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材料の電気および熱輸送特性の解析と材料設計への応用

材料の電気および熱輸送特性の解析と材料設計への応用

~導電性&熱伝導特性制御の理論とメカニズム~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2013年12月18日(水) 13時00分 16時30分

プログラム

  材料の電気および熱伝導特性を改善するために、種々のフィラーを混合するハイブリッド材料設計が実験と理論の両方のアプローチから盛んに研究されています。実験的アプローチで研究を行う場合、「自分のアプローチが正しいのか?」、「この方法をとることでどこまで特性が改善できるか?」などの問を理論的に検討したいところですが、理論に関する専門書や文献は難しすぎてハードルが高い、と感じておられる方もおられると思います。
 このセミナーでは、理工系の大学学部程度の物理や化学の知識をもとに材料の輸送特性の全体像を解説したいと考えています。他の多くのセミナー等では、電気輸送特性に関する話と熱輸送特性に関する話は別々に取り扱われるのが普通です。
しかし、導電性材料ではこの両者に密接な関係がありますし、絶縁性材料においても高熱伝導化による電気的絶縁性の低下の問題も考えなくてはなりません。
 そこで、本講座では輸送特性改善のための材料設計の全体像を俯瞰し、先端分野で行われている研究内容の理解につながる基本的な考え方を受講者の皆様に発見していただくことを目標とします。

  1. 序論
    1. 材料中を電気と熱はどのように輸送されるか?
    2. 構造不規則系での輸送特性のモデル化 ~有効媒質近似とパーコレーション~
  2. 電気的絶縁性を有する構造不規則系の輸送特性
    1. 有効媒質近似モデルからみた熱伝導特性 ~パラメータを変化させて熱伝導率の変化を計算してみよう~
    2. 代表的なフィラーの熱伝導率
    3. フィラーの分散状況と熱伝導率の関係 ~パーコレーションネットワークの質~
    4. 構成成分の物性値がわかっても界面特性はわからない
    5. フィラーの有効熱伝導率の考え方
    6. マトリックス樹脂の高熱伝導化の影響
    7. 高熱伝導化と電気的絶縁特性の維持は両立できるか?
  3. 導電性を有する構造不規則系での輸送特性
    1. 導電性とは? ~扱っている材料の電気伝導特性のレベルを理解しよう~
    2. 代表的なフィラーの電気伝導率と熱伝導率
    3. 構造不規則系の導電性発現メカニズムの古典的モデル
    4. 電気伝導特性改善のための従来の材料設計戦略
    5. フィラー間の導電コンタクトは動的に変化する
    6. フィラーの焼結とは? ~ナノ粒子の低温焼結の説明でよくある間違いから焼結の熱力学を考える~
    7. 高電気伝導性導電性ペースト材料の開発状況
    8. 導電性ペーストの熱伝導特性を有効媒質近似モデルで説明できるか ~有効媒質近似が適用できる場合とできない場合~
    9. 導電性材料の熱伝導率解析に伝導電子の寄与を組み込めるか?
    10. フォノン伝導パスの導入による金属の高熱伝導率化
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 井上 雅博
    群馬大学 理工学府 知能機械創製部門
    准教授

会場

東京流通センター

2F 第4会議室

東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

主催

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