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脳情報の計測技術と感覚、感性情報の可視化、定量評価

脳情報の計測技術と感覚、感性情報の可視化、定量評価

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年6月19日(月) 10時30分 16時45分

プログラム

第1部 多感覚相互メカニズムの解明とクロスモーダル効果

(2017年6月19日 10:30〜12:15)

 視覚を中心に五感の基礎 (特性やメカニズム) をできるだけ具体的かつわかりやすく概説し、それらの相互作用 (クロスモーダル効果) 特性と、クロスモーダル研究の重要性について説明します。
 最後に、クロスモーダル研究の応用例として、VR (人工現実感) やAR (拡張現実感) を用いた最近の研究事例をいくつか紹介し、「クロスモーダル工学」の将来性についても言及します。

  1. 感覚知覚特性の基礎
    1. 視覚特性の基礎
    2. 視覚以外の感覚知覚特性
  2. クロスモーダル効果の基礎
    1. 視覚と他感覚の相互作用
    2. 聴覚と食感の相互作用
  3. クロスモーダル工学の展望
    • 質疑応答

第2部 感性情報の計測・評価と製品開発への応用

(2017年6月19日 13:00〜14:45)

 本講演ではカオス・フラクタル理論を基軸とし,情報数理工学や感性情報工学への具体的適用事例を紹介すると共に,そのような実用化に至る基礎的な基盤研究の基軸について,実践的技術・研究者の立場から紹介する。また,生体信号、特に、脳波と近赤外分光計測信号をカオス・フラクタル解析することにより、ヒトの感性を客観的に定量的に計測する新規手法を講述し、感性を付加価値とした製品開発に対する基盤技術を紹介することを目的とする。
 具体的には、SONYのハイレゾウオークマン、サンスターのトニックシャンプー、ユニ・チャームのフレグランス商品、YONEXのテニスラケット、ネクスコ エンジニアリングの非常電話等の高付加価値製品の開発事例を交えながら、脳科学に基づく製品開発の優位性を例示する。また、五感を通して入力される情報を脳でとらえ、その活動状態をカオス・フラクタル理論で抽出し、その時空間特性により、ヒトの感性、意志、認知状態を見える化する技術により、性能・価格・品質に次ぐ、第4の価値としての深層価値 (意味的価値) を付与した、グローバル化に埋没しない次世代のモノづくりが具現化されることをこれまでの開発実績を踏まえて平易に講術する。

  1. 感性情報工学の基礎となるカオス・フラクタル理論
    1. カオス・フラクタル理論の基礎
    2. カオス理論に基づいたバイオアッセイ
    3. カオス理論に基づいた時系列予測
    4. 逐次関数系によるフラクタル符号化
    5. 自然画像のフラクタル符号化
    6. カオス・フラクタル理論に基づく統合論的脳機能計測
  2. 感性計測の意義と産業界への適用
    1. 感性情報通信への応用
      1. ハイレゾと感性計測
      2. じゃんけんに負けないロボット
      3. ヒトの心を読み取るアフェクティブロボット
      4. 揺れ動く心の計測
    2. 食品・日用品への応用
      1. 嗅覚と感性
      2. 触覚と感性
      3. シャンプーの爽快感と感性
      4. 感性を付加価値とした生理用品の開発
      5. ガム咀嚼と感性
      6. 集中力とマウステープ
    3. スポーツ分野への応用
      1. テニスラケットの打球感の心地よさ
      2. ゴルフクラブの打球感の心地よさ
    4. 自動車・モビリティ分野への応用
      1. 自動車の安全装置の開発
      2. ヒヤリハット計測
      3. 脳波による車いす制御
    5. 会話と感性計測
    6. その他の応用
  3. 感性計測の先端技術と将来展望
    • 質疑応答

第3部 ウェアラブル脳波計の計測技術と無意識情報の可視化

(2017年6月19日 15:00〜16:45)

 脳の中には自分でも知らない無意識の情報がたくさんあります。この情報にアクセスすることは自分でも難しいのですが、脳波を使えば、その一部にアクセスすることができます。脳波には100年近い歴史があり、この無意識の情報にアクセスすることを目指した基礎研究が数多くあります。
 私は、この無意識の情報にアクセスできるという事実は様々な産業に応用できると考えており、本講座ではウェアラブル脳波計を用いた無意識情報の可視化に関する最新の研究をご紹介します。

  1. ウェアラブル脳波計の開発
    1. ウェアラブル脳波計の動作原理
    2. ウェアラブル脳波計のための電極の開発
    3. ウェアラブル脳波計のための小型脳波計
    4. ウェアラブル脳波計のためのヘッドギアの開発
  2. ウェアラブル脳波計による産業応用を目指した研究
    1. 脳波を用いたニューロマーケティング法
    2. 脳波を用いたニューロフィードバック外国語学習法
    3. 脳波を用いた脳のワークロードの定量化法
    4. 脳波を用いたエラー検出システム
    5. ウェアラブル脳波計の今後の展開
      1. 日常生活の脳活動計測
      2. 脳波ビックデータのAIによる解析による新たな展開
    • 質疑応答

講師

  • 岡嶋 克典
    横浜国立大学 大学院 環境情報研究院
    教授
  • 中川 匡弘
    長岡技術科学大学 大学院工学研究科 技術科学イノベーション専攻
    教授
  • 成瀬 康
    国立研究開発法人 情報通信研究機構 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 脳機能解析研究室
    室長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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