技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

造粒・打錠・コーティング技術の基礎とスケールアップ / トラブル対策

錠剤製造のポイントを凝縮

造粒・打錠・コーティング技術の基礎とスケールアップ / トラブル対策

~製剤製造分類システム (MCS) を活用した適切な製造工程の進め方 / 粉砕からコーティング工程における単位操作の基礎とトラブルシューティング~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、造粒・打錠工程について基礎から解説し、造粒・打錠におけるトラブルの原因と対応、効率的なスケールアップの進め方について解説いたします。

配信期間

  • 2025年12月11日(木) 10時30分2025年12月24日(水) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2025年12月11日(木) 10時30分

受講対象者

  • 食品・健康食品製造、医薬品製剤に携わる業種の方
  • 研究開発、製造、品質管理などの所属部署の方
  • これから固形製剤の研究、製造等の業務に携わる方

修得知識

  • 粉砕からコーティング工程における単位操作の基礎
  • 造粒・打錠・コーティングにおけるトラブルの原因と対応、未然防止
  • 適正な打錠用顆粒の製造法に関する技術
  • 錠剤の打錠障害を克服する技術
  • 硬カプセル剤の製剤化のポイント
  • 造粒、打錠、コーティングに関する効率的なスケールアップの進め方

プログラム

 錠剤は携帯性に優れ、容易に一定量の薬物を服用できることから有用な剤形である。錠剤の製造は、一般に原料の粉砕、ふるい分け、混合、造粒、乾燥、整粒、滑沢剤混合、打錠およびコーティングの各工程からなる。
 最近、錠剤の製造方法を原薬の特性に基づいて、適切な製法を選択するための考え方に基づいた製造方法の分類システム (MCS) の活用が進められている。
 本講演では、錠剤製造における各工程の基礎とスケールアップ・トラブル対策について解説する。はじめに、各種造粒法における顆粒特性の比較、粉砕の目的と粉砕例、混合粉体の偏析とその防止対策、成分の改質 (油状成分の改質、潮解性の高い成分の改質) 。そして、「造粒」については撹拌造粒・流動層造粒・乾式造粒など、それぞれのメカニズムと造粒事例、撹拌造粒および流動層造粒のスケールアップについて説明する。「打錠」では、各種造粒法と錠剤物性、粉体の圧縮メカニズムと粉体の圧縮成形性評価、打錠障害を起こす各種原因とその改善法、滑沢剤の混合時間と展延状態、スケールアップにおける打錠条件 (打錠機の回転数の設定) 。「コーティング」については、コーティングのメカニズム、糖衣コーティングとフィルムコーティングのプロセスにおける相違、フィルムコーティングの事例、また、カプセル剤 (ハード・ソフト) の概要とサプリメントへの応用 (ソフト) 、フィルムコーティングのスケールアップについても触れる。

  1. 造粒製造技術の基礎とスケールアップ・トラブル対策
    1. 造粒の定義と代表的な造粒方法
    2. 各造粒法とその顆粒特性
      • 流動層造粒
      • 高速撹拌造粒
      • 乾式造粒など
    3. 粉砕工程
      • 粉砕のメカニズム
      • 被粉砕物の物性
      • 粉砕方法
      • 原料粉砕例など
    4. ふる分け工程
      • ふるい分け装置の選定
      • 効率的な操作条件など
    5. 混合工程
      • 混合のメカニズム
      • 混合の均一化と混合粉体の偏析など
    6. 潮解性の高い成分および油状成分の改質
    7. 湿式造粒における適正な結合液添加量
      • 最適造粒液
      • 固比とPL値
    8. 微粒子含量と安息角 (44μm以下の微粒子含量と安息角)
    9. 攪拌造粒、流動層造粒、それぞれのメカニズムと造粒事例
    10. 複合型造粒装置 (攪拌転動流動造粒)
      • 単位操作の可否と顆粒特性
        • 混合
        • 造粒
        • 乾燥
        • コーティングなど
    11. 乾式造粒のメカニズムと事例
      • 添加剤としてコメデンプンを用いた事例
      • 結晶セルロースを用いた事例など
    12. 乾燥工程
      • 乾燥過程のメカニズム
      • 乾燥むら防止
    13. 整粒工程 : 整粒条件による顆粒特性への影響
      • 羽根回転数
      • スクリーン目開きなど
    14. 攪拌造粒・流動層造粒におけるスケールアップとスケールアップでの問題点およびその改善策
  2. 打錠製造技術の基礎とスケールアップ・トラブル対策
    1. 医薬品として要望される品質
      • 含量均一性
      • 溶出性
      • 安定性
    2. 製造プロセスと錠剤品質
      • 賦形剤の選択
      • 原薬と賦形剤の配合比率など
    3. 医薬品の回収事例からみる品質異変 (溶出性の承認規格不適合) とその対応策
    4. 造粒法と錠剤物性
      • 流動層造粒
      • 多機能型造粒
      • 加熱転動造粒
      • 高速攪拌造粒
      • 乾式造粒法
    5. 直接打錠法のメリットと直接打錠法で最も重要な要因は?
    6. 粉体の圧縮メカニズムと粉体の圧縮成形性評価
    7. 打錠で要求される要素と要因 (粉体側および打錠機側)
      • 充填性
      • 結合性
      • 離型性
    8. 打錠条件の設定と錠剤の重量変動抑制
      • 予圧/本圧比
      • 粉末供給量など
    9. 打錠障害および発生した場合の対応
      • キャッピング、スティッキングのそれぞれのメカニズムと定量的な評価法
    10. 滑沢剤の混合時間と錠剤強度および滑沢剤の混合時間と展延状態は?
    11. 各種混合機による滑沢剤混合その錠剤硬度
    12. 内部滑沢と外部滑沢法の比較
    13. スケールアップにおける打錠条件 (打錠機の回転数の設定)
  3. コーティング製造技術の基礎とスケールアップ・トラブル対策
    1. コーティングの役割
    2. 錠剤コーティングにおけるポイント
      • 素錠の特性
      • コーティングにおける濡れと乾燥の制御
      • コーティングの均一性
    3. コーティングのメカニズム
      • 粒子に働く力
        • 付着力
        • 分離力
    4. フィルムコーティング基剤
    5. コーティング装置
      • 通気乾燥型コーティング装置
      • 攪拌流動層装置など
    6. シュガーコーティング
      • 糖衣錠の概要
      • トラブルとその改善法
    7. 糖衣コーティングとフィルムコーティングのプロセスにおける相違は?
    8. フィルムコーティングの事例
    9. フィルムコーティングのトラブルの解決策
    10. カプセル剤の概要とそれぞれの充填機について
      • ハード
      • ソフト
    11. フィルムコーティングのスケールアップ
  4. 質疑応答

講師

  • 阪本 光男
    秋山錠剤 株式会社 品質保証部 製剤開発課
    顧問

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 申込みフォームの受講方法から「オンライン」をご選択ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2025年12月11日〜24日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/10/3 医薬品品質保証 (QA) の基礎とGMPドキュメント管理 オンライン
2025/10/6 GMPヒューマンエラー防止・削減コース オンライン
2025/10/6 一変・軽微変更の判断基準・承認齟齬・回収リスクを未然に防ぐ実務と教育の工夫 オンライン
2025/10/6 医薬品製造におけるヒューマンエラーの防止そして削減するための効果的な対策・工夫・改善と有効性評価方法 オンライン
2025/10/6 売上予測 (開発初期段階/導入・導出) コース (全2コース) オンライン
2025/10/6 開発初期段階・市場データが不足している場合の売上予測・調査方法 オンライン
2025/10/7 デスクトップで行う医薬品市場/売上予測手法スキルアップ講座 オンライン
2025/10/7 バイオ/抗体医薬品の品質管理 超入門講座 オンライン
2025/10/7 試験部門 (QC) におけるデータの電子化とインテグリティ対策 オンライン
2025/10/7 体外診断用医薬品/機器の開発・薬事・保険適用の基礎講座 オンライン
2025/10/8 GPSP省令の逐条解説および製造販売後調査・試験、再審査申請等における実務対応と留意点 オンライン
2025/10/8 新規モダリティの事業価値を最大化する特許・知財戦略と費用対効果 オンライン
2025/10/8 GMP管理ではない (non-GMP) 原材料供給業者における特有の管理の要求事項と監査ポイント・ (非協力的な場合・監査不適合) 事例 オンライン
2025/10/9 ICH Q2 (R2) /Q14・AQbDをふまえたバイオ医薬品の分析法バリデーションと判定基準の設定方法・許容範囲の考え方 オンライン
2025/10/9 医薬品開発における効率的な開発計画策定およびスケジュール管理のポイント オンライン
2025/10/10 GMPバリデーションのポイントと失敗事例 オンライン
2025/10/10 スラリー調製及び評価の基礎 オンライン
2025/10/10 ヒューマンエラー・逸脱・GMP違反を防ぐSOP・製造指図記録書の作成とは? 教育訓練とは? GMP記録とは? オンライン
2025/10/10 GCP監査実施におけるQMSの考え方とCAPA作成のトレーニング方法 オンライン
2025/10/10 QA担当者育成セミナー オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (製本版+ebook版)
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2019/10/31 粉体の上手な取り扱い方とトラブルシューティング
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集