 界面活性剤の可溶化能の向上
      4. 水溶性高分子の粘度向上効果
  5. 水溶性高分子の新機能創製
    1. Compact globule粒子による乳化作用
    2. 重合性カチオン界面活性剤による柔軟効果
    3. ポリマーのDR剤としての配管抵抗減少効果
  6. おわりに
    • 質疑応答

第2部 ポリビニルアルコールの構造、物性とその応用展開

(2019年7月12日 13:50〜15:20)

 ポリビニルアルコールは水溶性高分子の一種であり、その水溶液や皮膜は分子構造に由来したユニークな特性を示す。本講座では、ポリビニルアルコールの基本的な物性と、応用例として代表的な用途について概説する。

  1. ポリビニルアルコールの構造と基礎物性
    1. 水溶性高分子の分類
    2. ポリビニルアルコールの製造方法
    3. ポリビニルアルコールの分子構造
  2. ポリビニルアルコールの基礎物性
    1. 溶解性
    2. 粘度・粘性
    3. 皮膜物性
    4. 界面活性
  3. ポリビニルアルコールの用途
    1. 紙加工
    2. エマルジョン乳化分散安定剤/接着剤
    3. 塩化ビニル懸濁重合用分散安定剤
    4. 繊維糊剤
    5. その他
  4. 特殊ポリビニルアルコール
    1. exceval?
    2. 新規特殊ポリビニルアルコール
      • レオロジーコントロール剤としての応用
    • 質疑応答

第3部 水溶性エポキシ化合物の特性と応用

(2019年7月12日 15:30〜17:00)

 水溶性エポキシ化合物の特異な性能を活かした製品開発が活発になっている。今回は水溶性エポキシ化合物の種類、性質、応用につき概説する。

  1. エポキシ樹脂について
    1. エポキシ樹脂の分類
    2. エポキシ樹脂の反応性
  2. 水溶性エポキシ化合物の基本特性
    1. 水溶性エポキシ化合物の化学構造
    2. 代表的な化合物例
    3. 水溶性エポキシ化合物のメリット/デメリット
    4. 各種硬化剤との反応性
  3. 水溶性エポキシの適用事例
    1. 水系コーティング用途での事例
    2. 応用事例
  4. 最大限効果を得るための使用方法
    1. エポキシ選定における注意点
    2. 硬化条件の最適化
    3. 最適添加量の設定
    • 質疑応答

講師

  • 堀内 照夫
    株式会社 ミルボン 中央研究所
    開発顧問
  • 今岡 依理子
    株式会社クラレ 倉敷事業所 ポバール研究開発部
    主管代理
  • 伏木 將人
    ナガセケムテックス株式会社 機能化学品事業部 コーティングソリューション部
    課長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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受講料

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複数名
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複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
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    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
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