技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ベンゾオキサジン樹脂の設計、物性と高性能化技術

ベンゾオキサジン樹脂の設計、物性と高性能化技術

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年3月27日(月) 10時00分 16時30分

プログラム

第1部 ポリベンゾオキサジンの基礎と強靭化・耐熱性・柔軟性向上への分子設計・材料設計

(2017年3月27日 10:00〜12:00)

 ポリベンゾオキサジンは環状モノマーの開環重合で得られる新規なフェノール樹脂であり、耐熱性・難燃性・化学的安定性などの従来のフェノール樹脂の特性に加え、ユニークな分子構造に起因する優れた寸法安定性、低吸水性、低表面自由エネルギーなど多くの特徴を有する。また、分子設計の自由度が高く、ポリマーアロイ、共重合、有機 – 無機ハイブリッドなど、変性の方法も多様である。それらの改質により、高耐熱性と強靭さを兼ね備えたフィルムも作製できる。
 本講座では、ポリベンゾオキサジンの基礎から、多様な分子設計・材料設計をベースにした高性能化を紹介し、ポリベンゾオキサジンの豊かな可能性と残された課題について述べる。

  1. ポリベンゾオキサジンとは
    1. 環状モノマーの合成と開環重合
    2. 硬化物の特徴と用途
  2. 新規モノマーの分子設計
    1. 強靭化に向けた分子設計
    2. 耐熱性向上に向けた分子設計
    3. 液晶性ベンゾオキサジン
  3. 高分子量ベンゾオキサジンの分子設計
    1. オキサジン環形成による高分子量化とその硬化物の特徴
    2. オキサジン環含有モノマーの重合による高分子量化
  4. ポリベンゾオキサジンのポリマーアロイ
    1. 液状ゴムとのアロイ化
    2. ポリイミドとのアロイ化
  5. ポリベンゾオキサジンのフェノール性水酸基を利用する共硬化反応
    1. エポキシとの反応
    2. ビスマレイミドとの反応
    3. 酸無水物との反応
  6. 有機 – 無機ハイブリッド
    1. 層状粘度鉱物とのナノコンポジット
    2. ゾル – ゲル法によるハイブリッド
  7. まとめ
    • 質疑応答

第2部 ベンゾオキサジン樹脂を用いた高性能熱硬化性樹脂の開発

(2017年3月27日 12:45〜14:30)

 「ベンゾオキサジンと他の化合物との共重合反応による高性能熱硬化性樹脂の開発」に関する講演をさせていただきます。

  1. 熱硬化性樹脂
    1. フェノール樹脂
    2. ベンゾオキサジン
    3. ベンゾオキサジンの合成方法
    4. 様々なベンゾオキサジン
    5. ベンゾオキサジンの利用
  2. ベンゾオキサジンとエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂
    1. 硬化挙動
    2. 硬化物の特性
    3. 硬化物の高性能化
  3. ベンゾオキサジンとビスオキサゾリンからなる熱硬化性樹脂
    1. 硬化挙動
    2. 硬化物の特性
    3. 硬化物の高性能化
  4. ベンゾオキサジンの硬化反応促進
    1. ベンゾオキサジンとエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂
    2. ベンゾオキサジンとビスオキサゾリンからなる熱硬化性樹脂
  5. ベンゾオキサジンを用いた繊維強化複合材料 (FRP)
    1. FRP作製方法
    2. FRPの特性
  6. ベンゾオキサジンを用いた応用展開
    1. 燃料電池用セパレーター
    2. 砥石
    3. ブレーキシュー
    4. 宇宙・航空用材料
  7. ベンゾオキサジンとシアネートエステル樹脂からなる熱硬化性樹脂
    1. 硬化挙動
    2. 硬化物の特性
    3. 硬化物の高性能化
    • 質疑応答

第3部 ベンゾオキサジン変性ビスマレイミド樹脂の反応機構、物性と高耐熱封止材への応用

(2017年3月27日 14:45〜16:30)

 ハイブリッド車や電気自動車化では、エレクトロニクス製品の占める部品コスト70%に達している。エレクトロニクスパッケージやモジュールは、使用環境の過酷な条件での高い信頼性が要求される。特に、耐熱性は重要な特性である。
 ベンゾオキサジン樹脂の有するポテンシャルとビスマレイミド樹脂他との反応そして樹脂物性について耐熱性の面から講義する。

  1. エレクトロニクス実装と封止樹脂
    1. マイクロデバイス実装技術動向と封止樹脂
    2. パワーデバイス実装技術動向と封止樹脂
  2. ベンゾオキサジン樹脂
    1. ベンゾオキサジンの重合
    2. ベンゾオキサジン樹脂硬化物の物性評価と解析
  3. エポキシ樹脂変性ベンゾオキサジン樹脂
    1. ベンゾオキサジン樹脂とエポキシ樹脂の反応
    2. エポキシ変性ベンゾオキサジン樹脂の硬化反応と樹脂物性
    3. 窒化ホウ素 (BN) フィラ充填による高熱伝導性,低熱膨張化
  4. ベンゾオキサジン変性ビスマレイミド樹脂
    1. ビスマレイミドとベンゾオキサジンの反応
    2. ビスマレイミドとベンゾオキサジンのモル比の検討
    3. ベンゾオキサジン変性ビスマレイミド樹脂の耐熱物性
    4. 耐熱封止材としての特性
  5. ベンゾオキサジン変性ビスマレイミドとシアン酸エステルから成る高耐熱性樹脂
    1. ベンゾオキサジン,ビスマレイミド,シアン酸エステル間の反応
    2. 三成分の配合モル比と重合挙動
    3. 三成分系樹脂の硬化条件と樹脂物性
    • 質疑応答

講師

  • 竹市 力
    豊橋技術科学大学 環境・生命工学系
    名誉教授 / シニア研究員
  • 木村 肇
    独立行政法人 大阪市立工業研究所 有機材料研究部 熱硬化性樹脂研究室
  • 高橋 昭雄
    横浜国立大学 大学院 工学研究院
    産学官連携研究員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/28 車載用プラスチック材料や成形法の基礎から最新活用法まで オンライン
2025/1/30 ポリウレタンの材料設計と構造・物性の制御と劣化対策 オンライン
2025/1/30 熱可塑性エラストマーの総合知識 オンライン
2025/1/30 重合反応の基礎・応用 オンライン
2025/1/30 ポリイミドの基礎とポリイミド系材料の低誘電率化・低誘電正接化 オンライン
2025/1/31 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/6 エポキシ樹脂 2日間総合セミナー オンライン
2025/2/7 高分子材料の相溶性・相分離現象の基礎と相容化剤を用いたポリマーブレンド材料およびマテリアルリサイクルへの応用 東京都 会場
2025/2/14 重合反応の基礎・応用 オンライン
2025/2/17 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/21 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/2/27 メタクリル系ポリマー活用のための入門講座 オンライン
2025/3/6 エポキシ樹脂の耐熱性向上と機能性両立への分子デザイン設計および用途展開における最新動向 オンライン
2025/3/10 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/3/13 半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤と分析・特性評価法および技術動向 オンライン
2025/3/28 固体高分子の破壊とタフニング オンライン