技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

非無菌製剤における微生物学的製造・品質管理と必要とされるレベル

非無菌製剤における微生物学的製造・品質管理と必要とされるレベル

~非無菌製剤の製造管理は、どのレベルまで必要となるか~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーは、PIC/SのGMPガイドラインを参考にしながら、WHOのGMPの基本的考え方の中から幾つかの指標となる重要事項を解説し、非無菌医薬品の微生物学的品質管理方法の分析法バリデーションと実施上の留意点、規格・試験方法の設定、関連する製薬用水の微生物学的管理及び環境微生物モニタリング法、PIC/S加盟に伴う査察対応について詳解いたします。

開催日

  • 2014年9月30日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 微生物学的製造・品質管理に関連する現場担当者、管理者

修得知識

  • 製造設備及び施設の空調および保全の視点からの、非無菌製剤の製造管理の必要とされるレベル
  • WHOのGMPの基本的考え方の中から幾つかの指標となる重要事項
  • 微生物限度試験法の分析法バリデーションと実施上の留意点
  • 製薬用水の微生物モニタリングとサンプリング条件とサンプリングポイントの選定

プログラム

第1部:『WHO Annex 5を踏まえた非無菌製剤の換気・空調システムを含めた製造管理のポイント』

2011年に出たWHO Annex 5は初めて非無菌製剤のガイドラインとして発行されたもので、非無菌医薬品製造の管理面における空調を中核とした指針が提示されている。本指針は、どのレベルまで非無菌製剤の製造管理が必要となるかの留意点を製造設備及び施設の空調および保全の視点から述べられている。本講演では、PIC/SのGMPガイドラインを参考にしながら、WHOのGMPの基本的考え方の中から幾つかの指標となる重要事項を解説する。

今迄に公的機関から非無菌製剤のガイドラインは全く出されていなかったが、WHO Annex 5はその意味で初めての指針となるもので、国内の多くの非無菌製剤管理を如何にすべきかを模索している場合に最適な情報や参考となる考え方を入手する機会となる。

  1. 非無菌製剤工程における空調管理
    1. 製品と人員
    2. 空気濾過と一方向流の重要性
    3. 交差汚染防止
    4. 気流管理 (低圧の室圧差)
    5. 高圧差における低い気流
    6. バリア概念と温度と相対湿度の管理
  2. 塵芥管理と排気システム
  3. 環境管理とモニタリング
  4. HVACシステムと構成要素の設計監理
    1. 空気分散と再循環システム
    2. 完全な吸気システム
    3. 追加のシステム構成要素
  5. 試運転と保全管理
  6. 施設および建物の空調
    • 質疑応答・名刺交換

第2部:『非無菌製剤の微生物学的品質管理と査察対応』

我が国は、2014年7月1日よりPIC/S加盟が承認された。そこで、医薬品の微生物学的管理の目的と国際調和の状況を確認する。ここでは、特に非無菌医薬品の微生物学的品質管理方法の分析法バリデーションと実施上の留意点、規格・試験方法の設定、合わせて、関連する製薬用水の微生物学的管理及び環境微生物モニタリング法について解説する。また、PIC/S加盟に伴う査察対応について解説する。

  1. 医薬品の微生物学的管理の目的と国際調和の状況を把握する。
  2. 非無菌医薬品の微生物限度試験法の分析法バリデーションと実施上の留意点並びに規格・試験方法の設定方法を理解する。 合わせて、関連する製薬用水の微生物学的管理及び環境微生物モニタリング法を理解する。
  3. PIC/S加盟に伴う査察対応について考察する。
  4. 医薬品の微生物学的管理
    1. 医薬品の品質保証と微生物学的管理の目的
    2. 日本薬局方の微生物学的試験法
      1. 一般試験法の微生物学的試験法
      2. 参考情報の微生物学的試験法
    3. 医薬品の微生物学的管理に関する国際調和
      1. ICHと微生物学的管理
      2. PDGと微生物学的管理
      3. ISOと微生物学的管理
  5. 非無菌製剤の微生物限度試験法
    1. 微生物限度試験法の国際調和の経緯
    2. 微生物限度試験法の国際調和における主な改正点
    3. 微生物限度試験法の分析法バリデーション
    4. 微生物限度試験の実施上の留意点
    5. 原料の微生物学的管理
    6. 製品の微生物学的管理
  6. 製薬用水の品質管理
    1. 製薬用水の種類と選択基準
    2. 製薬用水の日常的管理、定期的管理
    3. 製薬用水のサンプリング
    4. 製薬用水の微生物モニタリング
      1. 微生物モニタリングに用いられる培地と培養条件
      2. 微生物モニタリングに用いられる培地の培地性能試験
    5. 製薬用水システムの微生物に対する処置基準値と警報基準値
  7. 医薬品製造区域の環境微生物モニタリング法
    1. 環境微生物のモニタリング
      1. 製造環境のモニタリング関連情報の現状
      2. 環境微生物モニタリングの目的
      3. 環境微生物モニタリングプログラムの手順書
      4. 環境微生物モニタリング頻度
    2. 環境微生物のサンプリング
      1. サンプリング条件とサンプリングポイントの選定
      2. サンプリング時及びサンプリング後のサンプルの取り扱い上の注意点
    3. 環境微生物測定法
      1. 環境浮遊菌数測定法
      2. 表面付着菌数測定法
      3. 落下菌数測定法
    4. 環境微生物の生菌数試験法
    5. 環境微生物の性状検査
    6. 環境微生物試験法の分析法バリデーション
    7. 無菌医薬品製造区域の分類と環境微生物評価基準
  8. PIC/S加盟に伴う査察対応
    1. PIC/SとPIC/S加盟に向けたGMP施行通知の改正について
    2. ICH・Qトリオと査察対応
    3. 医薬品の品質保証と査察対応
  9. まとめと質疑応答

講師

  • 村上 大吉郎
    平原エンジニアリングサービス 株式会社
    顧問
  • 小田 容三
    NPO-QAセンター
    顧問 / GQP・GMPコンサルタント

会場

ゆうぽうと

5F くれない西

東京都 品川区 西五反田8-4-13
ゆうぽうとの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料
    • 1名あたり定価半額の22,500円(税別) / 24,300円 (税込)
    • 2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
    • 3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/25 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2024/12/26 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2024/12/26 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント (入門講座) オンライン
2024/12/26 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/27 PIC/Sを踏まえた治験薬GMPガイドラインと運用上の注意点および三極 (日米欧) 規制の解説 オンライン
2024/12/27 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2024/12/27 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/7 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン
2025/1/9 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/9 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (製本版+ebook版)
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集