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医薬品不純物の変異原性評価とニトロソアミン類の許容摂取量の設定、管理戦略

ICH M7のトピックリーダー経験者、企業の実務担当者が語る

医薬品不純物の変異原性評価とニトロソアミン類の許容摂取量の設定、管理戦略

~ICH M7 (R2) ガイドラインの最新動向、ニトロソアミン類の高感度分析法~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年6月22日(木) 10時00分 15時45分

プログラム

基調講演: ICH M7 ガイドラインの動向 〜変異原性評価面から〜

(2023年6月22日 10:00〜10:40)

 2回の改訂を経てICH-M7 (R2) ガイドラインは、2023年4月にStep 4に到達した。本ガイドラインには26項目のQ&Aと、22化合物のモノグラフの補遺が追加された。これによりM7ガイドラインの策定作業は一旦終了する。本講演では、M7の概要と、M7 (R2) の改訂のポイント、さらには現在問題となっているN-ニトロソアミン不純物について、主に変異原性と発がんリスク評価の観点から解説する。

  1. ICH M7ガイドラインの概要
    1. 医薬品不純物ガイドラインの経緯
    2. M7ガイドラインの一般原則
    3. ハザード評価とQSARの利用
    4. リスク評価とTTC
    5. リスクの特性解析と緩和
  2. ICH M7 (R2) ガイドラインの改訂ポイント
    1. 補遺:化合物特異的な許容摂取量
    2. Q&A
  3. N-ニトロソアミン不純物
    1. これまでの経緯
    2. N-ニトロソアミン化合物の変異原性評価
    3. N-ニトロソアミン化合物の発がんリスク評価
    • 質疑応答

第1部 (Q)SARを用いた不純物の変異原性評価/エキスパートレビューとリードアクロス法を用いたニトロソアミン類の許容摂取量 (AI) の設定

(2023年6月22日 10:50〜12:20)

 変異原性不純物は低レベルで存在する場合においても、DNAに直接損傷を与えて突然変異を引き起こし、がんを誘発する可能性があるため、不純物が変異原性を示す可能性について慎重に評価を実施する必要がある。
 本講演では、ICH M7ガイドラインに基づく (Q)SARを用いた変異原性評価について、特に (Q)SAR評価のエキスパートレビューにフォーカスして解説する。さらにICH M7において非常に強い変異原性発がん物質 (cohort of concern) に分類されるニトロソアミン類について、リードアクロス法を用いた許容摂取量 (AI) の設定についても解説する。

  1. ICH M7 (R2) ガイドラインに基づく不純物の変異原性評価
    1. ICH M7 (R2) ガイドライン及びICH M7 (R2) Q&Asの概要
    2. データベースまたは文献検索による初期分析
    3. 2種類の (Q)SARを用いた変異原性評価
    4. in vitro/in vivoフォローアップ試験
  2. (Q)SAR評価のエキスパートレビュー
    1. (Q)SAR予測結果の信頼性の検証
    2. Mitigating factorの検証
    3. リードアクロス法
    4. 化学構造のエキスパートレビュー
    5. 追加の (Q)SARモデルを用いた評価
    6. (Q)SARモデルのバージョンアップの影響
  3. 事例紹介
    1. ニトロソアミン類の許容摂取量 (AI) の設定法
    2. ニトロソアミン類関連のガイドライン概要
    3. ニトロソアミン類のクラス分類
    4. リードアクロス法を用いたニトロソアミン類の許容摂取量の設定
    5. 事例紹介
    • 質疑応答

第2部 医薬品におけるニトロソアミン類の管理戦略及び高感度分析法開発

(2023年6月22日 13:10〜14:30)

 医薬品中のニトロソアミン類の管理における規制動向や検証試験に向けた高感度分析法開発について、事例を交えてご紹介致します。本講演内容が製造販売業者に対するニトロソアミン類の自主点検にお悩みの皆様の一助となれば幸いです。

  1. 最新の規制動向
    1. 規制の背景
    2. 各国の動向
  2. 自主点検について
    1. リスクアセスメント
    2. 検証試験及び管理戦略
  3. 高感度分析法開発
    1. 分析法開発時の留意点
    2. 分析法開発の事例
    • 質疑応答

第3部 後発医薬品開発におけるニトロソアミン類の管理戦略

(2023年6月22日 14:45〜15:45)

 2018年にバルサルタン原薬からNDMAやNDEAが検出されて以来、多くの医薬品でN-ニトロソアミン (以下、ニトロソアミン) 類の混入が確認されており、各国の規制当局からは、医薬品に混入するニトロソアミンの管理に関する通知が発出されました。一方、その具体的手法については各社の方針に委ねれられているのが現状です。
 本セミナーでは、後発医薬品の製剤開発におけるニトロソアミン生成リスクの評価方法及び管理戦略の例について紹介します。

  1. ニトロソアミン類の混入リスクに関する自主点検通知発出の経緯
  2. 自主点検への対応
    • 情報収集及びデータベース化
    • 初期リスク評価
  3. 後発医薬品開発における管理戦略の策定
    • モデル製剤での検証
    • 管理戦略の策定
    • 質疑応答

講師

  • 本間 正充
    国立医薬品食品衛生研究所
    所長
  • 長遠 裕介
    富士フイルム富山化学株式会社 富山研究開発センター
    マネージャー
  • 池内 康祐
    シオノギファーマ株式会社 金ケ崎工場 金ケ崎品質管理 高感度分析グループ
    サブグループ長
  • 香川 千乃
    沢井製薬 株式会社 物性研究部 物性IIIグループ
    グループマネージャー

主催

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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
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  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
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