技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自己注射における患者・医師が求めるデザインと開発戦略

自己注射における患者・医師が求めるデザインと開発戦略

~現役メーカーの担当者から学ぶオートインジェクター開発事例と今後期待されるデバイス像~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年4月6日(金) 10時30分 16時30分

プログラム

第1部. 小児の自己注射ニーズと、導入のための外来診療における取組み

(2018年4月6日 10:30〜12:00)

 若年性特発性関節炎 (Juvenile idiopathic arthritis: JIA) において、現在本邦で認可が取れている生物学的製剤は、抗インターロイキン (IL) – 6作用を持つトシリズマブ、抗腫瘍壊死因子 (TNF) 作用を有するエタネルセプトとアダリムマブの3剤である。このうち皮下注射として自己注射が小児で承認されているのは、エタネルセプトとアダリムマブの2剤に限られており、いずれも「多関節に活動性を有するJIA」すなわち関節型JIAが適応疾患となっている。
 この項では、①JIA、とくに関節型JIAにおける自己注射の実際、②自己注射導入のための外来診療における取組み、について述べる。

  1. JIA治療における自己注射の意義
    • 本人もしくは保護者による投与の意義
    • 皮下注射を行うことができる年齢は学童以降
    • QOLの向上に貢献
    • アドヒアランス低下に注意
    • 再燃や感染症の発見の遅れに注意
  2. 生物学的製剤導入決定までの流れ
    • 患児に適した生物学的製剤導入の決定
    • 検査や導入の説明
    • 従来治療効果不十分での導入であることの意識付け
    • 看護師の介入
    • 導入後の自己注射指導のスケジュール調整
    • クリニカルパスの活用
    • 手技の安定性の確保後の在宅自己注射への移行
    • 在宅自己注射が確実・安全に行われていることの確認
    • 質疑応答

第2部. リウマチ治療の実際:自己注射の利便性と注意点

(2018年4月6日 13:00〜14:45)

 この20年ほどで関節リウマチの治療薬はとても種類が増え、また、生物学的製剤のような劇的な治療効果が得られる薬剤も登場し、患者のADLや予後は大きく改善した。現在、生物学的製剤先行品の注射薬は8種類あるが、作用機序、特徴が異なり、投与間隔も様々である。投与方法も点滴静注から皮下注射まであり、皮下注射は自己注射も可能である。自己注射器材の操作が簡便となり、希望すれば高齢者を含め、あらゆる人が行うことができる。
 本講では、関節リウマチの治療の変遷、薬剤の選択、自己注射を施行する上で注意すべき事などについて解説する。

  • 関節リウマチ治療の歴史と変遷
  • 関節リウマチの原因
  • 治療の窓と治療目標を設定した治療強化の意義
  • 治療薬の種類
  • 生物学的製剤を選択するにあたって
  • 点滴注射にするか自己注射にするか
  • 自己注射器材について:特徴と欠点
  • 自己注射における利便性と注意点
  • より効果的に生物学的製剤を使いこなすには
  • 今後の生物学的製剤について
  • まとめ
  • 質疑応答

第3部. 事例から学ぶ開発への留意点と課題、展望

(2018年4月6日 15:00〜16:30)

2013年5月に発売したアクテムラオートインジェクターの開発経緯と、発売約5年を経過し、実臨床におけるメリットデメリットや、集積されたクレーム発生の状況、発売後発生した問題点に基づき対応してきた改良点などをご説明します。新規デバイスの開発改良は様々な製品で発展、進んでおり、自己注射に関する将来展望も念頭にお話します。
  1. はじめに
    1. 生物学的製剤アクテムラとは
    2. 自己注射について
  2. アクテムラ皮下注開発の経緯
    1. オートインジェクターの導入
    2. 発売前の課題
  3. オートインジェクター発売後の状況
    1. 市販後に発生した問題点
    2. クレーム発生状況および件数
    3. 現在の課題
  4. 新規デバイスの今後
    1. 現在開発されているデバイス情報
    2. 未来期待されるデバイスなど
  5. おわりに
    • 質疑応答

講師

  • 森 雅亮
    東京医科歯科大学 生涯免疫難病学講座
    教授
  • 角田 慎一郎
    一般財団法人 住友病院 膠原病・リウマチ内科
    主任部長
  • 髙野 淳一 (高野 淳一)
    中外製薬 株式会社 プライマリー製品政策部 自己免疫統括

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/24 バリデーション入門講座 オンライン
2025/3/24 バイオ医薬品の製造プロセスにおけるCMC開発戦略 オンライン
2025/3/24 非経口剤の血漿中濃度推移の解析 オンライン
2025/3/24 データ駆動型がんバイオマーカー探索のポイント オンライン
2025/3/24 薬物動態の基礎と活用 オンライン
2025/3/24 バイオ医薬品の事業性評価手法 オンライン
2025/3/24 CSR及びCTD 2.5の基本的な作成法 オンライン
2025/3/25 点鼻・経鼻製剤の現状と展望 (全3コース) オンライン
2025/3/25 点鼻・経鼻製剤の現状と展望 (基礎と応用 / 製剤設計と開発) オンライン
2025/3/25 点鼻・経鼻製剤の現状と展望 (基礎と応用 / Nose-to-Brainデリバリー) オンライン
2025/3/25 中国における薬事規制 / 薬価・保険制度と現地対応ノウハウ オンライン
2025/3/25 洗浄バリデーションの基礎とQ&Aから見る注意点 オンライン
2025/3/25 医薬品、医療機器、再生医療製品におけるエンドトキシン試験基礎講座 オンライン
2025/3/26 設備のバリデーション 会場・オンライン
2025/3/26 希少疾患における事業性評価の考え方と注意すべきパラメーター オンライン
2025/3/26 開発初期段階の事業性評価・売上予測/ケーススタディ オンライン
2025/3/27 国際共同治験におけるグローバル開発に求められるプロジェクトマネジメントと国内治験との相違 オンライン
2025/3/27 医療機器/体外診断用医薬品の保険適用 (C1,C2,E2,E3) と申請業務の実際 東京都 会場
2025/3/27 ICH M7におけるニトロソアミン原薬関連不純物 (NDSRI) の当局対応・規制動向をふまえた評価・許容値設定と分析の留意点 オンライン
2025/3/27 GMP管理ではない (non-GMP) 原材料供給業者における特有の製造・品質管理の要求事項と監査 (書面・実地) ポイント・事例 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策