技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品安全性評価のための臨床検査値の推移と発現・病態の結びつき

医薬品安全性評価のための臨床検査値の推移と発現・病態の結びつき

~担当者が注目すべき症状、臨床検査値変動とは・医薬品の安全性評価と有害事象/副作用の適切な用語選択に役立てる~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年11月29日(木) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • 臨床試験の担当者、関連する技術者

修得知識

  • 肝臓への影響を示す検査値変動
  • 腎臓への影響を示す検査値変動
  • 胆道系障害や溶血性障害による黄疸

プログラム

 安全性情報の担当者による医薬品安全性評価には臨床検査値が客観データとして利用される。客観性があるが故に、数値自体が意味を持つことになる。また、有害事象/副作用の用語を選択する際に、同一の疾患を別の用語で報告したり、同じ臓器の障害でも、病態や進行状況で名称が異なったりと用語の選択に困る場合がある。
 現在、測定方法は保証されているため変動があった際には、原因が必ず存在する。原因には、生体に由来するものと、検体採取以降の検査プロセスに起因するものがある。生体に由来する原因のなかには、いわゆる「生理的変動」があり、病的な変動と鑑別する必要がある。食生活、運動、検体採取直前までの被検者の行動が検査値に影響を与える。特に血算、血液タンパク、脂質の項目は大きく影響を受ける。検査のプロセスも様々な検査値変動の原因となる。溶血はその最たるもので、カリウム、LDH、ASTが大きく変動する。不適切な運搬保存も変動要因となる。検査の異常値に基づき身体異常の考察を行う際には、上記の要因を把握しておく必要がある。
 本研修は、生理的変動と検査プロセスによる検査値変動を整理したうえで、薬物投与に起因する代表的な検査値変動である肝臓関連検査異常と腎臓関連検査異常および血液異常、特に溶血のそれぞれの異常値発現機構と、その結果として出現する身体症状を理解することを趣旨として構成する。

  1. 検査値の生理的変動と検査プロセスによる変動
    • 検査結果を表現する際にしばしば使われる用語
    • 検査値異常が意味する場面
    • 異常値が、ただちに身体異常を示すもの:血算および出血凝固検査
    • 異常値が、ただちに身体異常を示すもの:臨床化学検査
  2. 肝臓ダメージ・機能障害で変動する臨床検査項目の理解
    • 肝臓は、エネルギー代謝、蛋白・脂質合成、解毒、網内系機能を果たしている。
      機能に異常を来たした際の検査値変動は何か。
      • 肝臓の解剖と機能の整理
      • 肝細胞ダメージの指標と肝機能障害の指標
      • AST, ALT, LDHの作用点は
      • AST (GOT) とALT (GPT) の境界値を見たとき
      • LDH高値を見たとき
      • LDHアイソザイムと疾患
      • LDH境界値を見たときに考えること
  3. 腎ダメージ/障害
    • 腎臓は、排泄器官であるとともに、酸塩基平衡制御、電解質濃度制御を行っている。
      機能異常の臨床検査値変動は何か。
      • BUNの軽度上昇は、腎機能障害以外でも頻繁に認められるが、上昇機序は
      • 腎ダメージを早期に検出するための検査には何があるか。
      • 腎障害を早期に検出する検査
  4. 血液細胞に対する影響
    • 溶血や、造血障害が有害事象として出現することがある。溶血の機序
      • 溶血時の検査値異常
      • 黄疸の鑑別
      • 薬剤性血小板減少の原因薬剤
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 福地 邦彦
    昭和医療技術専門学校
    特任教授 / 医師

会場

芝エクセレントビル KCDホール
東京都 港区 浜松町二丁目1番13号 芝エクセレントビル
芝エクセレントビル KCDホールの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 21,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,000円(税別) / 41,040円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 43,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/18 バリデーション入門講座 オンライン
2024/12/18 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2024/12/18 核酸医薬品の品質管理および分析・評価のポイント オンライン
2024/12/18 コンピュータシステムバリデーション (CSV) で要求される各規制・ガイドラインの理解 オンライン
2024/12/18 医薬品開発におけるマーケティングリサーチ手法およびデータの捉え方・活用のポイント オンライン
2024/12/18 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2024/12/18 標準品の品質試験法設定の基礎と注意点 オンライン
2024/12/18 造粒・打錠工程の基礎知識およびスケールアップ方法・トラブル対応 オンライン
2024/12/19 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2024/12/19 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2024/12/19 失敗成功事例から学ぶ原薬の各ステージでのスケールアップ製造のポイント オンライン
2024/12/19 造粒・打錠・コーティング製造技術とスケールアップ/打錠障害・品質異変の防止・対策 オンライン
2024/12/19 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2024/12/19 臨床試験を行う上で知っておくべき統計的知識 オンライン
2024/12/20 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2024/12/20 ソーシャルリスニングからの患者さんの声の事例紹介と活用のためのワークショップ体験 東京都 会場
2024/12/20 QA業務 (GMP監査・自己点検) 入門講座 オンライン
2024/12/20 医薬品開発段階での処方・製法変更におけるBE試験の考え方と生物学的同等性確保のための開発戦略 オンライン
2024/12/20 ペプチド医薬品の疾患別事例からみる市場性およびペプチドの合成・分析のポイント オンライン
2024/12/23 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2013/11/28 正しいALCOA原則・実践から治験Quality Managementと適合性調査
2013/9/27 PMDA要求「EDC管理シート」記載方法と適合性調査対応 (ebook版)
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -