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CFRPの特性向上に向けた材料設計

CFRPの特性向上に向けた材料設計

~繊維/樹脂の組み合わせと複合材物性との関係・高機能マトリクス樹脂開発~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、強靭性や耐衝撃性、耐熱性、成形性など、CFRPのさらなる特性向上のために押さえておきたい繊維・樹脂の種類とその選定・組み合わせ方や、マトリクス樹脂の進展とその成形加工プロセスも合わせて解説いたします。

開催日

  • 2013年2月26日(火) 11時00分16時00分

受講対象者

  • CFRP の応用製品に関連する技術者、開発者
    • 自動車
    • 航空機、ヘリコプター
    • 船舶
    • ロケット、航空宇宙機、人工衛星
    • 軍用機
    • リニアモーターカーの車体、内装
    • 太陽電池パネル
    • 風力発電
    • プラント
    • 機械部品
    • 電池部材
    • 電子電気部品
    • 医療機器
    • 住宅・土木・建築材料
    • スポーツ用品 (自転車、釣具、ゴルフ、ラケットなど)
  • CFRP により軽量化、高強度化、振動減衰、耐疲労などを求めている方
  • CFRP に関連する技術者

プログラム

第1部 炭素繊維・樹脂の種類と材料選定・設計のポイント

(2013年2月26日 11:00〜12:30)

AGCマテックス (株) 顧問 田澤 仁 氏

 CFRPに用いられる原材料の種類と特徴を解説するとともに、目的とする特性を得るための成形方法の代表的な例の解説。
 CFRPを考える上で基礎となる複合則に関しても簡単に解説するとともに接合に関しても触れる。
 さらにCFRPの実例を紹介するすることにより開発のヒントに供したい。

  1. はじめに
  2. CFRPの需要動向
  3. 使用原材料 (炭素繊維形態と樹脂の選定)
    1. 炭素繊維の形態
    2. 樹脂の種類と性質
    3. 表面処理
    4. 繊維と樹脂の接着要因
  4. 成形方法の概要と特徴
    1. 熱可塑性樹脂の成形方法
    2. 熱硬化性樹脂の成形方法
  5. 複合則
  6. 接合
  7. CFRP使用例

  • 質疑応答

第2部 CFRP用エポキシ樹脂システム/ナノフィラー配合による高靭性化と応用展開

(2013年2月26日 13:10〜14:30)

ハンツマン・ジャパン (株) コンポジット・エアロスペース材料部 技術開発課長 相澤 宏修 氏

 CFRP用の樹脂としてはさまざまな樹脂が用いられているが、その中でもエポキシ樹脂システムはその機械的特性、耐熱性、耐久性などから多く用いられている。
 弊社では長年培ったエポキシ樹脂技術により多くのCFRP用エポキシ樹脂システムを上市している。
 この講座ではそれらの特性、応用事例を紹介するとともに、ナノフィラーを配合して高靭性化を図ったシステムについても解説する。
 また、複合材料のマトリックスとしての応用用途が期待される高耐熱性を持つベンゾオキサジン樹脂の特性についても紹介する。

  1. CFRP用エポキシ樹脂システム
    1. CFRPの成形方法と樹脂システムの特性
    2. CFRP用エポキシ樹脂システム
      1. RTM用システム
      2. プリプレグ用システム
      3. FW用システム、その他
    3. コンポジット材料への応用事例
      1. 航空機
      2. 自動車
      3. その他応用事例
  2. ナノフィラー配合による強靭化
    1. ナノコンポジット樹脂システムの特性
    2. RTM用ナノコンポジット樹脂システム
    3. ナノコンポジット樹脂を用いた接着剤
  3. ベンゾオキサジン樹脂の特性と用途展開
    1. ベンゾオキサジン樹脂の生成
    2. ベンゾオキサジン樹脂の特性とその硬化物の特性
    3. ベンゾオキサジン樹脂の用途展開

  • 質疑応答

第3部 連続繊維への高含浸性を有する現場重合型熱可塑性樹脂の開発とその複合材料特性

(2013年2月26日 14:40〜16:00)

ナガセケムテックス (株) 研究開発部 研究開発第2部 部長 西田 裕文 氏

 近年、連続繊維により強化され、且つスタンパブル成形等のハイサイクル成形にも適用可能な熱可塑性樹脂をマトリックスとするCFRP、すなわちCFRTPが注目されている。連続繊維への高含浸性をも両立させるためにはモノマー状態で含浸させた後に重合させることのできる現場重合型が極めて有利である。
 本講演では現場重合型熱可塑性樹脂の設計指針及びその実例を解説する。

  1. 現場重合型熱可塑性樹脂
    1. 連鎖重合と逐次重合
    2. 熱可塑エポキシ樹脂
    3. 現場重合型PA6
    4. その他の現場重合型熱可塑性樹脂
    5. 結晶性ポリマーと非晶性ポリマーとの違い
  2. 熱可塑エポキシ樹脂
    1. 重合前特性
      • ポットライフ
      • 含浸性
      • 重合性
    2. 硬化物物性
      • 機械的特性
      • 靭性
      • 動的粘弾性
    3. 熱可塑エポキシ樹脂をマトリックスとするFRTPの特性
      • 機械的特性
      • 耐衝撃性
      • 耐薬品性
      • リサイクル性
    4. 二次賦形性とハイサイクル成形への適用可能性
  3. 現場重合型PA6
    1. 重合前特性
      • ポットライフ
      • 含浸性
      • 重合性
    2. 硬化物物性
      • 機械的特性
      • 靭性
      • 動的粘弾性
      • 結晶化度
    3. 現場重合型PA6をマトリックスとするFRTPの特性
      • VaRTM成形性
      • 機械的特性
      • 耐衝撃性
    4. ポリマーアロイ化

  • 質疑応答

講師

  • 田澤 仁
    山東肥城三英繊維工業 有限公司
    技術顧問
  • 相澤 宏修
    ハンツマン・ジャパン(株) コンポジット・エアロスペース材料部
    技術開発課長
  • 西田 裕文
    金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター
    研究員

会場

大田区産業プラザ PiO

6F C会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
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主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,667円 (税別) / 44,800円 (税込)
複数名
: 35,667円 (税別) / 37,450円 (税込)

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