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高分子の粘弾性挙動とその測定、データ解釈のポイント

高分子の粘弾性挙動とその測定、データ解釈のポイント

~時間 - 温度換算則の理解/動的粘弾性測定チャートの見方~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年3月20日(水) 10時00分17時00分

プログラム

第1部 高分子の弾性・粘性・粘弾性の基本

(2019年3月20日 10:00〜13:45) (45分の昼食休憩を含みます)

 高分子材料、中でも理解が難しいとされる結晶性高分子材料についての理解を深めるとともに、粘弾性力学の基礎だけでなく、粘弾性変形のイメージを身につけ、時間温度換算則をしっかりと理解できるようにします。
 高分子材料の物性の把握から、粘弾性特性の計測方法まで、実例を挙げながら説明します。

  1. 高分子材料の性質
    1. 熱硬化性と熱可塑性
    2. 結晶性高分子材料
    3. ガラス転移温度
    4. フィジカルエージング
    5. 高分子系複合材料
  2. 粘弾性力学の基礎
    1. 粘性と弾性
    2. Maxwellモデル
    3. Voigtモデル
    4. 一般化Maxwellモデル
    5. 一般化Voigtモデル
    6. 線形粘弾性構成方程式
  3. 粘弾性力学に関する演習問題
  4. 粘弾性挙動に及ぼす影響の定量的評価方法
    1. 示差走査熱量測定
    2. X線回折
    3. 偏光顕微鏡による観察
    4. 分子量測定
    5. FT – IR分析
    6. 粘弾性特性評価試験法
  5. 応力緩和試験・クリープ試験・動的粘弾性試験から明らかになること
    1. 粘弾性係数の算出
    2. 時間 – 温度依存性
    3. 時間 – 影響因子依存性
    4. ガラス転移温度
  6. まとめ
    • 質疑応答

第2部 チャートの見方から学ぶ粘弾性測定の活用法

(2019年3月20日 14:00〜17:00)

 動的粘弾性測定は、高分子材料の硬さ柔らかさ、またはガラス転移温度などを定量的に測定できるのみならず、高分子の分子運動や分子構造に関する情報を得ることができることから、ゴムやプラスチックまたは複合材料などの高分子材料の分析・試験・評価に欠かせない測定手法として広く利用されています。
 本講では、高分子材料の動的粘弾性測定について、基本原理を平易に解説するとともに、典型的な測定例を紹介しながら粘弾性チャートの見方のポイントを解説します。

  1. 動的粘弾性の概要
    1. 弾性と粘性
    2. 粘弾性挙動
    3. 変形様式
    4. 緩和の種類
  2. 動的粘弾性データ解析の基本
    1. 温度分散と周波数分散
    2. ガラス転移温度
    3. 見かけの活性化エネルギー解析
    4. マスターカーブ
  3. 粘弾性特性に及ぼす分子構造の影響
    1. 高分子材料の力学的性質に影響を及ぼす因子
    2. 分子量の影響
    3. 橋かけの影響
    4. 結晶度と結晶形態の影響
    5. 可塑剤と共重合の影響
    6. 分子配向の影響
    7. 熱履歴の影響
    8. ポリマーブレンド
    9. 複合材料
    10. 熱硬化性樹脂の硬化挙動
    11. 湿度の影響
    12. 動的粘弾性測定によって得ることのできる知見
    • 質疑応答

講師

  • 坂井 建宣
    首都大学東京 都市教養学部 理工学系 機械工学コース
    助教
  • 大久保 信明
    株式会社 日立ハイテクサイエンス アプリケーション開発センタ
    主任

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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