1. 持続性銀含有ポリマーによる新規抗菌技術
(2016年3月10日 9:30〜11:00)
従来の技術と違い、バインダーを用いずとも高い洗濯耐久性が得られる。また、欧米で求められるEPA 登録及びBPRに申請中であり、これらのマーケットへの対応も可能である。
- ポリマーからの銀イオン溶出技術
- 繊維状に均一なコーティングをすることによる高い洗濯耐久性
- 銀イオン処理による、極めて低い変色のリスク
- 容易な後加工による抗菌処理
- 高い抗菌性
- 人への安全性と環境への毒性が低いこと
- 各国での規制に対応可能
- 繊維評価技術協議会の登録加工剤リストに収載済み
2. 抗菌活性などを有する銀錯体の合成技術
(2016年3月10日 11:10〜12:10)
既知のウエルナー型銀 (I) 錯体の分子構造と抗菌活性の相関関係について説明し、抗菌活性が発現する機構予測とそれに基づいた銀 (I) 錯体の分子設計のコンセプトに言及する。
また、近年注目されているN – 複素環カルベン (NHC) を配位子とした有機金属銀 (I) 錯体 (非ウエルナー型錯体) の合成、抗菌活性について述べ、ウエルナー型、非ウエルナー型銀 (I) 錯体同士比較する。
- 無機化合物と抗菌活性について
- 抗菌活性評価法について
- 銀化合物の分類
- 銀 (I) 錯体の分析法
- アミノ酸、チオリンゴ酸、メルカプトニコチン酸等を配位子とした光に安定なウエルナー型銀 (I) 錯体の抗菌活性と分子構造
- N – 複素環カルベン (NHC) を配位子とした 光に安定な有機金属錯体 (非ウエルナー型) 銀 (I) 錯体の合成、抗菌活性と分子構造
- バクテリア、酵母、カビに抗菌活性を示す銀 (I) 錯体の分子設計
- ウエルナー型、非ウエルナー型 銀 (I) 錯体の比較
3. 抗ウイルス材による固着・不活性化技術と応用製品の開発
(2016年3月10日 12:55〜14:25)
現在の抗菌・抗ウイルス技術は、抗菌に関しては24時間での評価であり、抗ウイルス性能も 感染リスクを低減するには更なる改善が必要である。FDAの一部のデバイスではウイルスを5分で 99.99%以下にすることが要求されている。また、実際の現場では目に見えないウイルスとの戦い で有り、そのためにはウイルスを短時間で不活性化し、また、不活性以外にウイルスの拡散を 抑制するかが重要であり、このような観点から「CufitecR」の技術をPRポイントしたい。
- (株)NBCメッシュテックの会社概要
- 抗ウイルス技術「CufitecR」の技術概要:
- CufitecRに用いられる薬剤の抗ウイルス・抗菌性と固着性およびウイルス不活性化メカニズムについて解説する。
- 「CufitecR」を応用した不織布製品展開:
- 不織布にCufitecR加工して開発したマスク、防護服、拭き取りシート、カウンタークロス、空気清浄機用フィルタの特長と性能について紹介する。また浮遊ウイルスの評価についても解説する。
- 「CufitecR」を応用したシート・フィルムの製品展開:
- 抗ウイルスナノ粒子を充填して開発した抗ウイルス・抗菌シートの展開として手摺やドアノブに装着できる製品の紹介とその特性について解説する。
4. 銀を利用した羊毛繊維への抗菌性付与
(2016年3月10日 14:35〜16:05)
- 繊維製品の抗菌加工の現状
- 銀系抗菌剤の抗菌作用
- 羊毛繊維の構造
- 羊毛繊維の形状
- 羊毛繊維の化学構造
- 羊毛繊維の改質
- 改質方法
- 改質による構造変化 (ラマン分光分析)
- 改質による特性の変化
- 羊毛繊維への銀付着加工
- 硝酸銀
- 銀ナノ粒子
- 銀系抗菌剤
- 羊毛繊維と銀の結合状態の分析
- XAFSによる分析
- XPSによる分析
- 銀の形態の違いによる結合状態への影響
- 羊毛繊維の改質による銀の結合状態への影響
- 銀の結合状態と抗菌性、色相変化の関係
- XAFSによる分析の課題
- 抗菌性付与を含めた羊毛繊維への今後の銀の応用について