技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

いまさら人には聞けないPart11

いまさら人には聞けないPart11

~Part11の現状と動向・Part11査察対応の最新の考え方~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年7月5日(水) 13時30分 16時30分

受講対象者

  • 製薬・医療機器会社の非臨床試験部門、臨床開発部門、工場部門、品質保証部門、薬事部門、IT部門の各担当者
  • ベンダーの製薬・医療機器担当者

修得知識

  • 最新のFDAのPart11に対する指導要領・期待
  • 21 CFR Part11およびER/ES指針の真の解釈
  • グローバルの規制要件の動向
  • 最新のER/ES査察動向
  • 電子化のリスクと対応方法

プログラム

21 CFR Part 11は、非常に難解です。正しいPart11対応は、まず正しい条文解釈から始めなければなりません。
Part11は、1997年8月に施行されて以降、一度も改定されていません。
しかしながら、25年以上も前に作成されたルールが現在でも有効であるはずがありません。
FDAは、Part11を改定しないまま、口頭で期待を述べ、口頭で指導を変えてきました。本来はPart11を改定するべきです。したがって、Part11を読んでも、最新のFDAの期待や指導は分かりません。
またPart11発出後には、ハイブリッドシステム (電子記録+手書き署名) などの4つの解けない課題も明らかになりました。
特にコンプライアンスコストの増大に関しては重大です。
そこでFDAは2003年にリスクベースドアプローチを提唱しました。
現状では、Part11を含むほとんどの規制要件はリスクベースドアプローチを採用することとなりました。
一体、Part11のリスクベースドアプローチはどのように考え、どのように対応すれば良いのでしょうか。
そもそもPart11査察というものは存在しません。またPart11を根拠としたワーニングレターは2001年以降、全く発行されていません。
しかしながら、多くの企業は査察における指摘を懸念して、電子化に後れをとってきました。
電子化や電子記録の取り扱いに関しては、どのように考えることが妥当でしょうか。
さらに、昨今は世界の規制当局はデータインテグリティに関して関心を持っています。
ではPart11とデータインテグリティの要求では何が異なるのでしょうか。
本セミナーでは、Part11発出から現在に至るまでのFDAの期待や指導の変遷と、現状における適切なPart11対応について、初心者にもわかりやすく解説します。
また、難解なPart11の条文を具体的に解説します。

  1. 電子化のリスク
    • FDAの電子記録・電子署名に対する懸念
    • これは誰のメール? (ライブドアの偽メール事件 2006年)
    • 電子化におけるリスクとは
    • 真正性・見読性・保存性とは
    • ER/ES指針が求める真正性の3つの要件
    • バックアップはなぜ真正性の要件か?
    • 監査証跡の重要性とは
    • 監査証跡を吹っ飛ばす行為には3種類ある
      1. CFR Part11とは
      2. Federal Register:連邦広報
      3. 連邦広報によるFDAの規則公示の手順
      4. CFRとは
      5. 21 CFR Part11とは?
      6. 21 CFR Part11の発行
      7. 21 CFR Part11の概要
      8. 21 CFR Part11の実態は!?
      9. 21 CFR Part11の目次
  2. Part11の解けない4つの課題
    • Part11の4つの解けない課題
    • 1.電子記録の範囲
    • タイプライター・イクスキューズ
    • タイプライター・イクスキューズは、日本においても通用しない
    • 2.署名と記録のリンク
    • ハイブリッドシステムとは
    • ハイブリッドシステムの問題点
    • Excelの問題点
    • Excelの管理の留意点
    • 3.電子記録の長期保存に関する問題
    • タイムカプセルアプローチとマイグレーションアプローチ
    • 4.レガシーシステムの対応
  3. Part11の経緯と動向
    • 21 CFR Part11の歴史 (その1)
    • Compliance Policy Guide 7153.17 (1999.5.13)
    • Part11対応課題
    • Part11に関するFDAガイダンスとその後の動向
    • Part11に対する各社の対応
    • データ不正とその代償
    • シェリング・プラウ社のQCにおける不正とその代償
    • データ不正とその代償
    • 21 CFR Part11の歴史 (その2)
    • Guidance for Industry Part11 ER; ES – Scope and Application
    • リスクベースドアプローチとは
    • 製品とプロセスの理解
    • Guidance for Industry Part11 ER; ES – Scope and Application
    • 21 CFR Part11の歴史 (その3)
    • 第31回 国際GMP会議 – アテネ (2007年3月14日)
      データインテグリティと不正 – 新たに迫りくる危機か?
    • 21 CFR Part11の査察開始 (再開)
    • 背景
    • FDAの期待と要求の変遷
  4. Part11逐条解説
    • 21 CFR Part11の目次
    • 11.1 適用範囲
    • 11.2 実施
    • 11.3 定義
    • 11.10 クローズシステムの管理 電子記録の信頼性、完全性、守秘性の維持
    • 11.30 オープンシステムの管理
    • 11.50 署名の明示
    • 11.70 署名と記録のリンク
    • 11.100 一般的要求
    • 11.200 電子署名の構成要素と管理
    • 11.300 ユーザーIDとパスワードの管理
  5. Part11からデータインテグリティへ
    • なぜデータインテグリティが重要か?
    • 電子記録のセキュリティによって不正から記録を守れば十分か?
    • はたしてセキュリティや監査証跡機能を付ければ電子記録は信頼できるのか?
    • データインテグリティを脅かすリスクの例
    • 電子記録と紙記録ではどちらが重要か?
    • 改竄の定義とは
    • 意図した変更とは
    • データインテグリティの保証
    • アウェアネスにより多くの問題に気付く
    • データインテグリティの保証
    • システムが適正にバリデートされれば、電子記録の信頼性は紙媒体よりも高い
  6. 質疑応答

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,000円 (税別) / 33,000円 (税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/17 細胞培養 超入門講座 オンライン
2025/1/17 グローバル開発における承認申請のための医薬英語/英文ライティング入門 オンライン
2025/1/20 GMP業務の前に最低限知るべき12の重要事項 オンライン
2025/1/20 再生医療等製造施設におけるGCTP (製造管理・品質管理) 対応のポイントと査察対応 オンライン
2025/1/21 不具合発生の可能性を予測し、未然に原因を排除するための変更管理・逸脱管理 (リスクのクラス分類と運用の留意点) 東京都 オンライン
2025/1/21 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/21 相場観をふまえた医薬品ライセンス契約とライセンスフィー設定の課題 オンライン
2025/1/22 洗浄バリデーションの基礎と残留許容値、回収率設定の科学的根拠の示し方 オンライン
2025/1/22 高効率を目的としたGVPにおける情報収集と自己点検、教育訓練 オンライン
2025/1/22 無菌医薬品の滅菌選択順位の考え方と無菌性保証における無菌試験の限界、並びにパラメトリックリリースの推奨 オンライン
2025/1/23 基礎から学ぶ原薬の製造プロセス変更時の留意点と同等性評価のポイント オンライン
2025/1/24 GMP工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (2日間) オンライン
2025/1/24 GMP工場 (増築・新規構築) における設計/施工時の注意点とURSの具体的記載例 オンライン
2025/1/24 CMC試験におけるOOS・OOT 判断/発生時の対応 東京都 会場・オンライン
2025/1/24 GMP省令が要求するQAの逸脱の防止対策とCAPA/変更管理 オンライン
2025/1/27 治験薬GMPにおける品質システム運用と記録の残し方 オンライン
2025/1/27 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2025/1/27 洗浄バリデーションでの洗浄方法選択、残留限度値とホールドタイム設定 オンライン
2025/1/27 体外診断用医薬品の保険申請戦略と申請書の書き方 オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターにおける承認申請・審査と品質管理・品質評価/ 非臨床安全性評価/臨床開発 全4コース (4日間) オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析
2009/8/20 コンピュータバリデーション
2009/6/5 非GLP/GLP試験・医薬品製造の国内・海外委託と適合性調査対応
2009/2/23 社内監査の手引き