技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ファインセラミックス高機能化に向けた成形プロセスの基礎と応用

ファインセラミックス高機能化に向けた成形プロセスの基礎と応用

~テープ成形用セラミックサスペンジョンの3要素とその相互作用~
大阪府 開催 会場 開催

開催日

  • 2025年6月5日(木) 10時30分16時30分

プログラム

 ファインセラミックスは携帯電話、パソコン、サーバー、ファクシミリ等の通信情報分野、テレビ等の家電製品、人工骨、歯等の生体関連、工具や自動車関連の部品として広く使われている。その中でテープを用いた製品群はセラミックパッケージやモジュール回路基板、積層セラミックチップコンデンサー、圧電応用部品、サーマルヘッド基板等多くの分野に亘っている。高機能化、高性能化への要求がますます厳しくなる中、どのような製法が適しているのか、課題は何なのか、解決策はどこに求めればいいのか…など、研究や開発に携わる人は頭を悩ませていると思われる。特にノウハウの部分が多い成形プロセスに関しては、関連する学術分野は何なのか、何を参考にすればいいのか学ぶ機会が少ないと感じる。この講演では、現象を考察するために役立つ基礎技術をできるだけ紹介する。また具体的な質問へ回答し、課題解決の糸口になるようにしたい。
 ファインセラミックスの板、円柱、パイプ状等の単純形状や積層構造ならびに金属との複合構造体を作るプロセスは一つに限らない。従来のスタンダードなプロセスやその組み合わせ、または新規なプロセスを用いて作られている。プロセスを考えるのはまさに‘知的なホビー’と言える。セラミック成形プロセスの中で数、量共に多いテープ成形に焦点を当て、その前駆体であるサスペンジョンについての基礎的な要素技術を説明する。得られた知識はペーストや顆粒、坏土、コンパウンドの作製にも応用可能である。確かな基礎の上に応用はある。

  1. ファインセラミックスの成形方法 (総説)
    1. サスペンジョンを用いた成形
      • テープ成形
      • 鋳込み成形
    2. 顆粒を用いた成形
      • 金型プレス成形
      • 静水圧プレス成形
      • 粉末圧延
    3. 坏土を用いた成形
      • 押出し成形
    4. コンパウンドを用いた成形
      • 射出成型
    5. その他の成形方法
  2. テープ成形用サスペンジョンの3要素 (粉体、溶剤、バインダー) とその相互作用
    1. 分散に関する基礎概念
      • 立体安定化理論
      • レオロジー
      • 酸塩基概念
      • 溶解度パラメーター
    2. 3要素の特性
      1. 粉体
        • 表面に関するもの
          • 化学的吸着水
          • 物理的吸着水
        • バルクに関するもの
          • イオン結合性
          • 流動性
          • 付着力
          • パッキング性
          • 軽装嵩密度
          • 重装嵩密度
          • 加圧嵩密度
      2. 溶剤
        • 溶解度パラメーター・蒸発速度指数
      3. バインダー
        • 非水系、水系 (水溶性、エマルジョン) バインダーの種類と重合方法
        • 分子構造 (主鎖、側鎖) 、分子量、ガラス転移温度、熱分解性
      4. 要素間の相互作用
      5. 粉体/溶剤
        • ゼータ電位
        • 湿潤熱
        • 沈降速度
        • 沈降体積
      6. 粉体/バインダー
        • バインダーの吸着等温線
      7. 溶剤/バインダー
        • 良溶媒
        • 貧溶媒
      8. 粉体/溶剤/バインダー
        • バインダーの吸着挙動
        • レオロジー特性 (TI値、降伏値) とテープ特性
  3. グリーンシート特性
    1. 生密度 (粉体充填度)
    2. 生収縮 (内部応力)
    3. 引っ張り特性
    4. ガラス転移温度
    5. 面接着力

会場

大阪産業創造館

5F 研修室C

大阪府 大阪市 中央区本町1丁目4-5
大阪産業創造館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/26 二軸押出機のスクリューデザイン 超入門 オンライン
2025/8/27 熱伝導材料・放熱材料の設計ノウハウと特性評価 オンライン
2025/8/27 射出成形におけるボイド・ヒケの発生メカニズムと予測技術 東京都 会場
2025/8/28 プラスチック発泡体の気泡構造制御と成形条件最適化、トラブル対策 オンライン
2025/8/28 何方でも理解できる発泡プラスチックの基礎 オンライン
2025/8/28 熱伝導材料・放熱材料の設計ノウハウと特性評価 オンライン
2025/8/28 セラミックス焼結・一体焼結プロセスの高度制御のための計測・解析技術 オンライン
2025/8/29 スラリー中の粒子分散制御及び評価の要点 オンライン
2025/8/29 何方でも理解できる発泡プラスチックの基礎 オンライン
2025/8/29 セラミックス材料の成形・焼結プロセスの基礎と実際、微構造制御と機能発現 オンライン
2025/9/1 セラミックス焼結・一体焼結プロセスの高度制御のための計測・解析技術 オンライン
2025/9/5 高分子材料へのフィラーのコンパウンド技術およびナノコンポジット化技術、その特性・分散性制御と機能性付与 オンライン
2025/9/5 スプレードライヤ (噴霧乾燥) の基礎と実践および応用技術 オンライン
2025/9/8 プラスチック発泡体の気泡構造制御と成形条件最適化、トラブル対策 オンライン
2025/9/9 医薬品原料粉体の全数受入確認試験ならびに製剤化におけるリスク低減と製品品質の最大化 オンライン
2025/9/10 微粒子・ナノ粒子の分散安定化における溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の利用法と応用事例 オンライン
2025/9/16 ナノ粒子分散系コーティング膜の各種評価テクニックとその応用 オンライン
2025/9/16 セラミックス材料の成形・焼結プロセスの基礎と実際、微構造制御と機能発現 オンライン
2025/9/16 プラスチック射出成形における成形品不良発生メカニズムとその対策 東京都 会場・オンライン
2025/9/17 高分子材料へのフィラーのコンパウンド技術およびナノコンポジット化技術、その特性・分散性制御と機能性付与 オンライン