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化学吸収法によるCO2分離・回収

化学吸収法によるCO2分離・回収

~低温での放出性能をどう上げるか? 低濃度CO2の吸収効率をどう改善するか?~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、これまでのCO2吸収・分離・回収技術の紹介とCO2吸収・分離・回収・貯蔵 (廃棄) のブームの起こり方に関する考察と今後の行方について解説いたします。

開催日

  • 2023年7月24日(月) 10時30分 16時15分

修得知識

  • 化学吸収法によるCO2の回収技術
  • 回収CO2の資源化技術
  • 関係する技術課題や企業における開発の取り組み、今後の方向性
  • CO2吸収・分離・回収の基礎知識
  • CO2吸収・分離・回収の応用分野
  • CO2吸収・分離・回収技術の今後の予想

プログラム

第1部 化学吸収法によるCO2の回収とその資源化

(2023年7月24日 10:30〜12:00)

 化学吸収法によるCO2の回収技術、回収CO2の資源化技術、これらに関する企業での技術開発の内容や今後の方向性等について、具体的に紹介する。

  1. 背景:カーボンニュートラルとCO2の回収、資源化
  2. カーボンニュートラルに向けたIHIの取り組み
  3. CO2の回収技術
    1. 様々なCO2回収技術
    2. 化学吸収法と酸素燃焼法
  4. 化学吸収法によるCO2の回収技術
    1. 化学吸収法の原理と特徴
    2. 化学吸収法で用いられる吸収液、アミン
    3. 化学吸収法における課題
    4. IHIにおける化学吸収技術開発
      1. 吸収液の開発
      2. 充填材の開発
      3. 熱回収プロセスの開発
      4. 実ガス条件・長時間実証試験
  5. CO2の資源化技術
    1. 様々なCO2の資源化技術
    2. IHIにおけるCO2の資源化技術
      1. CO2を用いた燃料の合成技術 (メタネーション)
      2. CO2を用いた燃料の合成技術 (持続可能な航空燃料 (SAF) )
      3. CO2を用いた化学品の合成技術 (オレフィン化)
  6. 技術の商用化に向けた取組みと課題
    • 質疑応答

第2部 リチウム複合酸化物系CO2吸収材の作製とその吸収特性、応用

(2023年7月24日 13:00〜14:30)

 本講では、これまでのCO2吸収・分離・回収技術の紹介とCO2吸収・分離・回収・貯蔵 (廃棄) のブームの起こり方に関する考察と今後の行方について解説する。
 近年、環境問題の1つである地球温暖化の原因の1つとされる二酸化炭素 (CO2) の吸収・分離・回収がクローズアップされる時期がありますが、場合によってはクローズアップされない時期もあります。クローズアップされている時のCO2の吸収・分離・回収技術の中で、CO2吸収材は固体、液体、膜系という形態を問わず注目されてきました。これは、多少ブームに依存しているのかもしれません。この変動は、地球温暖化の本当の原因がCO2なのか否かについては、まだ明かな結論が出ていない事実に依存している様に思えます。
 本講では、まず、ブームであるか否かにかかわらず、CO2の吸収・分離・回収と貯蔵 (CCS) について解説します。これまで研究されてきた固体、液体、膜系を含むCO2吸収材の一般論からスタートし、それら吸収材の利点や欠点を指摘していきます。その後、欠点を改善するための新機能をもつCO2吸収材の構造と予想される性能及び、応用が期待される分野について述べます。最後に、CO2吸収・分離・回収と貯蔵に関する近未来的な展望について少し考察します。

  1. はじめに
    1. 地球温暖化と温室効果ガス
    2. 二酸化炭素 (CO2) 排出量の増加と地球温暖化の相関
    3. もしも、第一の温室効果ガスがCO2であるとするならば
  2. CO2回収・除去の方法
    1. 膜分離法
    2. 吸着分離法
    3. 吸収分離法
    4. その他の方法
  3. 吸収分離法に用いられるCO2吸収材
    1. アミン系吸収材
    2. ソーダライム系吸収材
    3. リチウム複合酸化物系吸収材
  4. リチウム複合酸化物系CO2吸収材の作製方法と吸収特性
    1. 合成・作製方法
    2. CO2吸収特性と温度
    3. CO2吸収特性と結晶構造
    4. 問題点
  5. 自己発熱型CO2コンポジット
    1. 素材
    2. 構造
    3. 期待されるCO2吸収特性
    4. その応用分野
  6. 多量に排出されるCO2の吸収・分離・回収・貯蔵
    1. CO2の吸収・分離・回収工程
    2. 貯蔵場所と化学反応
    3. CO2吸収ブームの発生とその行方
    • 質疑応答

第3部 相分離を利用した高速DACシステムの開発

(2023年7月24日 14:45〜16:15)

 2050年にカーボンニュートラル実現にむけ、二酸化炭素回収技術の開発が急務となっている。特に最近では大気中の二酸化炭素を吸収・回収する「Direct Air Capture (DAC) 」が注目を集めている。当研究室では液-固相分離を利用することで、400ppmの二酸化炭素を高効率に吸収し、かつ、60°C程度の低温で吸収した二酸化炭素を脱離・回収できる技術を開発した。本講演では、カーボンニュートラル実現に向けたDAC技術の最近の動向と、我々が開発した相分離によるDAC技術について紹介する。

  1. カーボンニュートラルについて
  2. 二酸化炭素除去技術:Direct Air Capture
  3. 相分離を利用した二酸化炭素除去・回収技術
    • 質疑応答

講師

  • 荒川 純
    株式会社IHI 技術開発本部 技術企画部
    主査
  • 大石 克嘉
    中央大学 理工学部 応用化学科
    教授
  • 山添 誠司
    東京都立大学 大学院 理学研究科 化学専攻
    教授

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
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  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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