技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

シリカフィラーの特性、分散、凝集制御とポリマーとの混合・混練・ナノ複合化技術

シリカフィラーの特性、分散、凝集制御とポリマーとの混合・混練・ナノ複合化技術

~望まれる特性を発現させるナノコンポジットの調製技術 / シリカフィラーをポリマー中に分散させるテクニック・ノウハウ / フィラー・ポリマー界面のコンポジット材料特性に与える影響 / コンポジット技術のブレークスルーのための材料設計方針~
オンライン 開催

視聴期間は2023年11月6日〜19日を予定しております。
お申し込みは2023年11月6日まで承ります。

概要

本セミナーでは、シリカをフィラーとして活用するために望まれる特性を発現させるために、ナノシリカの基礎から解説し、適切な材料選択、ポリマーの種類に合わせた分散性の均質化、シリカ/ポリマー界面制御、ポリマーとの混合・混練技術、力学特性、熱特性、光学特性の制御等について詳解いたします。

開催日

  • 2023年11月6日(月) 10時30分 2023年11月19日(日) 16時30分

修得知識

  • 各種ポリマー系ナノコンポジットの調製事例
  • シリカフィラー表面の疎水化処理ならびにこの処理を用いずにポリマー中に分散させるテクニック・ノウハウ
  • フィラー/ポリマー界面がコンポジットの材料特性に与える影響・発現する特性に及ぼす親水性シリカナノフィラーの役割
  • コンポジット技術のブレークスルーのための材料設計方針

プログラム

 ポリマー材料との複合化に用いるシリカは安価な増量材としての役割だけでなく、近年ではポリマーの特性向上や新機能の付与のための添加剤 (フィラー) として注目されている。とりわけnm寸法のシリカナノフィラーを高分散状態でポリマーと複合化したナノコンポジットは、力学特性はじめ優れた特性発現が期待される。ただし、望まれる特性を発現させるには、ナノシリカの十分な理解と適切な材料選択が必要となるほか、ポリマーの種類に合わせた分散性の均質化、シリカ/ポリマー界面制御、ポリマーとの混合・混練技術といった多岐にわたる知見が必要となる。これらの技術は一部複合材料で実用化されているものの、一般には製品の安定的な製造や信頼性の高い材料品質の確保が経験則に基づいて推し進められている場合も多い。したがって、シリカ/ポリマー系ナノコンポジット開発における品質と生産性の両立に向けて最小のコストで最大の効果を狙うには、経験と理論のバランスのとれた的確なアプローチが必要となる。
 本セミナーでは、大学でこの分野の基礎研究を実験と数値シミュレーションの両輪で推進している講師の経験を通して上記の技術を系統的かつ学術的に理論づけした実務への活用のきっかけに繋がる内容を講演する。ナノコンポジットのフィラーとしてのシリカの活用事例としては、従来型コンポジットの紹介だけでなく、講師が研究開発しているシリカナノフィラーの表面改質処理を必要としない新しいポリマー系ナノコンポジットに関する簡易調製技術やそのノウハウとキーポイント、さらにはポリマー系コンポジットとしての優れた材料特性の発現におけるシリカナノフィラーの役割・効果について、実験結果とシミュレーション解析結果に基づき分かりやすく解説する。

  1. シリカフィラーの基礎と概略
    1. シリカフィラーの分類と基本物性
    2. フィラーとしてのシリカ微粒子の製法
  2. シリカの分散・凝集制御の理論と実際
    1. シリカ微粒子の分散安定性およびその制御法
    2. シリカの表面改質技術
    3. 従来型フィラー/ポリマー系ナノコンポジットの調製法と特性
  3. シリカナノフィラーの表面改質処理を用いない新規なシリカ/ポリマー系ナノコンポジットの簡易調製法
    1. 親水性ナノシリカの分散を事例とする無機ナノフィラーのポリマー中への高分散のキーポイント
    2. 本調製法で使用するシリカナノフィラーの特徴
    3. 各種ポリマー中へのシリカナノフィラー分散技術
      1. シリカ/フッ素樹脂系
      2. シリカ/エチレン – ビニルアルコール共重合樹脂系
      3. シリカ/ポリスチレン系
      4. シリカ/ポリプロピレン系
      5. シリカ/高密度ポリエチレン系
      6. シリカ/アクリル樹脂系
      7. シリカ/ポリカーボネート系
      8. シリカ/エポキシ樹脂系
    4. 異種ナノ粒子との複合フィラーとしての活用技術
      1. (シリカ+カーボンブラック) ナノ粒子複合フィラー
      2. (チタニア+シリカ) ナノ粒子複合フィラー
      3. (板状窒化ホウ素+シリカ) ナノ粒子複合フィラー
    5. ポリマー母相中でのナノフィラー位置制御に向けたコンポジット膜の微視構造デザインと調製事例
      1. シリカ/アクリル樹脂系
      2. シリカ/スチレン・ブタジエンゴム系
  4. シリカナノフィラーの分散がポリマー系ナノコンポジットの諸特性に及ぼす影響・効果と材料設計のポイント
    1. 実測結果と数値シミュレーションに基づく力学特性制御
      1. 引張特性とその向上のためのナノコンポジット設計のポイント
      2. 耐衝撃特性とその向上のためのナノコンポジット設計のポイント
      3. シリカと異種粒子の複合フィラーによるポリマーの硬さ・強さと耐衝撃性の両立実現の取り組み事例
    2. 実測結果と数値シミュレーションに基づく熱物性制御
      1. エポキシ樹脂系ナノコンポジットの熱膨張率・耐熱性・熱伝導率に及ぼす シリカ/樹脂母相間界面相互作用の影響
      2. シリカと窒化ホウ素ナノ粒子複合フィラー充填エポキシ樹脂系コンポジットの熱伝導率と微視構造の関係
      3. シリカと窒化ホウ素ナノ粒子複合フィラー充填エポキシ樹脂系コンポジットの熱膨張率と耐熱性
    3. 光学特性制御
      1. シリカ/透明樹脂系ナノコンポジット膜の微視構造と光線透過率の関係
      2. シリカ/透明樹脂系ナノコンポジット膜の微視構造の高秩序化による屈折率制御
    • 質疑応答

講師

  • 棚橋 満
    富山県立大学 工学部 機械システム工学科
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,700円 (税別) / 38,170円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,700円(税別) / 38,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2023年11月6日〜19日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は印刷・送付いたします。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/24 粘度、粘弾性の測定法とデータの読み方、活用例 オンライン
2024/12/25 粒子・粉体の混合・分散技術の基礎と応用・トラブルシューティング オンライン
2024/12/25 乳化・分散・攪拌の基礎と操作およびスケールアップ評価 オンライン
2025/1/6 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2025/1/7 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン
2025/1/8 高分子・ポリマー材料の合成、重合反応の基礎、プロセスと工業化・実用化の総合知識 オンライン
2025/1/10 撹拌装置の設計/スケールアップの基礎とトラブルシューティング オンライン
2025/1/15 スラリー中粒子の分散・凝集状態の制御に向けた評価技術 オンライン
2025/1/15 実例を踏まえたスプレードライ技術の基礎とスケールアップ手法 オンライン
2025/1/23 粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術 会場・オンライン
2025/1/24 トラブルのない上手な粉体装置・設備のエンジニアリング オンライン
2025/1/24 実例を踏まえたスプレードライ技術の基礎とスケールアップ手法 オンライン
2025/1/28 多孔性材料による気体の吸着制御 オンライン
2025/1/28 微粒子の分析技術、磁化率測定の基礎、粒子の開発・評価・品質管理への活用 オンライン
2025/1/29 コナ (粉体) の固結メカニズムと評価・対策法 東京都 会場
2025/1/29 カーボン材料の分散制御技術と評価法 オンライン
2025/1/30 高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的な活用方法 オンライン
2025/1/30 粉砕技術の種類、メカニズム、シミュレーションによる粒子径変化の予測、粉砕条件の最適化 東京都 会場・オンライン
2025/1/30 無機ナノ粒子の合成、表面処理・表面修飾と分散技術 オンライン
2025/1/31 分散剤の選択方法 & 配合技術の総合知識 オンライン