技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

溶解パラメーター (SP値) の基礎とポリマーの溶解性

溶解パラメーター (SP値) の基礎とポリマーの溶解性

~溶解性、相溶性、接着性、溶媒への溶解、SP値を高分子材料開発においてどう付与させるのか、その限界はどこにあるのか~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、SP値の基礎から解説し高分子材料の開発、評価への活用法を詳解いたします。

開催日

  • 2017年5月18日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 溶解に関連する技術者、開発者、研究者
    • 粉体
    • 高分子
    • 塗料
    • インク
    • 機能性材料
    • 接着剤
    • エラストマー
    • 医薬品
    • 化粧品食品
    • サプリメント など

修得知識

  • 溶解パラメータ (SP値) の計算
  • 高分子材料の活用法

プログラム

 高分子材料は今日単独で用いられることは稀である。このため高分子材料の用途開発に当たっては相溶性や溶解性の問題は極めて重要である。ただ、これは溶液論の分野の一部であるので、式が複雑であるうえ、研究者によっては非常に複雑な表現になっていて、専門にかかわったことのない者にとっては解りにくい。
 SP値は有機低分子化合物で導かれた溶液論の一部であるが、バックグラウンドを理解した上で、応用に当たっては具体的にどうしたらよいか、また、その使用限界はどこにあるのか詳しく述べてみたい。SP値はもともとHildebrand (米国) によって導かれたものであるが、その後Hansen (ドイツ) が独自の解釈でSP値の応用展開をしている。また、高分子材料の溶解性を論ずるのに、これらとは別の考え方を持つFlory (米国) がχ (カイ) パラメータ というファクターを導入している。三者の提案はそれぞれに特徴があるが、実用に当たってはメリット・デメリットがある。
 これらの事について、著者の経験を交えた解説と見解を述べたい。

  1. 熱力学的に考えた非電解質溶液
    1. 熱力学的基礎
    2. 理想溶液
    3. 正則溶液
    4. 高分子溶液
  2. 溶解パラメーター
    1. 溶解パラメーターの名称
    2. 溶解パラメーターの導出
    3. 溶解パラメーターの温度依存性
    4. 実験的な求め方
    5. 計算による求め方
    6. ポリマーの溶解パラメーター
    7. 混合溶媒あるいは共重合体の溶解パラメーター
    8. Hannsenの溶解パラメーター
    9. 溶解パラメーターの適用限界
  3. ポリマーと溶媒の系
    1. 長い分子の特徴
    2. Floryの溶液論
    3. 結晶性と非結晶性
    4. 非結晶性固体 (ポリマー) と液体 (溶媒) の相平衡
    5. 結晶性固体 (ポリマー) と液体の (溶媒) の相平衡
  4. ポリマーの溶媒への溶解の実例
    1. ポリスチレンとトルエン等の系
    2. ポリイソブチレンとジイソブチレンの系
    3. ポリカーボネートと酢酸エチルの系
    4. ポリエチレンとテトラリンの系
  5. ポリマー同士の系
    1. ポリマー同士の相溶性とは?
    2. Floryの溶液論に立脚した考え方
    3. 相溶性の予測
    4. 下限臨界共溶温度と上限臨界共溶温度重合体の相溶性
    5. 共重合体の相溶性
    6. 相溶性ポリマーの例
  6. ポリマーの溶解パラメーターの実験的な求め方
    1. 溶解度による方法
    2. モル引力定数法
    3. 膨潤度法
    4. 溶媒雰囲気下での力学試験法
    5. 濁度法
    6. 粘度法
    • 質疑応答

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1特別講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/20 次世代バイオプラスチックの開発最前線 オンライン
2024/12/20 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2024/12/20 二軸押出機における樹脂流動解析の基礎と AI/IoT 活用展開 東京都 会場
2024/12/23 高分子延伸による分子配向・結晶化制御技術 東京都 会場
2024/12/24 プラスチックフィルムの種類、添加剤、 製膜、応用、評価 オンライン
2024/12/25 プラスチック廃棄、海洋汚染防止、再生プラスチック、PFAS問題に関する国内外規格規制の動向と対応 オンライン
2024/12/25 加工の基礎と機械加工技術 オンライン
2024/12/26 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/27 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/27 静的・動的光散乱法を中心とした粒径計測の基礎と応用 オンライン
2025/1/6 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2025/1/7 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の基礎および機能性材料開発のための活用ノウハウ最前線 (全2回) オンライン
2025/1/7 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の基礎と測定・計算・評価方法 オンライン
2025/1/7 高感度化フォトレジスト材料の合成・設計・開発技術 オンライン
2025/1/8 高分子・ポリマー材料の合成、重合反応の基礎、プロセスと工業化・実用化の総合知識 オンライン
2025/1/10 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/15 高分子の劣化・変色メカニズムと対策技術、評価方法 オンライン
2025/1/15 高分子重合反応の基礎とモノマー・開始剤の選定、プロセス最適化 オンライン
2025/1/15 分子シミュレーションによる高分子材料の内部構造と破壊メカニズムの解析 オンライン
2025/1/16 プラスチック・樹脂における耐衝撃性向上技術と衝撃特性解析 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2014/11/30 繊維強化プラスチック(FRP)〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/28 高分子の劣化・変色メカニズムとその対策および評価方法
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 機能性エラストマー市場の徹底分析
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/4/5 高分子の延伸による構造と配向の発現およびそれらの制御法を利用した材料開発
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書
2012/11/1 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ
2012/9/27 熱膨張・収縮の低減化とトラブル対策