技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ラボオートメーションの導入、設計に向けた機器、装置の選定と制御のポイント

ラボオートメーションの導入、設計に向けた機器、装置の選定と制御のポイント

~自動化の導入手順 / 生成AIを活用した環境構築技術~
オンライン 開催

開催日

  • 2025年11月12日(水) 10時45分16時00分

受講対象者

  • 実験自動化・装置導入を検討するエンジニア/テクニシャン
  • 材料・化学系の研究者 (合成、計測、解析)
  • 品質保証・生産技術で再現性と標準化を推進する担当者
  • ラボオートメーションや実験機器のリモート制御に携わる方

修得知識

  • 自ラボの作業を「再現性」と「効率」の観点で棚卸しし、自動化候補を特定する方法
  • 低コスト構成 (ロボットアーム+3Dプリント+Python) でのPoC設計と費用・期間の見積もり
  • 電動ピペット改造の設計要点と安全面の留意点
  • 改良プロセスの進め方 (失敗要因の特定→設計改善→再評価) とスケールアップの勘所
  • 将来の自律化 (条件推薦→実験→改善) に向けたロードマップの描き方
  • 実験機器のリモート制御に関する基礎知識
  • 生成AIを用いて効率的にラボオートメーションを実現する方法とその際の注意点

プログラム

第1部 ラボオートメーションによる実験の再現性向上とR&D効率化

(2025年11月12日 10:45〜12:15)

 本講座は、「再現性の高い研究体制」と「高速に回るR&D」を両立させるための具体策を、実運用の事例と設計ノウハウに基づいて解説します。高額な専用装置だけに依存せず、電動ピペットの改造や3Dプリント治具、ホビー級ロボットアームとPython制御の組み合わせなど、現場に合う“スモールスタート”の道筋を提示します。さらに、XRDを含む計測の自動化、ログとメタデータの一元管理、研究室内RAGによるナレッジ継承までを通しで扱い、再現性向上 (標準化・属人性排除・トレーサビリティ確保) とR&D効率化 (並列化・終日運転・エラー低減) を、短期で効果が出る施策から順に設計できるようにします。将来の全自動化・自律化を見据えたロードマップも示し、導入判断と投資対効果の見極めに資する実務的な視点を提供します。

  1. 趣旨・背景
    • MIの基盤としてのラボオートメーション
    • 再現性とR&D効率の両立を全体像から提示
  2. 研究紹介と成果
    • ロボット協働実験・自動XRD・自動相同定
    • 候補探索〜検証までの一連の取り組みと新物質発見
  3. 自動化の効果
    • ミス低減・追跡容易化・労働時間削減・標準化・属人性排除といった再現性向上の実利
  4. 合成プロセス全体像
    • 前駆体合成→焼成→相同定・構造解析→XRDの自動測定までを工程別に整理
  5. 固相反応と湿式の自動化
    • スラリー法 (分注・遠心→焼成) と湿式 (振盪・前処理等) の標準化と並列化
  6. XRD自動測定と解析
    • 複数試料の連続測定、解析基準の統一、試料準備の自動化で処理スループットを向上
  7. スモールスタート
    • 電動ピペット改造+3Dプリント治具から始める低コスト導入の道筋
  8. ロボットアーム選定・制御
    1. ホビー/産業機の比較、事例
    2. Python制御とアタッチメント設計の勘所
  9. 導入の勘所 (対象選定・安全・コスト)
    1. 人が苦手な作業や終日運転を優先
    2. 接触・配線・騒音等の安全設計
    3. 4軸・6軸・3Dプリンタ・AGVの費用感と設置期間
  10. 展望 (搬送と自律化)
    1. 大学ラボにおける装置間搬送の現実的制約
    2. “自動化から自律化”へのステップ (条件推薦→実験→改善)
    • 質疑応答

第2部 Pythonと生成AIを用いたラボオートメーションシステム設計

(2025年11月12日 13:15〜16:00)

 人工知能を初めとするデータ科学技術の発展に伴い、大量にデータ取得が可能なラボオートメーションの重要性が高まっています。また、ChatGPTなどの生成AIがプログラミングを支援してくれるようになり、ラボオートメーション環境構築のハードルは徐々に下がっています。本講座では、ChatGPTなどの生成AIを活用しながらPythonプログラミングを行うことにより、効率的にラボオートメーション環境を構築する方法や、実施例について紹介します。

  1. ラボオートメーションの実例 – 有機エレクトロニクス研究の自動・自律実験 –
    1. 有機エレクトロニクスの概要
    2. 有機トランジスタ研究のための自動実験システム
    3. コンビナトリアル実験
    4. ベイズ最適化による自律実験
    5. ラボオートメーションのメリットと課題
    6. 段階的なラボオートメーションの導入
  2. 実験機器のリモート制御入門
    1. ハードウェアの設計・選定
    2. VISA通信規格
    3. プログラミング環境の選定
    4. PyVISAを用いたリモート制御
    5. PythonによるGUI開発
  3. ChatGPTなどの生成AIを活用したラボオートメーション
    1. 生成AIの概要
    2. 生成AIを用いたGUI付きリモート制御プログラムの開発
    3. 生成AIを用いたリモート制御例1: 電気計測の自動化
    4. 生成AIを用いたリモート制御例2: ペルチェ温度ステージ制御
    5. 生成AIを用いたリモート制御例3: 電動ステージ制御
    6. よくあるエラーと対処法
    7. 生成AIの推奨プロンプトテンプレート
    8. 生成AIによるラボオートメーションの注意点
    9. 今後の展望
    • 質疑応答

講師

  • 林 博之
    京都大学 大学院 工学研究科 材料工学専攻
    助教
  • 松井 弘之
    山形大学 大学院 有機材料システム研究科 有機材料システム専攻
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 230,000円(税別) / 253,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/10/2 技術者・研究者のための新規事業創出と成功の具体的方法 オンライン
2025/10/3 新しい時代を切り開く技術の発想と実現 オンライン
2025/10/3 FMEAへの生成AI導入と効果的な活用 オンライン
2025/10/6 Pythonによる化学プロセス計算 オンライン
2025/10/6 インフォマティクスと近赤外光による高分子材料の劣化予測 オンライン
2025/10/7 デスクトップで行う医薬品市場/売上予測手法スキルアップ講座 オンライン
2025/10/7 試験部門 (QC) におけるデータの電子化とインテグリティ対策 オンライン
2025/10/7 新規R&Dテーマを社内で通すための数字の示し方、経営層説明・説得の仕方 オンライン
2025/10/7 生成AIは建築設計をどう変えるか 東京都 会場・オンライン
2025/10/8 DXを活用した実験自動化と推進のポイント オンライン
2025/10/8 伝熱の基礎とExcelによる熱計算演習講座 オンライン
2025/10/9 技術・研究開発部門における実践的マネジメントとそのポイント オンライン
2025/10/9 新規事業テーマ創出の仕組み作りと運営のポイント オンライン
2025/10/9 生成AIの著作権侵害問題とトラブル対策 オンライン
2025/10/9 医薬品開発における効率的な開発計画策定およびスケジュール管理のポイント オンライン
2025/10/9 研究開発部門における開発マーケティングの基礎と実践 オンライン
2025/10/10 機械学習による物理サロゲートモデル構築の考え方と実践 オンライン
2025/10/10 研究開発部門における開発マーケティングの基礎と実践 オンライン
2025/10/10 共同研究/開発契約の進め方と秘密保持契約の対応ノウハウ オンライン
2025/10/14 脳波計測・処理・解析・機械学習の基礎と応用および脳波データの活用方法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/5/30 AI、シミュレーションを用いた劣化・破壊評価と寿命予測
2025/3/31 ベイズ最適化の活用事例
2025/3/31 生成AIによる業務効率化と活用事例集
2024/11/30 技術マーケティングによる新規事業・R&Dテーマの発掘
2024/10/31 自然言語処理の導入と活用事例
2024/10/31 少ないデータによるAI・機械学習の進め方と精度向上、説明可能なAIの開発
2024/9/30 最新GMPおよび関連ICHガイドライン対応実務
2024/1/12 世界のマテリアルズ・インフォマティクス 最新業界レポート
2023/12/27 実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法
2023/10/31 出口戦略に基づく研究開発テーマの設定と事業化への繋げ方
2023/6/30 生産プロセスにおけるIoT、ローカル5Gの活用
2023/4/28 ケモインフォマティクスにおけるデータ収集の最適化と解析手法
2022/12/31 機械学習・ディープラーニングによる "異常検知" 技術と活用事例集
2022/8/31 研究開発部門と他部門の壁の壊し方、協力体制の築き方
2022/4/28 研究開発部門へのDX導入によるR&Dの効率化、実験の短縮化
2022/4/28 プラントのDX化による生産性の向上、保全の高度化
2022/1/13 DXを未来のビジネスに結びつけるための情報収集利活用ノウハウ
2022/1/12 製造DX推進のための外観検査自動化ガイドブック
2021/10/29 “未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方
2021/10/25 AIプロセッサー (CD-ROM版)