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車載バッテリーに向けた熱マネジメント技術の開発動向と展望

車載バッテリーに向けた熱マネジメント技術の開発動向と展望

~車載バッテリーの熱マネジメント技術、部材動向と界面熱抵抗測定の実際~
オンライン 開催

開催日

  • 2024年8月29日(木) 10時30分 16時10分

修得知識

  • EVにおける熱マネジメント技術
  • バッテリーの冷却システムの動向
  • 熱伝導性材料の機能と役割
  • 熱伝導性材料の種類 (シート、1液、2液) とそれぞれの特徴
  • 二液性液状ギャップフィラーの特徴と利点
  • 次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント材料に求められる特性
  • 冷却油の開発動向
  • 熱抵抗評価法

プログラム

第1部 EVにおける熱マネジメント技術とバッテリーの冷却システム動向

(2024年8月29日 10:30〜12:00)

 EV (電気自動車) は、イノベーター理論のキャズムという普及を妨げる「溝」に入ったといわれています。 ウクライナ侵攻によるエネルギー問題や中国製低価格EVの普及により、EVの普及はプラトー (高原) 状態に入っています。 しかし遅れているといわれる日本のEV技術を挽回するチャンスともいえます。
 本セミナーでは、EVの電費やコストに大きく関わる熱マネジメント技術とバッテリー冷却技術について解説いたします。

  1. 次世代自動車における熱マネジメント技術
    1. 電動車用エアコン
      • 方式と現行空調システムとの比較
      • 低外気温への対応
      • 廃熱利用の可能性は
      • ヒートポンプとその課題
      • 各社ヒートポンプ技術の優劣比較
    2. 駆動用電池の温度管理
      • 電池の温度管理と寿命
      • 温度管理例 ・理想的な温度管理方法
      • マルチコントロールバルブの可否
    • 質疑応答

第2部 熱伝導性ギャップフィラーの特性とEVへの適用事例

(2024年8月29日 12:50〜13:50)

 自動車産業は今、世界的に100年に一度の変革期を迎えていると言われており、この自動車産業の変革をリードする技術として最も注目を浴びているのが「次世代エネルギー車」である。
 次世代エネルギー車、いわゆるEVに使用される材料の1つである熱伝導性材料は、駆動用バッテリーやパワーコンバージョン部品に無くてはならない機能性材料で、ここ数年かつてないほどの活況を呈している。
 そこで本講演では代表的な熱伝導性材料である二液性液状ギャップフィラーの特性と、次世代エネルギー車における適用事例を紹介する。

  1. 熱伝導性ギャップフィラーの紹介
    1. TIM (Thermal Interface Material) の機能と役割
    2. TIMの種類と各機能
    3. 熱伝導性ギャップフィラーの性能
      1. 熱伝導性ギャップフィラーの特徴および利点
      2. シート材料との比較
      3. 1液材料との比較
  2. 次世代エネルギー車用部品の熱対策
    1. 自動車産業におけるトレンド
    2. 次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント課題
    3. 液状ギャップフィラーの採用実績
      1. パワーエレクトロニクス部品での採用実績
      2. EVバッテリーでの採用実績
  3. まとめ
    • 質疑応答

第3部 電動車両の車載電池やeAxle向け冷却油の開発動向

(2024年8月29日 14:00〜15:00)

 近年、環境問題への関心の高まりから、二酸化炭素排出量の削減に貢献する電気自動車の普及が進んでいる。電気自動車では、効率や信頼性を向上させるために、バッテリーやモーターの冷却が重要となる。潤滑油を用いた油冷システムは、バッテリーとモーターを直接冷却することができ、高い冷却性能が期待されている。
 本講演では、潤滑油の冷却性能の評価方法の最新動向と、潤滑油の特性が冷却性能に与える影響について解説する。

  1. はじめに
    1. 出光興産および潤滑油研究所の紹介
  2. 潤滑油とは
    1. 潤滑油に求められる働き
    2. 自動車と潤滑油の密接な関係
  3. 潤滑油を用いた冷却システム
    1. これまでの自動車における冷却システム
    2. 電気自動車を想定した冷却システム
  4. 潤滑油の冷却性能の評価方法
  5. 潤滑油の特性が冷却性能に与える影響
  6. まとめ
    • 質疑応答

第4部 電動車バッテリーパック向けGap Filler材の熱抵抗評価法の確立

(2024年8月29日 15:10〜16:10)

 電動車のバッテリーパックにはバッテリーで生じた熱を冷却器へ伝熱する熱伝導材料 (Gap filler) が使用されるが、前記は面圧をかけずに使用するため被着面との間に生じる界面熱抵抗の把握が必要となる。
 本講演ではテストピースレベルで装置制約が少なく、耐久特性予測も可能な熱抵抗評価方法を確立したので報告する。

  1. 背景
  2. 評価法の課題
  3. 界面熱抵抗測定方法の確立
  4. 初期性能比較評価
  5. 耐久性能評価
  6. 結論
    • 質疑応答

講師

  • 奥原 昂
    ヘンケルジャパン株式会社 オートモーティブコンポーネンツ事業部
    アプリケーションエンジニア
  • 中原 靖人
    出光興産 株式会社 営業研究所 モビリティオイル開発グループ
    主任
  • 長沼 瞭介
    日産自動車 株式会社 企画・先行開発技術開発本部 材料技術部 環境・サーキュラーエコノミー材料開発グループ XD2

主催

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本セミナーは終了いたしました。

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