最新の抗体スクリーニング技術と創薬応用の実際
~インシリコ技術、分子間相互作用解析による抗体選定のの高速化・効率化~
東京都 開催
会場 開催
開催日
-
2016年7月22日(金) 10時30分
~
17時00分
プログラム
第1部. インシリコ技術による抗体取得・選抜の促進
(2016年7月22日 10:30〜12:30)
現状で、抗体創薬上のどのようなニーズに対して、どのようなインシリコ技術が、どの程度の期待値で有効に活用できるか、をまとめて解説・議論する。
- 蛋白質を対象とするインシリコ技術の現状と問題点
- 抗体創薬における蛋白質科学上の問題点と、その対応策
- 蛋白質抗原が決まった時に、インシリコで何を調査すべきか
- 抗体が得られた時に、インシリコで何がわかるか
- 国際産学連携の動き
- ケーススタデイー
- 質疑応答
第2部. 分子間相互作用解析による抗体の高速スクリーニング系の構築
(2016年7月22日 13:15〜15:15)
抗体医薬候補分子の選定において標的抗原への結合力 (アフィニティー) 評価は必須項目であるが、治療用抗体の結合性は極めて強く、その評価の難易度は高いことから極めて微妙な条件設定やツールが必要となる。下記の項目を中心にその技術基盤と高速スクリーニングの具体例を紹介する。
- 分子間相互作用解析 (SPR) の原理と高速スクリーニング系の特徴
- 高親和性抗体の反応速度論的解析 (KD:解離定数測定) のポイント
- ヒト型化抗体の高速スクリーニング事例紹介 (条件設定とデータの見方)
- 分子間相互作用解析による抗体の高速スクリーニング
- Surface Plasmon Resonance (SPR) 法の原理と抗体抗原反応の解析
- 抗原、抗体キャプチャー法に必要な試薬と条件設定 (濃度と時間設定)
- センサーチップの選択と再生条件の設定 (低・高pH、高塩濃度、他)
- 抗体医薬候補分子の高親和性と反応速度論的解析
- 高親和性抗体:マストランスポートリミテーションとリバインドの問題
- 抗原調製法:組換え体抗原の利用、膜受容体の分子デザイン
- Global Fitting解析:残差プロット及びχ2によるカーブフィット評価
- 抗体医薬の規格試験への利用:「日本薬局法17参考情報」記載内容解説
- 事例紹介
- 抗体医薬の抗原結合性評価に対する各メーカーの取組み事例
- ナノキャプチャー法による高親和性抗体の高速スクリーニング事例
- 抗体医薬の抗原結合性と発現量 (工業的生産量) との関係
- Similarity Score (Biacore) による抗体医薬の同等性評価
第3部. ADLibシステムによる困難抗原に対する抗体作製とその応用
(2016年7月22日 15:30〜17:00)
ADLibRシステムはトリDT40細胞の持つ独自の多様化メカニズムを利用した新規の抗体作製方法である。従来法に対して、スピード、困難抗原に対する対応力において競合優位性を有しており、その原理と手法について解説する。
- 抗体医薬と抗体作製方法の概要
- ADLibシステムの基本原理
- Gene Conversionによる抗体遺伝子の多様化
- 多様性の評価指標によるライブラリの品質管理
- 特異的抗体のセレクション方法
- ADLibシステム由来の抗体による診断薬および医薬品開発
- 複数回膜貫通型タンパク質に対する抗体作製方法の開発
- ADLibシステムを用いたaffinity maturation方法の開発
- 完全ヒトADLibシステムの構築
- 基本方針と技術開発戦略
- モデル抗原に対する抗体作製実績
- 社会的意義:新興感染症への対応とオーダーメイド治療に向けて
講師
白井 宏樹 氏
アステラス製薬 株式会社
バイオサイエンス研究所
専任理事 / バイオインフォマティクスリーダー
-
藤原 正明 氏
株式会社S’UIMIN
代表取締役
主催
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