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EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用

EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用

~プロセスアプローチに従ったPVシステム/Processの構築と運用の実際 / QMS導入に伴う監査計画・実施からCAPA対応 (Root cause分析・Impact評価など)~
EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用の画像

概要

本書は、大手製薬企業にて長年PV業務&その指導にも携わった筆者に経験をふまえ解説をいただきました。
筆者の観点より、プロセスアプローチに従いQMSを導入する方法、その過程で使用する手法、キーポイントを紹介しています。
様々な手法の中から筆者が特に重要と考える手法やツールをポイントをふまえて解説します。

ご案内

 EU GVP Module I-Pharmacovigilance systems and their quality systems (以下、Module Iという) は、Pharmacovigilance (PV) におけるQuality system (以下、品質システムという) に係る要求事項を記したガイドラインであり、公布されて6年になる。EUに本社または支社を有する製薬企業のPV部門、これらの会社がEUで承認を有する医薬品のLicense partner企業のPV部門、およびこれらの医薬品に係るPV業務の全部または一部を受託する企業 (以下、製薬企業のPV部門とPV業務を受託する企業を合わせて組織という) はModule Iの規定に従って品質システムを整備しなければならず、多くの組織においてModule Iに基づく品質システムの整備が進められてきた。
 しかしながら、未だ品質システムの導入/整備が十分でない組織が少なからずあり、Module Iの要求事項が十分理解されているとは考えられない事例がしばしば見られる。そのため、Module Iが要求する品質システムとその構築について解説する。
 なお、Module Iにいう品質システムとは、実質的には品質マネジメントシステムと同等であること、およびModule Iの要求事項からだけでは必要な水準の品質システムの構築/整備をすることは困難であり、ISO9001による補足が不可欠であることから、Module IとConsistentであるISO9001を用いて不足を補完する。また、本書では品質システムに代わって品質マネジメントシステムという語句を用いる。なお、Module Iが発行された後、ISO9000およびISO9001は改訂され、現在ではいずれも2015年版が適用されている。2015年版への改訂に伴い2008年版における推奨事項の要求事項化や要求事項の削除、箇条の再編などが実施されたが、その本質は2008年版と何ら変わっていない。
 また、本書はできる限り日本以外の組織の方々にも役立てていただきたいと考えている。そのため、日本固有の法令や制度との比較は控えるため、日本の読者には物足りないところがあるかもしれないが、どうかご容赦いただきたい。
 なお、本書はModule IおよびISO9001の逐条解説ではなく、極力Process approachでPVシステム、Processを構築し、運用する際の実際の手順の流れに従って構成した。これからPVシステム、Processを構築し運用する組織だけでなく、すでにこれらを運用している組織も、本書を参考に現在のシステム、Process構造と運用を見直していただければ幸いである。
(本書 「はじめに」より)

目次

第1章 ISO9001およびModule Iの概要

  • 1. ISO規格
  • 2. ISO9001の概要
    • 2.1 品質
      • 2.1.1 要求事項
      • 2.1.2 製品ライフサイクルの観点における品質
      • 2.1.3 顧客の視点から見た品質
    • 2.2 マネジメントおよびマネジメントシステム
      • 2.2.1 マネジメント (システム) と品質マネジメント (システム)
      • 2.2.2 QMS導入の検討
    • 2.3 保証
      • 2.3.1 要求水準の移り変わり
      • 2.3.2 Process approachにおける品質保証
  • 3. Module Iの概要
    • 3.1 Module Ⅰの構成
    • 3.2 PV システムと品質システムの関係
  • 4. ISO9001:2008とModule Iの比較
    • 4.1 ISO9001:2008とModule Ⅰの類似点
    • 4.2 ISO9001:2008とModule Ⅰの相違点
  • 5. 文書化および記録の保管
    • 5.1 文書化
    • 5.2 記録の保管
  • 6. マネジメントレビュー

第2章 PV business management systemの構築および品質システムの構築

  • 1. ミッション,製品,顧客,利害関係者,環境動向
    • 1.1 製品
    • 1.2 顧客および利害関係者の決定,並びに期待/要求の把握
    • 1.3 環境の把握
    • 1.4 調査・分析のKey point
  • 2. 品質方針,品質目標
    • 2.1 品質とは
    • 2.2 PV規制における品質とは
    • 2.3 品質方針,品質目標
      • 2.3.1 品質方針,品質目標の役割
      • 2.3.2 品質目標の設定
      • 2.3.2.1 適切な設定期間
      • 2.3.2.2 設定にあたって
      • 2.3.2.3 達成のための方策
    • 2.4 品質目標の遂行計画 (品質計画) の立案
    • 2.5 リスク
    • 2.6 品質計画の遂行管理
      • 2.6.1 計画の遂行にあたって
      • 2.6.2 ガントチャートとアローダイアグラム
      • 2.6.3 アローダイアグラム作成方法
  • 3. Process構築
    • 3.1 Processと手順の違い
    • 3.2 組織単位のマネジメントとProcess単位のマネジメント
    • 3.3 生産Processとその他のProcessの相互関係
    • 3.4 Processの構築/整理
      • A) PVシステムの構成の明確化
        • A)-1 適用される規制および要求事項の明確化
        • A)-2 製品の明確化
        • A)-3 必要なProcessの明確化
        • A)-4 必要なProcessのInputおよび成果物並びにProcessの相互関係の明確化
      • B) 製品設計
        • B)-1 製品/Processへの品質要求事項の抽出
        • B)-2 品質の企画・設計
          • B)-2.1 品質機能展開
          • B)-2.2 品質設計の事例:ハードウェアとソフトウェアの同時開発のケース
          • B)-2.3 系統図法による要求品質への展開
          • B)-2.4 品質要素への展開
          • B)-2.5 品質表の作成
        • B)-3 製品を構成する機構/部品群および要素作業/部品の検討
      • C) Processへの展開および手順の作成
        • C)-1 Processへの展開
          • C)-1.1 Processと周辺情報の書き出し
          • C)-1.2 タートル図の活用
        • C)-2 必要な技術およびリソースの分析
        • C)-3 Processにおける品質確保のKey pointの明示
        • C)-4 手順文書作成
          • C)-4.1 PVにおける作業標準
          • C)-4.2 作成時の留意事項
          • C)-4.3 手順のRiskの検討
  • 4. システムおよびProcessの運用
    • 4.1 リソースマネジメント
      • A) 人
        • A)-1 Job descriptionの作成
        • B) 施設・設備・機器
        • C) 外部のリソース
    • 4.2 手順の研修
      • 4.2.1 手順違反を防ぐProcessの運用
      • 4.2.2 手順研修の実施
    • 4.3 手順遵守の徹底
      • 4.3.1 手順不遵守による事故事例①
      • 4.3.2 手順不遵守による事故事例②
    • 4.4 エラー対策
      • 4.4.1 人の特性が要因となるエラー
        • 4.4.1.1 人の特性によるエラー発生
        • 4.4.1.2 社会的手抜きによるエラー
        • 4.4.1.3 その他の要因
      • 4.4.2 エラー排除のために
    • 4.5 モニタリング
      • 4.5.1 モニタリングの目的
      • 4.5.2 Processの特性に合わせたモニタリング
      • 4.5.3 管理図の使用
        • 4.5.3.1 X-R管理図
        • 4.5.3.2 T型マトリックス
    • 4.6 初期流動管理
    • 4.7 変化点管理
    • 4.8 変更管理
  • 5. 監査
    • 5.1 監査の計画
      • A) Strategic level audit planning
      • B) Tactical level audit planning
      • C) Operational level audit planning
    • 5.2 監査の実施
      • A) Audit agenda作成
      • B) Opening meeting
      • C) インタビュー,文書・記録のレビュー
      • D) Closing meeting
    • 5.3 監査結果の報告
    • 5.4 監査結果の分析
    • 5.5 監査員の育成
      • A) Qualification
      • B) 資質
      • C) 職務経験
      • D) 知識
      • E) 技術
  • 6. 改善 (異常および問題並びに好ましくない状況への対処:CAPA)
    • 6.1 CAPAの作成,管理に認められる問題
      • 6.1.1 CAPAの作成における問題
      • 6.1.2 CAPAの管理における問題
    • 6.2 問題の実態/状況の把握
    • 6.3 Correction
    • 6.4 Root cause分析およびImpact評価
    • 6.5 Corrective action
      • 6.5.1 再発防止への対応
      • 6.5.2 Root causeへの処理の種類
      • 6.5.3 Corrective actionの計画・実施
    • 6.6 Preventive action
    • 6.7 CAPAの遂行
    • 6.8 CAPAの有効性評価

執筆者

澁谷 孝満

大阪大学医学部附属病院
未来医療開発部データセンター

出版社

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お問い合わせ

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体裁・ページ数

B5判並製本 + PDF 105ページ

ISBNコード

978-4-86428-199-7

発行年月

2019年6月

販売元

tech-seminar.jp

価格

19,000円 (税別) / 20,900円 (税込)

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