技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品原薬製造プロセス設計のための各単位操作の考え方とスケールアップの進め方

医薬品原薬製造プロセス設計のための各単位操作の考え方とスケールアップの進め方

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年11月21日(水) 10時00分 17時00分

プログラム

 医薬品原薬、中間体開発の最終目標はその商用生産にあり、スケールアップ検討は避けられない部分である。製造プロセスを設計するに当たり、溶解、滴下、撹拌、反応、抽出、分液、蒸留、濃縮、晶析、濾過、乾燥、粉砕等種々の操作は最も基本的な部分であり、原薬、中間体の品質とも密接な関連があることから十分に理解して検討すべき部分である。実験室では工場生産を想定してパラメータを設定するが、その際は実験室スケールと工場スケールの違いを理解して検討を進める必要がある。
 本セミナーではそれぞれの単位操作の説明、単位操作と原薬 (中間体) の品質との関係、設備との関係、注意点、スケールアップを前提としたラボスケールでの実験法、データの取得法、活用法について説明し、更に実際のスケールアップ事例を参考に実験室検討から商用生産への単位操作の考え方を説明する。また、スケールアップ製造する際のプロセスバリデーションの考え方についても説明する。

  1. スケールアップの基礎
    1. 医薬品原薬開発の考え方
    2. 医薬品原薬・中間体の製造のプロセス (単位操作) について
    3. スケールアップ検討と法規制について
  2. 医薬品原薬、中間体製造と単位操作
    1. 各操作の考え方、注意点
      1. 溶解
      2. 滴下
      3. 撹拌
      4. 反応
      5. 抽出
      6. 分液
      7. 蒸留
      8. 濃縮
      9. 晶析
      10. 濾過
      11. 乾燥
      12. 粉砕
      13. その他
  3. 実験の進め方、考え方、データの取得法、活用法
    1. 実験法、データの取得法、活用法
    2. スケールダウン実験の重要性 (過酸化水素水による酸化反応を例に)
  4. 単位操作と設備の関係、注意点、その他
    1. 設備の材質
    2. ジャケットの保温効果
    3. 加水分解後の濃縮
    4. 原料規格変更
    5. 乾燥機の選択
    6. 危険な試薬の使用
    7. 反応の理解 (ガス発生)
    8. スケールアップと目的純度の原料
    9. スケールアップと転位反応
    10. その他
  5. スケールアップの事例
    • 一つの化合物に絞り、実験室スケール (~数L) から、パイロット (200~300L) 、更に商用生産 (数1000Lスケール) の事例を参考に、スケールアップに伴う単位操作の違い、注意点、実際に経験した失敗、問題点をどのように解決して商用生産に結びつけたか、各工程の単位操作のポイントを説明する。
      1. 抽出、濃縮
        • 原料、中間体の安全性
      2. 臭素化工程
        • スケールアップの問題点 (滴下、反応)
      3. アシル化工程の簡略化
        • 操作が煩雑
        • 抽出
        • 濃縮
        • 晶析
        • 再結晶
        • 乾燥工程
      4. 遠心分離工程
        • アシル化、加水分解工程生成物の単離方法 (生成物はクリーム状で濾過性が悪く、遠心脱水に長時間必要)
      5. 加水分解工程
        • 副生物が発生
        • 操作簡略化
      6. 再結晶工程
        • カルボン酸誘導体の異性化の回避
      7. 溶媒回収
        • 塩化メチレン/n-ヘキサン混合溶媒からの溶媒回収、再利用
      8. その他
  6. 文書・記録について (注意点)
    1. データ完全性に関する原則、生データの取り扱い
    2. 事例から
    3. その他
  7. プロセスバリデーションの考え方
    1. 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の取扱いについて (薬食監麻発0830第1号 2013年8月30日) より
    2. 今後のバリデーションの考え方
    3. その他
  8. その他
    • 質疑応答

講師

  • 丸橋 和夫
    株式会社 三和ケミファ 医薬品事業部
    統括本部長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/14 バイオ医薬品の製造・品質管理・品質保証のポイントと査察対応 オンライン
2025/3/14 信頼性基準適用試験における運用への落とし込み・記録の残し方と (国内外) 委託時の信頼性保証 オンライン
2025/3/14 メディカル系分野 (体外診断薬・医療機器・再生医療) における情報収集戦略とAIを駆使した情報収集事例と分析 オンライン
2025/3/14 成功例・失敗例を踏まえた適切な医薬品売上予測とデータ収集法 オンライン
2025/3/14 DMFの登録・作成・変更・照会対応 入門講座 オンライン
2025/3/14 アクティブターゲティング型DDSの現状と展望 オンライン
2025/3/14 各種製剤におけるヒト経口吸収予測法と品質規格の設定 オンライン
2025/3/17 化学プロセスのスケールアップ検討の進め方とトラブル事例・対策 オンライン
2025/3/17 中国における薬事規制 / 薬価・保険制度と現地対応ノウハウ オンライン
2025/3/17 FDA/EMAの早期審査・早期承認制度の課題と対応 オンライン
2025/3/17 医薬品工場の空調設備設計とバリデーション実施のポイント及びトラブル対策 オンライン
2025/3/17 臨床試験を行う上で知っておくべき臨床医薬統計 基礎講座 オンライン
2025/3/17 データ駆動型がんバイオマーカー探索のポイント オンライン
2025/3/18 FDA査察指摘2,500事例に基づくラボと製造のデータインテグリティ実務の必須ポイント オンライン
2025/3/18 開発早期段階における患者数、売上、薬価予測 オンライン
2025/3/18 濾過の基礎とフィルターの正しい選び方、使い方 オンライン
2025/3/18 GLP省令:施設/試験で押さえるべき信頼性確保と最終報告書・生データの信頼性 オンライン
2025/3/19 化学プロセスの工業化・最適化への考え方 オンライン
2025/3/19 塗工プロセスにおける乾燥技術の基本、実際と条件最適化、トラブルへの対策 京都府 会場
2025/3/19 バリデーション入門講座 オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ