技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

抗体薬物複合体のリンカー、結合、修飾、精製技術の特許戦略

抗体薬物複合体のリンカー、結合、修飾、精製技術の特許戦略

~特許庁審査官・審判官の経験に基づいた、広くて強い特許取得を伝授~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年1月11日(金) 10時00分 17時00分

プログラム

 近年、抗体薬物複合体は、幅広い疾患領域で開発が進められており、医薬品市場全体を拡大させるほどの重要技術です。最近では、抗体薬物複合体のリンカー、結合、修飾、精製技術の研究開発により、体内動態や半減期が改善され、また、安定性や溶解性が向上し、医薬品としての可能性がさらに拡大しています。 このような抗体薬物複合体について研究開発を推進するためには、研究開発戦略とともに特許戦略の構築が必要不可欠です。すなわち、研究開発のそれぞれの段階に対応して、どのような特許を取得し、どのように活用するかが重要な課題です。とくに、研究開発の初期の段階から特許について十分に検討することにより、広くて強い特許を取得することが有効です。その結果、研究成果を事業に最大限に活かすことができます。
 本講演では、このような視点から、抗体薬物複合体のリンカー、結合、修飾、精製技術に関する特許出願の現状やクレームの事例を分析したうえで、有効な特許戦略について説明し、今後の課題と対応策について解説します。

  1. 抗体薬物複合体に関する特許出願の動向
    1. 特許出願の最近の傾向 (抗体薬物複合体を中心に)
    2. 抗体薬物複合体の構造に関する特許出願
      • 分子設計
      • 抗体と薬物の選択
      • 標的部位の選択性
      • 細胞特異性
      • 体内動態
      • 血中安定性・溶解性など
    3. 抗体薬物複合体の用途に関する特許出願
      • がん領域
      • 感染症
      • 自己免疫疾患
      • 神経疾患
      • 筋骨格系疾患
      • 消化管疾患
      • 循環器疾患
      • 呼吸器疾患など
    4. 特許マップによる分析
      • 国籍別分析
      • 企業別分析
      • 技術要素の分析など
  2. 抗体薬物複合体の構造改変 (分子設計) に関する特許出願の動向
    1. リンカーに関する特許出願
      • リンカー構造
      • スペーサー構造
      • 水溶性・疎水性
      • 二官能性リンカー
      • 光官能性リンカーなど
    2. 結合方法に関する特許出願
      • アミノ基
      • スルフヒドリル基
      • チオール基
      • アルデヒド基
      • カルボキシル基
      • アジド基
      • イソシアネート
      • アルキンなど
    3. 修飾技術に関する特許出願
      • コンジュゲーション試薬
      • 反応酵素の選択
      • 反応触媒の選択
      • 緩衝液の種類
      • 位置選択性
      • DDSの最適化など
    4. 精製技術に関する特許出願
      • クロマト・担体
      • 膜分離
      • バイオリアクター
      • 精製装置
      • AIによる制御など
  3. 特許を視野に入れた研究開発戦略 <抗体薬物複合体の研究と特許出願の関係>
    1. 特許出願のタイミングと注意点
      • 抗体薬物複合体のリンカー
      • 結合
      • 修飾
      • 精製技術などに関する研究開発段階における特許出願の判断手法
    2. 研究開発に必要な特許調査の注意点
      • 抗体薬物複合体のリンカー、結合、修飾、精製技術などに関する特許調査の手法とコツ
    3. 研究開発戦略と特許戦略の一体化
      (研究部門と知財部門の協力体制、研究者と知財担当者の連携の在り方など)
    4. 今後の研究開発戦略の方向性
    5. 最近の事例 (抗体薬物複合体に関する研究開発戦略の成功事例)
  4. どのような特許を取得すべきか <抗体薬物複合体の特許出願に必要な条件>
    1. 特許を受けるための要件 (抗体薬物複合体の研究成果を中心に)
    2. どの程度の進歩性が要求されるのか (従来技術との比較データなど)
    3. どの程度の開示が要求されるのか
      • 実験データ
      • 薬理データ
    4. 広くて強い特許とは、どのような特許か
      • 抗体薬物複合体のリンカー、結合、修飾、精製技術などの要素技術別のクレームの傾向と対策
    5. 特許審査への対応
      • 拒絶理由への対応方法
      • 面接審査の活用方法
      • 審査官への電話連絡
      • 拒絶査定を回避するコツなど
  5. 特許をどのように活用すべきか <抗体薬物複合体の研究成果の有効活用>
    1. 抗体薬物複合体に関連する特許ライセンスの現状と課題
    2. 抗体薬物複合体のライセンス活動の実務上の留意点
    3. 他社の特許を侵害しない方法 (抗体の研究に関する他社特許について、どのように調査するべきか、どのように回避するべきか)
    4. 事業戦略と特許戦略の一体化 (実例を中心に)
      (承認薬と特許との対応関係、薬事法と特許法のリンケージなど)
  6. 抗体薬物複合体のLCM戦略 <抗体薬物複合体の研究成果の延命戦略>
    1. 特許権の存続期間延長制度の活用方法
    2. 最近の裁判例からの教訓 (延長された特許権の効力範囲など)
    3. 抗体薬物複合体に最適なLCM戦略の検討
    4. バイオシミラー抗体医薬品の課題
  7. 抗体薬物複合体の研究に関する登録特許の最新事例
    1. 特許請求の範囲の最新事例
      • 抗体薬物複合体のリンカー、結合、修飾、精製技術
    2. 実施例は、どの程度、開示するべきか (最近の事例より)
    3. 進歩性や開示要件は、どの程度、要求されるのか (最近の事例より)
    4. 諸外国の登録特許の事例との比較
      • 米国
      • 欧州
      • 中国など
    5. 事例を踏まえた最適な明細書・クレームの提案
    • 質疑応答

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/24 CMC試験におけるOOS・OOT 判断/発生時の対応 東京都 会場・オンライン
2025/1/27 洗浄バリデーションでの洗浄方法選択、残留限度値とホールドタイム設定 オンライン
2025/1/28 遺伝子治療薬の開発・薬事戦略と承認取得 オンライン
2025/1/28 QA担当者が抑えるべきGMP適合性調査対応と査察当局による指摘事例と対策 オンライン
2025/1/29 洗浄バリデーションの基礎と残留許容値、回収率設定の科学的根拠の示し方 オンライン
2025/1/29 医薬品企業における英文契約書読み方基礎講座 オンライン
2025/1/29 特許請求の範囲 (クレーム) をしっかり読めますか? オンライン
2025/1/30 医薬品凍結乾燥の条件設定、設備、バリデーション、スケールアップおよび失敗事例と対策 東京都 会場・オンライン
2025/1/30 一般医薬品向け: CTD-M2作成 / 規格及び試験方法と分析法バリデーション / 技術移転と同等性評価 (全3コース) オンライン
2025/1/30 CTD-M2 (CMC) 作成セミナー オンライン
2025/1/30 一般医薬品における有効期間を考慮した規格及び試験方法の設定と分析法バリデーションの実施方法 オンライン
2025/1/30 一般医薬品における技術移転 (製法・試験法) の手順と同等性の評価方法 オンライン
2025/1/30 変更管理・逸脱管理 (リスクのクラス分類と運用の留意点) オンライン
2025/1/30 特許情報からみた5G・6G材料開発戦争 2022 オンライン
2025/1/30 特許情報からみたBeyond 5G 材料開発戦争 2023 オンライン
2025/1/30 導入品 (アカデミアへの委託試験も含む) の信頼性基準対応と信頼性基準試験の生データの取扱い オンライン
2025/1/30 生成AIの知財業務への適用と特許出願実務・データ分析の実践 オンライン
2025/1/31 リスクベースのGCP監査 オンライン
2025/1/31 GMP対応工場における設備・機器の維持管理 (保守点検) と設備バリデーションの実際 オンライン
2025/2/4 医薬品企業における英文契約書読み方基礎講座 オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2019/4/1 軸受の保持器 技術開発実態分析調査報告書
2019/4/1 軸受の保持器 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/10/8 P&G 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2018/10/8 P&G 技術開発実態分析調査報告書
2018/10/1 軸受の密封 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装