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再生プラスチックの溶融粘度特性とその制御、測定・評価

再生プラスチックの溶融粘度特性とその制御、測定・評価

オンライン 開催

開催日

  • 2025年10月9日(木) 10時30分16時00分

修得知識

  • プラスチック成形に関係する粘弾性流体の流動特性の基礎知識
  • 高分子流体の流動特性の測定手法および測定装置に関する知識
  • 再生プラスチック利用に関する知識
  • オレフィンなど熱可塑性樹脂を無水マレイン酸変性したカップリング剤の使い方
  • リサイクル樹脂の物性向上の添加剤技術
  • 加工プロセスにおけるVOC除去技術
  • リサイクルの繰り返しが各種物性に与える影響
  • 分析機器による評価 (事例)

プログラム

第1部 高分子レオロジーの基礎、測定と再生プラスチックの粘度特性

(2025年10月9日 10:30〜12:00)

 プラスチックの再利用のために必要な知識として、まず溶融プラスチックの流動特性に関する基礎知識を習得します。さらに、粘弾性体として扱われるこれらの流体の流動特性を評価するための計測技術と装置について解説します。くわえて、廃プラスチックとバージン材料の違いや廃プラスチックを再生材料とするための技術について解説します。

  1. レオロジーの基礎、特徴
    1. 粘性、弾性、塑性
      1. 力学的特性を表す数式 (モデル)
    2. 粘弾性を有する流体の流動の特長
      1. ずり流動化
      2. 法線応力効果
      3. 粘弾性を表すモデル
    3. 粘弾性流体の流動特性を評価する測定装置および手法
      1. レオメータの種類と特長
      2. 回転型レオメータによる測定手法の基礎
      3. 定常粘弾性試験、動的粘弾性試験、過渡的粘弾性試験
      4. 細管型レオメータによる測定手法の基礎
  2. レオロジー測定の実例
    1. 回転型レオメータによる高分子流体の測定例
    2. 細管型レオメータによる溶融プラスチックの粘度測定例
  3. 廃プラスチックの再生技術
    1. 廃プラスチックの流動特性のリアルタイム・インライン測定手法
    2. 廃プラスチック再生のための技術
    • 質疑応答

第2部 リサイクル樹脂用添加剤による物性向上と最適添加量、粘度特性

(2025年10月9日 13:10〜14:40)

 プラスチックのリサイクルプロセスにおいて、低下しがちな各種物性を向上させる添加剤技術を紹介する。熱安定性の向上や加工時の煩雑さの軽減につながる添加剤に加え、再生産可能原料を用いたプラスチック用添加剤についても触れる。

  1. ALTANA/BYKのSDGsの取り組みの紹介
    1. 製品製造プロセスにおける活動とアプリケーションへの寄与
  2. プラスチックリサイクルでの課題とBYK添加剤
    1. 界面を制御する添加剤技術
    2. 熱可塑性樹脂向け添加剤概要
    3. 高グラフト化されたカップリング剤
    4. 層状ケイ酸塩による難燃・バリア・充填効果
    5. 相溶性の向上を図る添加剤
    6. フィラーとマトリクスとの密着性の向上
    7. ポリアミドの熱安定性の向上を図る添加剤
    8. 耐候性の向上を図る添加剤
    9. 耐スリキズ性の向上を図る添加剤
  3. 再生産可能原料を用いた添加剤の組成と特性
    1. バイオベースの定義とアプローチ
    2. ポリ乳酸をベースにした添加剤
    3. 再生産可能原料+生分解性を志向したアプリケーション向け
  4. 加工時のVOCの除去を促進する添加剤
    • 質疑応答

第3部 再生プラスチック成形過程における流動性、力学特性、劣化状態の評価

(2025年10月9日 15:00〜16:00)

 リサイクルペレットは、一般にバージン材よりも物性が劣るといわれている。これは、分別しきれなかった不純物の影響やプラスチックの劣化に起因する。そのため、リサイクルを行った際のプラスチックの物性変化や劣化状態を把握することが重要となっている。
 本講座では、包装容器プラスチックとして使用されるポリオレフィン樹脂の混合材料で模擬リサイクルプラスチックを作製し、リサイクル回数が力学・流動特性に与える影響及び劣化状態についての評価事例を紹介します。

  1. マテリアルリサイクルの背景
  2. リサイクルプラスチックの押出成形と射出成形
  3. 物性試験
    1. 力学特性
    2. 流動特性
  4. FT-TR及びTGAによる劣化状態の評価
  5. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 高橋 勉
    長岡技術科学大学 大学院 工学研究科 機械創造工学専攻
    教授
  • 若原 章博
    ビックケミー・ジャパン株式会社
    シニアソリューションナビゲーター
  • 藪谷 祐希
    三重県工業研究所 ものづくり研究課
    主査研究員

主催

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    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 230,000円(税別) / 253,000円(税込)
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  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
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