技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品の試験検査室/製造工程におけるOOS/OOT事例考察とデータインテグリティの強化

医薬品の試験検査室/製造工程におけるOOS/OOT事例考察とデータインテグリティの強化

~初動調査 / 製造工程調査 / 再試験 / 再サンプリングの方法並びに問題点~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年4月26日(金) 10時15分17時30分

修得知識

  • OOT管理
  • アラート・アクションレベルの管理運用
  • 環境モニタリング
  • 品質システム (PQS) とは?
  • 品質システムの基本的なプロセスの説明/理解
  • なぜ、PQSの構築/改善が必要であるか?
  • 発生したOOS/OOTを如何にPQSでハンドリングするか
  • 製造所から得られたデータの完全性の強化

プログラム

第1部 OOS/OOT が起きた時の初動調査/製造工程調査/ 再試験/ 再サンプリングの方法並びに問題点

(2019年4月26日 10:15〜12:25)

 OOS/OOTは、最終的な判断が製品の廃棄につながり、また、誤った判断をすると規格不適合品の市場流通により、エンドユーザーである患者や薬剤師等はもちろんのこと、企業にとっても大きな影響を与えることから十分な調査が必要となる。
 本講演では、OOS/OOTが起きた時の初動調査/製造工程調査/再試験/再サンプリングの方法並びに問題点について、解説する。
 OOS/OOTが起きた時の初動調査/製造工程調査/再試験/再サンプリングの方法について、書籍の内容の理解を深めていただく。

  1. 初動調査,製造工程調査
    1. OOS (OOT) が発生した場合の調査の流れ
    2. FDA OOSガイダンス
      1. IDENTIFYING AND ASSESSING OOS TEST RESULTSPHASE Ⅰ:LABORATORY INVESTIGATION
      2. INVESTIGATING OOS TEST RESULTSPHASE Ⅱ:FULL – SCALE OOS INVESTIGATION
    3. MHRA OOS & OOTガイダンス
    4. 初期調査
      1. 明らかなエラーの調査
      2. 試験担当者と試験責任者の役割
      3. 試験担当者へのヒヤリング
    5. 製造工程調査
  2. 再試験,再サンプリング
    1. 再試験
      1. 試験操作や装置のエラー調査
      2. 比較試験
      3. 試験の繰り返し数
    2. 再サンプリング
    • 質疑応答・名刺交換

昼食

(2019年4月26日 12:25〜13:00)

第2部 医薬品の試験検査室/製造工程におけるOOS/OOT事例考察と調査・手順

(2019年4月26日 13:00〜15:10)

 FDA査察ではOOSが重要なチェックポイントであり指摘事項も多い。データインテグリティもOOSに絡んでいる場合も多い。日本でもOOSについての対応がより厳しく求められていくのではないでしょうか?
 OOSが発生しているということはその原因が何かあるのである。OOSの処置も重要であるが、OOSの原因を調査してその原因を改善していくことが重要になる。多くの事例を紹介しながらOOSの対応について紹介する。
 講習会では実例の詳細などについても紹介する。他社の事例はなかなか聞く機会がないが、多くの事例を紹介することで実際の対応の一助になれれば幸いです。

  1. 試験室管理でのOOS/OOT 管理と事例紹介・その対応
    • はじめに OOS/OOT 管理
      1. 事例1:ラボエラーが発端の製品回収 (凍結乾燥製剤の製品回収《2005 年》)
      2. 事例2:顆粒の含量試験でのOOS 多発対応としてバラ包装廃止
      3. 事例3:安定性モニタリング (25℃× 60%) でのOOT管理
      4. 事例4:溶出試験の製品回収とOOS 対応
      5. 事例5:試験ノウハウ (強熱残分,酵素活性) がOOS 対策に必要な試験
      6. 事例6:古い試験方法のOOS (亜硫酸ソーダ,酢酸の定量,ビタミンA 定量)
  2. 製造現場・外部委託先でのOOS/OOT 管理と事例紹介・その対応
    • はじめに 外部委託先のOOS/OOT 仕組み
      1. 試験委託先とOOS/OOT 報告・判断を品質取り決めに盛り込む
      2. 査察時のOOS/OOT の確認
      3. 事例紹介
        • 事例1: 英国委託先のラボエラーによる欠品対応
        • 事例2:国内販売品の販売移管時の品質評価 (溶出試験)
        • 事例3:海外販売品導入品の品質評価 (溶出試験)
        • 事例4:製造環境のアラートレベル (OOT) の度重なる逸脱
    • 質疑応答・名刺交換

第3部 OOS/OOT に対するData Integrity の強化

(2019年4月26日 15:20〜17:30)

 現況、製造所 (製薬会社) の当局査察において、数多くの警告書が発行されており、特に試験室 (QC) から得られる試験データの改ざんが (故意あるいは偶発的) 問題視されている。また、このデータの改ざんは、各種業界に拡散し、性善説が当たり前であった日本の「品質」の信頼性が揺らいでいる。よって、物作り (製造業) に向き合う心構えを性悪説にせざるしかなく、製造中のGMP活動を適切に保証 (監視・モニタング) することがより重要となった。
 よって今回、品質システムの観点からのデータ完全性の強化をどのように図っていくかの一例として製造所で発生した「OOS/OOTに対するData Integrityの強化」の知見を紹介する。なお、発生領域としては試験室及び製造部があり、これらから発生した品質イベント (OOS及びOOT) 処理に関する知見も合わせて紹介する。

  1. 概要
  2. 組織と品質システムの関係
  3. 品質システムの構築
  4. 製造所で発生するOOS/OOT の領域
  5. OOS/OOT のハンドリング・処理
  6. OOS/OOT 処理で得られたデータの完全性の評価
  7. 分析装置に要求されるデータ完全性とFDA 21 CFR Part 11及びCSV との関係
  8. 試験室で発生したOOS 及びOOT 処理でのデータ完全性に対する留意点
    1. OOS のケーススタディー
    2. OOT のケーススタディー
  9. 製品の含量試験で確定したOOS の逸脱処理
  10. A 工程の工程管理試験でのpH のトレンド
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 新井 悟
    東レ 株式会社 医薬CMC技術部 医薬品生産技術課
    課長
  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問
  • 山﨑 龍一 (山崎 龍一)
    株式会社ARCALIS 生産本部 南相馬事業所 品質管理部
    部長

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,500円 (税別) / 51,300円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,000円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 25,000円(税別) / 27,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 47,500円(税別) / 51,300円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 81,000円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/11/27 医薬品のグローバル開発に必要な実践英語講座 オンライン
2025/11/27 開発段階/承認後の処方・剤形変更時の生物学的同等性評価 オンライン
2025/11/27 FDA DMF (Type III) の各ファイルの作成方法と事例及びFDA照会対応 オンライン
2025/11/27 バイオ医薬品・再生医療等製品製造におけるシングルユースのリスク管理戦略・製造設計とE&L評価 オンライン
2025/11/27 核酸医薬・mRNA医薬の現在地 オンライン
2025/11/28 非無菌医薬品における微生物学的品質管理の必要レベルと微生物限度試験法実施事例 2025 オンライン
2025/11/28 治験薬GMP入門 オンライン
2025/11/28 製造/ラボにおけるER/ES・CSV規制要件をふまえたデータ保管・管理の留意点 オンライン
2025/11/28 承認申請に向けたリスクベースのGCP監査 オンライン
2025/11/28 医薬品ライセンスにおけるデューデリジェンスのプロセスと実務対応 オンライン
2025/11/28 GMP適合性調査で指摘を受けやすい試験室管理の要点と文書・記録管理に起因した指摘削減のポイント オンライン
2025/11/28 体外診断用医薬品/関連製品マーケティング戦略の構築と展開 東京都 会場・オンライン
2025/11/28 希少疾病用医薬品等に関する国内規制、欧米制度との比較及び最新の規制動向 オンライン
2025/11/28 キメラ型タンパク質分解誘導薬 (PROTAC) の分子設計と実用化への課題 オンライン
2025/11/28 日本型パテントリンケージ制度の実務と考慮した特許戦略 オンライン
2025/12/1 医薬品ライセンスにおけるデューデリジェンスのプロセスと実務対応 オンライン
2025/12/1 医薬品のグローバル開発に必要な実践英語講座 オンライン
2025/12/1 体外診断用医薬品/関連製品マーケティング戦略の構築と展開 東京都 オンライン
2025/12/2 原薬GMPガイドライン実践編 オンライン
2025/12/3 患者中心主義 (Patient Centricity) による医薬品マーケティングの実践 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル