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導電性フィラー充填・分散技術とフィラー分散高分子材料の設計・開発技術

導電性フィラー充填・分散技術とフィラー分散高分子材料の設計・開発技術

~フィラーは高分子のどこに入り、 室温時の抵抗を低下、高温時の抵抗を上げ、PTCを発現させるのか~
オンライン 開催

視聴期間は2024年9月11日〜26日を予定しております。
お申し込みは2024年9月11日まで承ります。

概要

本セミナーでは、金属粉末、カーボンブラック (CB) 、カーボンナノチューブ (CNT) 等、目的に応じた導電性フィラー分散高分子材料を作製するための複合材料中でのフィラー分散状態の制御や温度に対するPTC (Positive Temperature Coefficient) 特性の発現メカニズムを定量的解析まで含めて詳細に解説いたします。

開催日

  • 2024年9月11日(水) 10時30分 2024年9月26日(木) 16時30分

受講対象者

  • 高分子、導電性複合材料の研究や開発に関わる方

修得知識

  • 導電フィラー分散高分子複合材料
  • PTC 特性 – 温度に対する抵抗率変化
  • 導電フィラーの複合材料中での分散状況
  • PTC特性から見た高分子とフィラーのインタラクション

プログラム

 ポリマーに金属粉末、カーボンブラック (CB) 、カーボンナノチューブ (CNT) などの導電フィラーを充填し作製した導電フィラー分散高分子複合材料は、フィラーが複合材料中でネットワーク状に連なり導電パスを形成するため、特異な電気特性を示す。特に結晶性ポリマーからなる導電性複合材料は、温度上昇とともに電気抵抗率が増加する正の抵抗温度係数 (PTC: Positive Temperature Coefficient) 特性を示す。PTC特性を示す材料はその特性から永久ヒューズ、温度センサー、ヒーターなどに応用可能である。導電性複合材料を永久ヒューズに応用する場合、室温抵抗率が低くかつ高温抵抗率が高く、抵抗率の増加が温度に対して急峻である必要がある。この目的に応じた導電性複合材料を作製するためには、PTC特性の発現メカニズムの解明が重要である。
 本講演では、フィラーはそもそも高分子のどこに入っているのか、室温時の抵抗を低下させ、一方、高温時の抵抗を上げるというトレードオフの関係を達成するためには、PTC特性の発現はどのような機構で起こるのか、高分子とフィラーのインターラクションについて、懇切に紹介したい。

  1. 導電フィラー分散高分子材料とは?
    1. PTC (PTC: Positive Temperature Coefficient) 特性とは?
    2. 複合材料の導電性発現機構
    3. 高分子の種類とPTC特性との関係
    4. フィラーがCBの場合のPTC特性 – 最適なCBは? –
    5. フィラーが金属の場合のPTC特性 – 最適な金属は –
  2. ポリマーの結晶化度とフィラー分散高分子のPTC特性との関係
    1. ポリマーの結晶化度の評価法
    2. ポリマーの結晶化度とフィラー分散高分子のPTC特性
    3. フィラー充填量とポリマーの結晶化度
    4. フィラー充填量とフィラー分散高分子のPTC特性
  3. フィラー分散高分子の溶融後の冷却速度の導電性への影響
    1. 溶融後の冷却速度とポリマーの結晶化度
    2. ポリマーの結晶化度と室温抵抗率
    3. ポリマーの結晶化度とPTC特性
  4. 結晶性高分子/Ni複合材料のPTC特性
    1. Ni充填率と複合材料の室温抵抗率
    2. Ni充填率と複合材料のPTC特性
    3. 高分子とフィラーのインターラクション
    4. FITモデル
  5. ポリマーの分子量と複合材料の導電性
    1. HDPEの分子量と複合材料の導電性
    2. PMMAの分子量と複合材料の導電性
  6. 非晶性ポリマーと複合材料のPTC特性
    1. 非晶性ポリマーにおけるフィラーの分散性 (SEM写真)
    2. 非晶性ポリマーにおけるPTC特性
  7. ポリマーブレンド/Niにける常温抵抗率とPTC特性
    1. HDPE/PMMA/Ni複合材料の電気特性
    2. HDPE/PVDF – Ni複合材料の電気特性 (混練順番を変えて)
    3. HDPE – Ni/PVDF複合材料の電気特性 (混練順番を変えて)
    4. PVDF/PMMA/Ni複合材料の電気特性
  8. 複合材料のPTC特性の定量的解析
    1. パーコーレーション理論における閾値の定義
    2. ポリマーの体積膨張及び結晶化度を考慮したPTC特性
    3. 絶縁領域の抵抗率になる温度での複合材料の見かけのフィラー充填率
    • 質疑応答

講師

  • 堀邊 英夫
    大阪公立大学 大学院 工学研究科 物質化学生命系専攻 化学バイオ分野
    教授, 学長特別補佐

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 36,200円 (税別) / 39,820円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,200円(税別) / 39,820円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2024年9月11日〜26日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
本セミナーは終了いたしました。

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