技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

注射剤における異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法

注射剤における異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法

~限度見本の設定と判定基準および検査員のバラツキ・評価~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、注射剤の異物は製品回収において、海外製造所の指導事例を含め、異物低減の対策を詳解いたします。

開催日

  • 2015年3月26日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 医薬品の品質保証・品質改善担当者、管理者

修得知識

  • 品質リスクが会社に与える影響 (他社事例より)
  • 医薬品製造における品質リスク
  • 具体的な品質リスク
  • 品質リスクを軽減させる方法
  • “人が創る品質”、人を生かす大切さ

プログラム

 注射剤の異物は製品回収の多い原因の一つである。特に海外製造所の場合は製品回収のリスクが高い。海外製造所の指導事例を含め、異物低減の対策を紹介する。異物低減を行うためには、異物検査の評価方法を確実にすることであり、QCの検査方法と製造での全数目視選別の方法を紹介する。目視検査では観察機を使った方法についても紹介する。また、異物の非破壊での形状測定と取り出して同定する方法についても紹介する。

  1. 注射剤の異物対策の難しさ
    1. 欧米の異物検査と日本薬局方の異物検査の違い
    2. たやすく明らかに検出できる異物の大きさとは
    3. 官能検査の観点から検査員のバラツキと評価
    4. なぜ、海外の製造所では注射剤の異物が問題にならないか
    5. 異物検出の確率と母不良率との関係
    6. 自動異物検査機検出力と目視検出力との関係
  2. 注射剤の異物検査
    1. 不溶性異物
      • 非破壊による異物のサイズ/形状測定
      • 限度見本の設定
      • 標準見本/限度内見本/限度外見本の違い
      • 標準粒子と実際の異物を用いる場合の違い
      • 官能検査の手法による標準見本の設定
      • 検査者の評価/訓練/認定
      • QC試験方法
      • 目視による方法 (観察方法と観察時間)
      • 観察機を用いる方法
      • 判定基準 (n数と欠点数Cの設定)
      • 凍結乾燥製品 (ゴム栓) の溶解
      • 凍結乾燥製品 (アンプル) の溶解 (ホールバーニング)
      • 製造の目視による全数選別
      • 凍結乾燥製剤
      • 溶液
      • 不溶性微粒子
      • ろ過試験方法
      • 光遮蔽 (HIAC) 測定方法
      • 観察機を用いる方法
      • 異物の同定方法
      • 異物の取り出す時の注意事項
      • 顕微鏡FTIRによる測定
      • 電子顕微鏡X線マイクロアナライザーによる同定
  3. 改善事例
    1. 繊維低減 (輸液剤など)
    2. アンプル成形時の異物対策
    3. グラスファイバー混入改善
    4. フレークス発生原因とその改善
    5. 処方成分によるフレークスの発生 (リン酸塩)
    6. 不溶性微粒子の改善Ⅰ (シリコン塗布ゴム栓、シリンジ)
    7. 不溶性微粒子の改善Ⅱ (輸液の経年での増加)
    8. 導入品の異物低減 (プラスチックアンプル)
    9. 不溶性異物の経年での増加 (原薬の出発物質の変更)
    10. 資材からの影響 (ポリ袋)
    11. 高額な製品の異物対策 (ガラス溶着している異物の除去)
    12. 開発段階の取組みⅠ (海外製造品 イタリア編)
    13. 開発段階の取組みⅡ (海外製造品 米国編)
    14. 開発段階の取組みⅢ (海外製造品 ベルギー編)
    15. 間違った改善事例の取組み (委託先との協同)
  4. 海外製造所の異物低減への方法
    1. 開発段階品の評価 (製造品と安定性試験品)
    2. 海外製造所への訪問
    3. 現状の理解
    4. 協力の取付け
  5. 注射剤の異物の変更管理時の注意事項
    1. 原薬の製造方法変更
    2. 直接容器の変更
    3. 製造方法の変更
  6. 注射剤の異物苦情を受けた時の対応
    1. どの段階で異物を認めたか
    2. コアリング
    3. 異物の同定
    4. 広がりの調査
    5. 製品回収の有無の判断
  7. まとめ
    1. 異物のモニターとして異物検査
    2. 注射剤の異物に対する正しい知識の重要性
    3. 正しく評価すれば、必ず異物は低減可能
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

三田NNホール&スペース

スペースD

東京都 港区 芝4丁目1番23号 三田NNビル地下1階
三田NNホール&スペースの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料
    • 1名あたり定価半額の22,500円(税別) / 24,300円 (税込)
    • 2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
    • 3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/21 実務経験をふまえた医薬品開発担当者のための人材育成プログラム (導入/継続教育) オンライン
2024/6/21 GMP省令改正における原材料供給者管理への対応と原薬・原料・資材各々の取決め事例 オンライン
2024/6/21 ICH Q3D/日局をふまえた元素不純物管理 (新薬・既存薬) のための分析・試験法設定のポイント オンライン
2024/6/21 免疫性血栓性血小板減少性紫斑病の歴史、病態、治療の新たな展開と残された課題 オンライン
2024/6/24 リスクマネジメント/ワーストケースアプローチに基づく洗浄バリデーション実施 (残留限度値・DHT/CHT設定など) と残留物の評価法 オンライン
2024/6/24 変更管理・逸脱管理コース (2日間) オンライン
2024/6/24 適正なCAPA実現につながる逸脱・OOS処理フロー及び原因・試験室調査の進め方と処置事例 オンライン
2024/6/24 日米欧の規制対応を可能とするためのグローバルPV体制構築とベンダーコントロール オンライン
2024/6/24 バイオ医薬品製造におけるGMP対応をふまえたプロセス開発からの設備設計・スケールアップ オンライン
2024/6/24 オンコロジー領域における医薬品売上予測手法とデータ収集及び注意点 オンライン
2024/6/25 実際に起こったトラブル事例から学ぶ解決策の考え方、スケールアップ・ダウン検討および実験計画の具体的な進め方 オンライン
2024/6/25 医薬品製造現場における少人数体制のQC/QA業務効率化/コスト削減 オンライン
2024/6/25 経皮吸収の基礎と評価方法 オンライン
2024/6/25 治験総括報告書及びCTD 2.5の基本的な作成法と照会事項への対策 オンライン
2024/6/26 生産移行後のトラブルを未然に防ぐための製造設備および支援設備のバリデーション 東京都 会場・オンライン
2024/6/26 開発から製造販売後までの一貫した安全性評価の取りまとめ方と効率的な資料作成方法 (基礎編 + 実践編) オンライン
2024/6/26 開発から製造販売後までの一貫した安全性評価の取りまとめ方と効率的な資料作成方法 (基礎編) オンライン
2024/6/26 コンピュータ化システムバリデーション (CSV) 初級講座 オンライン
2024/6/26 GMP超入門講座 オンライン
2024/6/26 改正GMPに対応する技術移転/移管での同等性評価とバリデーション/作業者教育 オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/27 リスクマネジメント・CAPA(是正措置・予防措置)導入手引書
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/9/4 食と健康の高安全化
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー