技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

製薬企業における品質リスクマネジメントセミナー

ライブ配信対応

製薬企業における品質リスクマネジメントセミナー

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年2月16日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 製薬業界におけるリスク
  • ICH – Q9 品質リスクマネジメントに関するガイドライン
  • リスクベースドアプローチの基本
  • リスクを管理するための具体的なSOP
  • 構造設備に関するリスク分析方法
  • 臨床試験におけるリスクマネジメント

プログラム

 製薬企業にとって、リスクを管理することは非常に重要です。しかしながら、リスクマネジメントは難解です。医療機器業界では、欧州が先行し、90年代からIOS – 14971が制定されました。しかしながら、医薬品業界は、2005年にICH – Q9「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」が合意され、翌年から本邦においても施行されています。つまり20世紀は製薬業界において品質リスクマネジメントの概念がないまま、要員の経験と勘でリスクが管理されてきました。品質リスクマネジメントは、特定の部署だけが対応したり、手順書を作成するだけではありません。
 研究開発、臨床開発、製造販売後、流通、申請、査察にいたる製品のすべてのライフサイクル全般について、すべての部署がそれぞれの手順にリスクマネジメントの概念を取り込まなければなりません。そのためには、品質リスクマネジメントの基本的な考え方と規制当局の期待を十分に理解しなければなりません。
 本セミナーでは、難解なリスクマネジメントを初心者にもわかりやすく解説いたします。またリスクマネジメントに関するSOPのサンプルを配布し、具体的に説明いたします。

  1. はじめに
    1. FDAが査察を行う理由
    2. 患者やユーザ (消費者) にフォーカスする
    3. スイスチーズモデル
    4. 宇宙ステーション補給機「こうのとり」 (HTV)
    5. ゼロリスク神話
    6. 製薬企業におけるリスクマネジメント
  2. リスクとは
    1. 「リスク」って何でしょ?
    2. リスクに関するテスト #1
    3. 「リスク」の定義
    4. リスクに関するテスト #2
    5. リスクとは
    6. ICH Q9 「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」 2005.11
    7. リスクとは
    8. リスク評価の実際 (R – Map法)
    9. 重大性と発生確率の低減
    10. 航空機はなぜ飛ばせることができるのか?
    11. 発生頻度の確率的表現
    12. 危害の程度
    13. 許容可能なリスク (「安全」の定義)
    14. 発生頻度のゼロレベル
    15. ISO/IECガイド51について
    16. 製品の使用条件とリスクアセスメントの範囲
    17. 誤使用・不注意事故とヒューマンエラー
    18. ヒューマンエラーの一般例
  3. 一般的なリスクマネジメントプロセス
    1. 一般的なリスクマネジメントプロセス
    2. ハザード、危害、リスク
  4. 用語解説
    1. 用語の定義
    2. ハザード (hazard) の例 (ISO – 14971)
    3. 用語の定義
  5. リスクベースドアプローチ
    1. コンプライアンスコストの増大
    2. 受容可能なレベルまでのリスクの低減
    3. なぜリスクベースドアプローチか ~コンプライアンス・コスト・マネジメント~
    4. FDA cGMPs for the 21st Century Initiative
    5. リスクベースドアプローチとは
    6. リスクベースドアプローチの効能
    7. cGMPの改革と21 CFR Part 11の改定
    8. PIC/S GMP ANNEX 11 (2013.1.1改定施行)
      • 1.Risk Management リスク管理
    9. 優先順位: 患者および製品品質
    10. 構造設備では、バリデーションが重要。
      • QCラボでは、バリデーションも重要であるが、ER/ES対応がもっと重要。
    11. 製品とプロセスの理解
    12. リスクのとらえ方
  6. ICH – Q9解説
    1. PIC/S GMPの有機的な繋がり
    2. ICH
      (International Conference on Harmonization:日米EU医薬品規制調和国際会議)
    3. 品質リスクマネジメントとは
    4. 品質リスクマネジメントに関するガイドライン (2006年9月1日)
    5. ICH Q9とは何か?
    6. ICH Q9を実践することによる望ましい状態
    7. 序文
    8. サイエンスベースの品質リスクマネジメント
      • 重大性と確率 は単純な概念か?
    9. どうやってリスクを定義するべきか
    10. 序文 (続き)
    11. 適用範囲
    12. 品質リスクマネジメントの原則
    13. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス
      • 品質リスクマネジメントプロセスの開始
      • リスクアセスメント
      • リスク特定
      • リスク分析
      • リスク評価
      • リスクコントロール
      • リスク低減
      • リスク受容
      • リスクコミュニケーション
    14. リスクマネジメントの方法論
    15. 企業及び規制当局の業務への品質リスクマネジメントの統合
    16. 付属書 I:リスクマネジメントの方法と手法
    17. 付属書 II:品質リスクマネジメントの潜在用途
  7. リスク分析手法
    1. リスク分析手法 (主なもの)
    2. リスク分析手法の特長と使用方法
    3. 欠陥モード影響解析 (FMEA:Failure Mode Effective Analysis)
    4. FMEAによる詳細なリスクアセスメント
    5. リスク優先度 (RPN) とは
    6. 欠陥モード影響解析 (FMEA)
    7. FMEA実施時の留意事項
    8. FMEA:リスクの定量化:重大性
    9. FMEA:リスクの定量化:発生確率
    10. FMEA:リスクの定量化:検出性
    11. FTA : Fault Tree Analysis
    12. HAZOP : Hazard and Operability Study
  8. 製造設備導入におけるリスクマネジメント
    1. PIC/S GMP Annex 15 ~バリデーション実施対象~
    2. コンピュータ化システムとは
    3. GMPにおけるコンピュータ化システム
    4. バリデーションとベリフィケーションの違い
    5. バリデーションの定義
    6. 医薬におけるバリデーションとは
      (FDA Guidelines on General Principles of Process Validation – 1987)
    7. プロセスバリデーション (PV)
    8. GMPにおけるハードとソフト
    9. GMPハードとGMPソフト
    10. CSV、適格性評価、バリデーションの関係
    11. 適格性評価とプロセスバリデーション
    12. 設備および製造支援システム (つまりGMPハード) についての適格性評価が必要
    13. 適格性評価とバリデーションのステージ (PIC/S GMP Annex 15)
    14. 運転時適格性評価 (OQ)
    15. 設備導入時におけるリスクマネジメントのプロセス
    16. 初期、機能リスクアセスメントの実施時期
    17. 初期リスクアセスメント
    18. 影響の大きいシステムの例
    19. 初期リスクアセスメントチェックシートの作成例
    20. 詳細なリスクアセスメント
    21. さらなるアセスメントの必要性の判断
    22. 品質リスクマネジメントと装置開発の関係
  9. 臨床試験におけるリスクマネジメント
    1. GCP 第4条 業務手順書等
    2. 治験依頼者の責務
    3. 臨床試験データの品質保証は医療機関の責務
    4. 臨床試験における品質保証
    5. FDAおよびEMAのガイダンス
    6. リスクベースドモニタリング (Risk Based Monitoring)
    7. 臨床試験におけるデータの質とは
    8. 臨床試験における重要なプロセスとは
    9. 20%ルール
    10. 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 (J – GCP)
    11. 「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」のガイダンス
    12. リスクに基づくモニタリングに関する基本的考え方について ~厚生労働省医薬食品局審査管理課~
    13. リスクに基づくモニタリングに関する基本的考え方
    14. EMA Reflection paper on risk based quality management in clinical trials
      • 臨床試験におけるリスクベースド品質管理システム
  10. FMEA実習
    • 自動倉庫システム概要
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

会場

ビジョンセンター浜松町

4F I 会議室

東京都 港区 浜松町2-8-14 浜松町TSビル 4階,5階,6階 (受付6階)
ビジョンセンター浜松町の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様でお申込みの場合、1名あたり 38,000円(税別) / 41,040円(税込) で受講いただけます。
  • 3名様以上でお申込みの場合、1名あたり 35,000円(税別) / 37,800円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 76,000円(税別) / 82,080円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 105,000円(税別) / 113,400円(税込)
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/3 成功例・失敗例を踏まえた適切な医薬品売上予測とデータ収集法 オンライン
2025/2/4 体外診断用医薬品の保険申請戦略と申請書の書き方 オンライン
2025/2/4 医薬品企業における英文契約書読み方基礎講座 オンライン
2025/2/5 バリデーション入門講座 オンライン
2025/2/5 高効率を目的としたGVPにおける情報収集と自己点検、教育訓練 オンライン
2025/2/5 無菌医薬品の滅菌選択順位の考え方と無菌性保証における無菌試験の限界、並びにパラメトリックリリースの推奨 オンライン
2025/2/5 GMP省令が要求するQAの逸脱の防止対策とCAPA/変更管理 オンライン
2025/2/6 治験薬GMPにおける品質システム運用と記録の残し方 オンライン
2025/2/7 GMP工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (2日間) オンライン
2025/2/7 GMP工場 (増築・新規構築) における設計/施工時の注意点とURSの具体的記載例 オンライン
2025/2/7 CMC試験におけるOOS・OOT 判断/発生時の対応 オンライン
2025/2/10 製造管理/品質保証担当者の質を高めるための教育訓練 オンライン
2025/2/10 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Cコース:製造技術・品質管理/品質審査編) オンライン
2025/2/10 希少疾患治療薬開発にむけた治療薬開発の最新戦略とアプローチ オンライン
2025/2/12 改正GMPを踏まえた医薬品品質システム (PQS) 構築と品質照査の実務・統計的手法の活用 オンライン
2025/2/12 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2025/2/12 QA担当者が抑えるべきGMP適合性調査対応と査察当局による指摘事例と対策 オンライン
2025/2/14 医薬品凍結乾燥の条件設定、設備、バリデーション、スケールアップおよび失敗事例と対策 オンライン
2025/2/17 リスクベースのGCP監査 オンライン
2025/2/17 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Dコース:CMC申請・薬事デザイン編) オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書
2013/2/1 患者情報の安全管理と法的にみた診療記録のあり方
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書