技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

生分解性プラスチックの動向、設計技術とその評価

生分解性プラスチックの動向、設計技術とその評価

~プラスチック循環利用の考え方、生分解性プラスチックの設計と土壌・海洋生分解性評価~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年6月29日(木) 10時30分 16時10分

プログラム

第1部 廃プラスチック問題の現状とゼロカーボン社会における有機資源の循環利用

(2023年6月29日 10:30〜12:00)

 大量に生産されたプラスチックは大量に廃棄され、その一部が海洋へ流出して生態系に深刻な影響を与えており、廃プラスチック問題は最重要な環境問題の一つとして認識されるようになりました。
 またこれまでのリサイクルは、廃プラスチックを単に有用物に転換する技術を個別に開発してきましたが、持続可能な社会では、プラスチックのライフサイクル全体を通して環境負荷を低減させることを目指しています。
 さらにゼロカーボンを目指す社会では、バイオマスなどの再生可能資源がプラスチックの主な原料となり、廃プラスチックの再利用、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルなどの炭素の循環利用が重要になると考えられています。
 本講演では、プラスチックの循環利用に関する新しい考え方を解説します。

  1. 持続可能な社会の実現を目指す背景
  2. 廃プラスチックに関する動向
  3. プラスチックのリサイクルの特徴
  4. プラスチックのリサイクル技術の概要
    1. 選別
    2. マテリアルリサイクル
    3. ケミカルリサイクル
    4. PETボトルのリサイクル
    5. エネルギー回収
    6. 評価法
  5. 電気電子機器に使用されているプラスチックのリサイクル
  6. 自動車に使用されているプラスチックのリサイクル
  7. バイオプラスチックの現状と課題
  8. 資源循環の未来
    • 質疑応答

第2部 海洋生分解性を有する微生物ポリエステルとその材料物性

(2023年6月29日 13:00〜14:30)

 微生物ポリエステルは優れた生分解性を示し、バイオマスや二酸化炭素を原料として合成することができるバイオプラスチックです。コンポストや土壌のみならず海水中でも生分解を示すことから、海洋プラスチック汚染やマイクロプラスチック問題を解決できうる材料と期待されています。
 本講座では、微生物ポリエステルの生合成法や基本的な材料物性、海洋生分解を中心に解説します。

  1. 微生物ポリエステルとは
    1. 生分解性プラスチックとしての微生物ポリエステル
    2. 微生物ポリエステルの製品化事例
  2. 微生物ポリエステルの生合成方法
    1. ポリエステル合成細菌とその代謝経路
    2. ポリエステル共重合体の生合成
  3. 微生物ポリエステルの材料物性
    1. 熱物性
    2. 機械物性
  4. 微生物ポリエステルの海洋生分解性
    1. 生分解性の評価
    2. 材料表面観察と菌叢解析
    • 質疑応答

第3部 生分解性プラスチックの土壌・海洋生分解性評価と実験上のポイント

(2023年6月29日 14:40〜16:10)

 海洋プラスチック問題がクローズアップされる中、解決策の一つとして生分解性プラスチックが期待されています。
 ここでは生分解性プラスチックの種類と特徴、それらの生分解について紹介し、とくに生分解性の評価では土壌、海水環境のそれぞれの視点でラボ試験、実環境試験の実例を示し、どのような環境条件でどのように生分解が進むのかについて紹介します。

  1. バイオプラスチックバイオマスプラスチックと生分解性プラスチック
    • バイオマスプラスチックと生分解性プラスチック
    • 上市されている生分解性プラスチックと開発が進む新規生分解性プラスチック
    • 高分子構造と生分解性
    • 生分解の制御
  2. 生分解性評価法
    • ラボ生分解試験
    • フィールド試験
  3. 環境中での生分解
    • 土壌中での生分解
    • 海水中での生分解
    • 環境微生物の影響
  4. 生分解性プラスチックへの期待
    • 質疑応答

講師

  • 加茂 徹
    早稲田大学 理工学術院 総合研究所
    上級研究員
  • 柘植 丈治
    東京工業大学 物質理工学院 材料系 ライフエンジニアリングコース
    准教授
  • 中山 敦好
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門
    主任研究員

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/8 高分子の接着性改善と表面処理、界面の構造評価技術 オンライン
2024/5/9 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) における変色劣化の機構とその防止技術 オンライン
2024/5/10 熱分析の基礎と測定・解析技術 オンライン
2024/5/10 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/5/10 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/5/13 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/13 車載用プラスチックの基礎と最新動向 オンライン
2024/5/14 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2024/5/14 ブリードアウトの発生メカニズムと制御、測定法 オンライン
2024/5/14 熱可塑性エラストマー (TPE) の基礎と生分解性TPEの開発 オンライン
2024/5/15 高分子の結晶化、結晶高次構造の制御、分析解析、その応用 オンライン
2024/5/15 ヒートシールのくっつくメカニズムと不具合対策、品質評価 オンライン
2024/5/15 UV硬化樹脂における硬化不良対策と硬化状態の測定・評価 オンライン
2024/5/16 二軸押出機による混練技術とプロセス最適化 オンライン
2024/5/16 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/17 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/17 バイオマスプラスチックの技術動向と活用事例 オンライン
2024/5/20 廃プラスチックの最新リサイクル技術の動向 オンライン
2024/5/20 導電性高分子の基礎と最新の研究動向・応用 オンライン
2024/5/21 高分子材料のモノマー化、解重合反応とケミカルリサイクルの動向 オンライン