技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

低燃費タイヤの材料開発技術

低燃費タイヤの材料開発技術

~転がり抵抗とウエットグリップ性能の両立、耐久性向上~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年11月28日(水) 10時00分 17時50分

修得知識

  • タイヤに使用される合成ゴムの基礎
  • 低燃費タイヤに使用される溶液重合SBRのポリマー設計の考え方と重合末端機能化の効果と検証手段
  • 高シスBRの末端機能化の方法、新しいブタジエン系ポリマーに関する最近の研究成果
  • シランカップリング剤の一般的な特性
  • ゴム用シランカップリング剤の特徴と使用方法
  • 表面処理シリカの特徴とその使用方法
  • タイヤをはじめとするゴム製品の摩擦・摩耗の基礎
  • ゴムの摩擦・摩耗特性予測の考え方
  • 摩擦中の接触状態観察手法

プログラム

第1部 低燃費タイヤ用ブタジエン系エラストマーの技術開発

(2018年11月28日 10:00〜11:20)

 低燃費タイヤに使用される溶液重合SBRの重合方法と末端機能化技術について、また、高シスBRへの応用や末端機能化技術に代わる新しいエラストマーの開発動向を紹介する。

  1. 低燃費タイヤ用エラストマーについて
    1. エラストマーの基礎
    2. 低燃費タイヤ開発の背景
    3. 低燃費タイヤ用エラストマーの考え方
  2. 溶液重合スチレンブタジエンゴム
    1. 溶液重合SBRとは
    2. 溶液重合SBRの設計
    3. 末端機能化の効果
    4. 末端機能化SBRのシリカ分散状態
  3. 高シスBRへの応用
    1. 高シスBRとは
    2. Nd触媒を用いた末端機能化BR
  4. 高強度ポリマー
    1. 自動車の軽量化
    2. 伸長結晶性を有するエラストマー
    3. 新しいプロピレン/ブタジエン交互共重合体
    • 質疑応答

第2部 ゴム用シランカップリング剤の特徴とゴム配合特性

(2018年11月28日 11:30〜12:50)

 一般的なシランカップリング剤の特性を紹介した後、タイヤを中心とした様々な分野で使用されているゴム用シランカップリング剤「カブラス」を題材に実際の使用方法をを紹介する。

  1. 一般的なシランカップリング剤の特徴
    1. シランカップリング剤とは
    2. シランカップリング剤の用途
  2. シランカップリング剤「カブラス」の紹介
    1. カブラスとは
    2. 低燃費タイヤに要求される特性
    3. カブラスの製造方法
    4. カブラスの特性
    5. カブラスのゴム効果
    6. カブラスの混練温度の影響
    7. カブラスとマスキング剤との併用
    8. カブラスの各種ゴムへの応用
  3. 表面処理シリカ「NSW-134」の紹介
    1. NSW-134とは
    2. NSW-134使用時のゴム物性
  4. 関連商品の紹介
    1. SW-504とは
    2. SW-504使用時のゴム物性
    • 質疑応答

第3部 タイヤの3次元弾性リングモデルの構築と振動解析

(2018年11月28日 13:30〜14:50)

  1. はじめに
  2. タイヤ-ホイール系の振動挙動解析
    1. モード形状計測
    2. 打撃試験
  3. タイヤ-ホイール連成系のモデル化と固有振動数式の導出
    1. タイヤ-ホイール連成系の物理モデル
    2. 力学的エネルギー
    3. 固有振動数式の導出
      1. 横並進モード
      2. 径方向モード
      3. 横曲げモード
  4. タイヤ-ホイール連成系の物理モデルの検証
    1. パラメータ同定
    2. 固有振動数の解析値と実験値の比較
      1. 径方向モード
      2. 横並進モードと横曲げモード
    • 質疑応答

第4部 タイヤの要求性能とシリカ配合ゴムの摩擦特性

(2018年11月28日 15:00〜16:20)

  1. タイヤの要求特性
    1. タイヤの基本機能
    2. タイヤに要求される特性
    3. タイヤの安全性能と環境性能
      1. タイヤのCO2排出量と転がり抵抗
      2. タイヤの制動性能
    4. タイヤの変形と接地
  2. 摩擦中のゴムの接触状態解析
    1. 真実接触面積と摩擦力
    2. 放射光を用いた接触状態解析
    3. ゴムと剛体球との摩擦の接触状態観察
    4. 摩擦中のゴムの変形解析
  3. ゴムの摩擦機構
    1. 古典的な摩擦の法則
    2. Bowden-Taborの凝着理論
    3. ゴムの摩擦係数の速度依存性
    4. 摩擦のヒステリシスの項
    5. ヒステリシス項の計算例
    6. 摩擦中の接触状態とゴムの摩擦機構
  4. ゴムの摩耗と破壊特性
    1. 比摩耗量と破断エネルギー密度
    2. 摩擦中のゴムの破壊観察
    3. 亀裂進展速度と摩耗
    • 質疑応答

第5部 材料の温度特性を反映したタイヤ摩擦・摩耗予測技術

(2018年11月28日 16:30〜17:50)

  1. はじめに
  2. トレッドゴム粘弾性特性
  3. リブごとの摩耗量算出
  4. タイヤ摩耗量の予測
    • 質疑応答

講師

  • 曽根 卓男
    JSR株式会社 機能高分子研究所 高分子材料開発室
    主任研究員
  • 城 幸弘
    株式会社 大阪ソーダ 機能材事業部 技術開発部
  • 松原 真己
    豊橋技術科学大学 機械工学系
    助教
  • 網野 直也
    横浜ゴム株式会社 タイヤ材料開発本部 研究室
    室長
  • 納富 信也
    株式会社 本田技術研究所 四輪R&Dセンター 第11技術開発室 3ブロック タイヤアクスル設計
    主任研究員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/22 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/27 増加する廃棄CFRP/CFRTPにおけるリサイクルの課題と炭素繊維回収の最先端およびRCF活用法と産業確立への指針 オンライン
2025/1/27 ポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂の基本特性と製造・加工技術および高機能化 オンライン
2025/1/28 車載用プラスチック材料や成形法の基礎から最新活用法まで オンライン
2025/1/29 自動車照明市場の最新動向・新技術トレンド オンライン
2025/1/30 ポリウレタンの材料設計と構造・物性の制御と劣化対策 オンライン
2025/1/30 熱可塑性エラストマーの総合知識 オンライン
2025/1/30 重合反応の基礎・応用 オンライン
2025/1/30 ポリイミドの基礎とポリイミド系材料の低誘電率化・低誘電正接化 オンライン
2025/1/31 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/6 エポキシ樹脂 2日間総合セミナー オンライン
2025/2/7 高分子材料の相溶性・相分離現象の基礎と相容化剤を用いたポリマーブレンド材料およびマテリアルリサイクルへの応用 東京都 会場
2025/2/13 自動車業界 (部品・材料メーカー等) における環境/化学物質規制対応のためのJAPIAシート作成の必須知識 オンライン
2025/2/14 重合反応の基礎・応用 オンライン
2025/2/17 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/21 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/2/26 自動車業界 (部品・材料メーカー等) における環境/化学物質規制対応のためのJAPIAシート作成の必須知識 オンライン
2025/2/27 メタクリル系ポリマー活用のための入門講座 オンライン
2025/3/6 エポキシ樹脂の耐熱性向上と機能性両立への分子デザイン設計および用途展開における最新動向 オンライン
2025/3/10 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/11/17 2018年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/5/31 車載センシング技術の開発とADAS、自動運転システムへの応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/12/16 2017年版 次世代エコカー市場・技術の実態と将来展望
2016/11/16 2017年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2016/4/28 ドライバ状態の検出、推定技術と自動運転、運転支援システムへの応用
2016/2/26 2016年版 車載用・産業用蓄電池市場の実態と将来展望
2016/2/20 自動車用プラスチック部品・材料の新展開 2016
2015/11/20 2016年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2015/9/18 2015年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2015/2/27 2015年版 車載用・産業用蓄電池市場の実態と将来展望
2014/11/30 繊維強化プラスチック(FRP)〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/9/26 2014年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望