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樹脂の機能性付与・向上 (光学透明樹脂コース)

まるっとわかる!

樹脂の機能性付与・向上 (光学透明樹脂コース)

~1日目は主要な光学透明樹脂を徹底理解~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2012年9月27日(木) 10時30分 17時00分

プログラム

 近年、光学用透明樹脂は性能が大幅に向上しています。それゆえに、タブレット端末や液晶ディスプレイだけではなく、さらなる特性を付与しながら広範囲の製品用途に広がりを見せています。
 今回は、光学用透明樹脂のなかでも、特に注目しておかなければならない樹脂にスポットを当て、その分子構造を探り、さらに光学用途に必要な屈折率向上の手法も、第一線で活躍する経験豊富な講師陣が解説します!

第1部 光学用耐熱透明樹脂の材料設計とその応用

(2012年9月27日 10:30〜11:50)

 近年、光学用透明樹脂の性能が向上し、モバイル端末 (携帯電話、スマートフォン他) 、デジタルカメラ、液晶ディスプレー (テレビ、タブレットPC他) などを中心に幅広く使用されている。
 これら光学用途に必要とされる樹脂の材料設計を明らかにし、また、その樹脂の材料特性、応用例を議論する。

  1. 光学用透明樹脂に求められる特性と材料設計
  2. シクロオレフィン系ポリマーARTONについて
    1. ARTONの材料特性
    2. ARTONの光学用途への応用例
  3. 耐熱透明樹脂LUCERAについて
    1. LUCERAの材料特性
    2. LUCERAの光学用途への応用例
  4. まとめ
    • 質疑応答

第2部 シクロオレフィンポリマーの分子設計及び成形による特性制御

(2012年9月27日 12:40〜14:00)

 工業化されている光学用プラスチックの中でのシクロオレフィンポリマーの位置付けおよびその特長を製品事例と共に示す。また、光学特性を付与する際の分子設計に対する考え方を説明する。
 次に、光学特性を最大限活かすための成形技術について報告する。
 最後に、最近の開発品の紹介と今後の技術トレンドなどの紹介を行う。

  1. 工業化されている光学用プラスチック
    1. 光学市場におけるガラスからプラスチックへの置換え
    2. 工業化されているプラスチックとその特徴
  2. シクロオレフィンポリマー (COP) とは
  3. シクロオレフィンポリマーの分子設計 (工業化されているシクロオレフィンポリマーと特性を付与する分子設計について)
  4. ZEONEX®の特性と用途事例 (日本ゼオンが製品化しているシクロオレフィンポリマー;ZEONEX®の
    各グレードとそれぞれの特長及び用途事例)
  5. 光学特性を活かす成形加工技術
    1. 成形条件と光学特性 (成形条件と複屈折、屈折率、透明性の関係など)
    2. ヤケ (黒点) 対策
  6. シクロオレフィンポリマーの最新開発状況
    • 質疑応答

第3部 アクリル樹脂における光学特性及び耐熱性の向上

(2012年9月27日 14:10〜15:30)

 一般にメタクリル酸メチル (MMA) を主原料として製造した合成樹脂の総称をメタクリル樹脂といい、アクリル樹脂とも呼ばれる。その優美な外観から照明材料や看板ディスプレーなどのアクリル板の需要に加え、成形材料として車両部品や電気機器への用途が広がっている。
 現在では、優れた透明性、耐候性および表面光沢などの特性により、車両 (テールランプレンズ、メーターカバー、バイザーなど) 光学部材、建材、水槽、塗料、雑貨など幅広く使用されている。
 MMA及びMMA系共重合体は、工業的には主にフリーラジカル重合法により製造されている。重合の特徴、新しい共重合体、構造制御の可能性について概説し、光学特性およびその用途、耐熱性付与について紹介する。

  1. アクリル樹脂の特徴
  2. アクリル樹脂の工業的製造方法
  3. アクリル樹脂共重合体の構造制御
    1. 構造制御重合
    2. 光学特性を活かした用途事例
    3. 耐熱性付与
    • 質疑応答

第4部 ナノコンポジットにおける透明樹脂の屈折率制御及び高屈折率化

(2012年9月27日 15:40〜17:00)

 一次粒子径が100nm以下の微粒子を透明樹脂中に分散させるナノコンポジット技術による高機能化の一つの事例として、樹脂の屈折率の制御が挙げられる。例えば、高屈折率の金属酸化物微粒子を透明な樹脂中に良分散させることで透明性を維持したまま、高屈折率化が可能となる。
 ポリイミドは超高耐熱性の樹脂として知られているが、その大部分は着色しており、透明用途への展開は限定されている。特にポリイミドの高屈折率化は着色とのトレードオフになる。そこでポリイミド樹脂そのももの分子デザインによる透明性維持と高屈折率化、並びにナノコンポジット化技術による更なる高屈折率化の手法について紹介する。
 また、時間があれば、ポリイミド以外の耐熱性樹脂への応用についても紹介する。

  1. 高屈折率樹脂開発の背景
    1. 光学材料の求められる要求特性
    2. 高屈折率樹脂の期待される用途とその効果
  2. 高屈折率透明ポリイミド樹脂の開発
    1. ポリイミド屈折率ライブラリーの作製
    2. シミュレーションによる分子設計
    3. 新規ポリイミド樹脂の合成及び評価
  3. ナノコンポジット化によるポリイミド樹脂の高屈折率化
    1. 市販分散剤の使いこなし例
    2. 新規分散剤の検討事例
    • 質疑応答

講師

  • 辻 昭衛
    JSR(株) 四日市研究センター プロセス技術開発グループ 第三プロセス技術開発室
    室長
  • 小松 正明
    日本ゼオン(株) 総合開発センター 高機能樹脂研究所
    チームリーダー 主席研究員
  • 槇野 隆之
    三菱ケミカル株式会社 新事業創出部
    部長付
  • 平野 敬祐
    日東電工(株) 基盤機能材料事業部門 戦略統括本部 開発統括部 基盤技術部 粘着技術グループ
    主任研究員

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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主催

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