技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

研究開発成果のスムーズな事業化とその仕組み作り

研究開発成果のスムーズな事業化とその仕組み作り

~セクショナリズムを打破するため組織体制、意識をどう変えるか / コーポレートR&D部門と事業部門との壁の壊し方、協力体制の築き方~
オンライン 開催

開催日

  • 2024年1月11日(木) 10時00分 17時15分

プログラム

第1部 研究開発プロセスの見える化と事業部移管に向けた体制、その運用

(2024年1月11日 10:00〜11:30)

 企業に於ける研究開発は、大きな投資の一つであり、永続的な企業発展の根源を成すものです。アイデア創出から始まる研究開発活動を「新たな価値を創造し、新たな市場の開拓と新たな顧客の創出」に結びつけるために、研究開発活動の進捗を明確に管理するとともに、適正な評価を行うためにも、そのプロセス全体と進捗の“見える化“を図ることが必要です。また、企業収益と社会資本への還元・貢献を効率的に果たすためにも開発プロセスの“見える化“が重要となります。本講演では、その仕組み作りと運用について考えます。

  1. 研究開発プロセスの見える化
    1. ステージゲート法による研究開発プロセスの見える化
    2. “見える化“の構造と対象
      1. “見える化“の構造
      2. “見える化“の対象
    3. “見える化“の流れとキーポイント
      1. テーマ探索ステージ (行動開始判断)
      2. 研究アーリーステージ (研究開始判断)
      3. 研究レーターステージ (開発開始判断)
      4. 抱卵ステージ (商品化判断)
      5. 事業移管 (事業化判断)
    4. ビジネス創生に向けた各研究ステージのフレームワーク
      1. ステージゲートに於けるフレームワーク
  2. 事業部移管に向けた体制とその運用
    1. 事業移管に向けた体制の構築
    2. 研究開発活動のマーケッティング組織
    3. インキュベーションプロジェクトの設置
    4. 事業化判断とその準備
  3. まとめ
    • 質疑応答

第2部 コーポレート研究部門と事業部門との壁の壊し方、協力体制の築き方

(2024年1月11日 12:15〜13:45)

 コーポレート研究部門と事業部門では基本的使命が異なる。事業部門では現業及びその周辺事業分野の維持拡大を図り、短期的利益の追求を優先せざるを得ない。一方、コーポレート研究部門では新規事業の創出により、中長期的利益の最大化を図る必要がある。すぐに儲かる事業を期待する事業部門と、新規事業の育成を期待するコーポレート研究部門の間には確かに壁が存在する。その壁の大小は研究テーマの類型によって異なり、特に新規需要を創出する、あるいは新規価値を提案するタイプの新規事業の場合には、乗り越えるべき大きな障壁が存在する。
 本講演では特にコーポレート研究活動の透明化に焦点を当てながら、両者の間に存在する壁を壊し、緊密な連携による協力体制構築を可能とする幾つかの方策について詳述する。

  • 化学・材料産業の特徴
  • コーポレート研究部門を取り巻く環境変化
  • コーポレート研究部門への期待と主要課題
  • 既存事業の成熟化、衰退化による新規事業創出への期待
  • コーポレート研究の効率化と資源配分
  • コア技術戦略による研究資源配分の効率化
  • コーポレート研究部門と事業部門とのいわゆる壁について
  • 新規事業創出はコーポレート研究部門の特権
  • 両部門間の基本的使命の違い 短期的利益と中長期的利益
  • 将来ビジョン、目標事業領域の明確化
  • コーポレート研究テーマの分類 ニーズ、ニーシーズ、シーズ型
  • 研究テーマ類型と事業部門移管時の課題及び難易度
  • プレマーケティング及び生産プロセス開発の重要性
  • 相互交流機会の場の設定による相互理解の推進
  • インキュベーション組織の必要性
  • オープンイノベーション等による外部連携の活用
  • 社内ローテーション制度の活用
  • コーポレート研究活動の透明化
  • 新製品の価値評価基準の共有化
  • 技術パッケージ化の重要性
  • 知財戦略、特許網の構築
  • 技術企画人材の必要性
  • 質疑応答

第3部 コーポレートR&D部門と事業部門との連携による基盤技術の開発・強化

(2024年1月11日 14:00〜15:30)

 日本航空電子工業株式会社は、創業以来、「開拓・創造・実践」の理念のもと、独自の革新性と創造性に富んだ技術を逐次開発し、コネクタやインターフェース機器、ならびにセンサモジュールや産業機器などを中心とする事業を展開してきた。事業を支える研究開発部門では、予測困難な変化の中で自らが変化の源泉となるべく技術戦略を掲げ、それに基づき新たな価値を提案することで新事業領域を開拓する役割を担っている。研究開発に携わる担当者には技術と社会の両面でトレンド感覚を養ってもらい、自身の技術専門性への愛着とその磨き上げに没頭することをお願いしている。
 本講演では、この発想がどのようなストーリーに基づいて創り上げられたのかという背景と、早期事業化に向けて心掛けている研究開発テーマの管理基準について紹介する。

  1. はじめに (コーポレートR&D部門と事業部門が共有すべきこと)
    1. 新たな経営 (技術、視点、規制) が目指すサステナブル社会というビジョン
    2. 社内におけるビジョン共有や価値観共有の重要性
  2. 研究開発テーマの狙いの定め方
    1. 技術編集型の研究開発テーマ
    2. エンゲージメント型の研究開発テーマ
  3. シナリオ構想力の醸成
    1. 歴史認識に基づく将来予測 (時代の変化点における背景の深堀)
    2. 教養教育に基づく哲学感 (道徳的体系と技術的信用の獲得)
    3. 自己分析と「イキガイ」の追求
  4. 研究開発テーマの進捗管理
    1. 事業性調査段階の研究開発テーマ
    2. 事業化企画段階の研究開発テーマ
    3. 既存事業部と連携段階にある研究開発テーマ
    4. モノづくり技術向上に寄与する研究開発テーマ
    • 質疑応答

第4部 未来事業を創出する 研究・開発活動と他部門連携の重要性

(2024年1月11日 15:45〜17:15)

 Society5.0の時代を迎えて、既存事業を未来につなげる研究・開発のシナリオ強化が必要になっている。また、循環経済の時代は、製品の設計から廃棄まですべてが変わる。コア技術だけでなくビジネスモデルも、この流れには抗えない。外的環境が複雑化している状況の中で、新規事業を創出する研究・開発部門の戦略立案は、ますます難しくなりスタッフ部門や事業部門との連携が一層重要になってくる。研究・開発部門のテーマと実行計画が事業部門やスタッフ部門に読み取れないと、事業部門はテーマの必要性を理解できず、スタッフ部門は研究・開発への投資決断ができない。現在は、研究・開発活動の仕組みや意識の変革から対応する転換点かもしれない。しかし、事業の継続性が約束されないタイミングは、すべての事業・企業にとってのチャンスでもある。

  1. はじめに
  2. クラボウの会社紹介
  3. 新規事業の創出 (当社の事例)
    1. 事業部支援の製品開発
    2. 新規事業とコア技術の創出
    3. マトリクス・マネジメント
  4. 新規事業の開発ロードマップ (当社の事例)
    1. 未来事業の開拓
    2. ロードマップの創り方
  5. 研究・開発部門と他部門の連携
    1. 研究・開発は経営戦略
    2. スタッフ部門とのコミュニケーション
    3. 事業部門とのコミュニケーション
  6. 事業開発プロセスの効率化
  7. おわりに (変化への対応)
    • 質疑応答

講師

  • 中西 秀夫
    株式会社オキサイド 新事業推進室
    副室長
  • 中島 伸一郎
    日本航空電子工業 株式会社 商品開発センター
    センター長
  • 八木 克眞
    倉敷紡績 株式会社 技術研究所
    常務執行役員 技術研究所長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/21 研究開発部門が真に価値ある成果を生み出すために実行しなければならない日々のマーケティング活動 オンライン
2024/5/21 R&Dマーケティング「基本編」「実践編」2日間セミナー オンライン
2024/5/22 新価値創造のための技術棚卸の進め方と戦略的技術マネジメント オンライン
2024/5/23 自社保有技術の棚卸しと新規事業テーマの創出 オンライン
2024/5/23 研究開発部門による3つの重要要素に基づいた「良い事業戦略」の構築と策定 オンライン
2024/5/23 技術者・研究者のための競合情報・市場情報の収集方法 オンライン
2024/5/24 シナリオプランニングをとりいれた市場・製品・事業・技術ロードマップの策定と実行手法 オンライン
2024/5/24 研究開発のための技術ロードマップの作成・活用法と策定事例 オンライン
2024/5/27 研究開発・技術部門が行う特許情報調査の基本とすすめ方、調査精度を高めるポイント オンライン
2024/5/28 R&D部門の研究・実験データのExcelにおける効果的な蓄積・分析技術 オンライン
2024/5/29 技術者、研究者のための実践的なタイムマネジメント (時間管理) オンライン
2024/5/30 未来予測による新規研究開発テーマ創出の仕方 オンライン
2024/6/4 ものづくり・問題解決のための機器分析の考え方と進め方 オンライン
2024/6/5 生成AIと自社データの連携によるアイデア創出と研究プロセスの変革 オンライン
2024/6/5 研究開発部門を対象とした情報収集のテクニック オンライン
2024/6/5 研究開発のための技術ロードマップの作成・活用法と策定事例 オンライン
2024/6/6 自社の強みを活かした開発マーケティング実践講座 オンライン
2024/6/7 研究開発・技術部門が行う特許情報調査の基本とすすめ方、調査精度を高めるポイント オンライン
2024/6/7 シナリオプランニングをとりいれた市場・製品・事業・技術ロードマップの策定と実行手法 オンライン
2024/6/11 研究開発におけるポートフォリオ・マネジメントの方法とその具体的な活動 オンライン

関連する出版物

発行年月
2023/12/27 実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法
2023/10/31 出口戦略に基づく研究開発テーマの設定と事業化への繋げ方
2022/8/31 研究開発部門と他部門の壁の壊し方、協力体制の築き方
2022/4/28 研究開発部門へのDX導入によるR&Dの効率化、実験の短縮化
2021/10/29 “未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方
2021/8/31 研究開発の "見える化" によるR&Dテーマ評価、進捗管理と進め方
2021/3/31 研究開発テーマの評価と中止/撤退判断の仕方
2020/10/30 研究開発者のモチベーションの高め方と実践事例
2018/12/27 R&D部門の“働き方改革”とその進め方
2018/9/28 コア技術を活用した新規事業テーマの発掘、進め方
2014/11/21 マサチューセッツ工科大学〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/21 マサチューセッツ工科大学〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/11/20 防虫剤・殺虫剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/20 防虫剤・殺虫剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/5 給湯器 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/5 給湯器 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/1 ブレーカー(遮断器) 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/1 ブレーカー(遮断器) 技術開発実態分析調査報告書
2013/11/20 シンチレーション検出器 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/11/20 シンチレーション検出器 技術開発実態分析調査報告書