技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチック成形品の残留応力発生と解放メカニズム & 各種事象の予測法

粘弾性挙動から残留応力を紐解く

プラスチック成形品の残留応力発生と解放メカニズム & 各種事象の予測法

~粘弾性挙動の時間・温度換算則の誘導方法とその活用法 / プラスチックの時間・温度に伴う各種事象の予測法~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、樹脂の粘弾性挙動と残留応力、変形予測について解説いたします。時間-温度換算則の作成法と各種事象への応用方法についても解説いたします。

開催日

  • 2023年6月16日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の設計、成形、品質、評価に関連する技術者
    • 自動車・自動車内装
    • 家電
    • 携帯電話・スマートフォン
    • PC
    • 食品容器
    • 部品トレー
    • 建材
    • 看板 など
  • プラスチックの不良対策で課題を抱えている担当者

修得知識

  • プラスチックの基本特性である粘弾性特性・熱粘弾性特性
  • 残留応力の発生機構
  • 残留応力の理論的、実験的解析方法
  • 残留応力の低減方法・積極的な利用法
  • 粘弾性特性・熱粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱い
  • 粘弾性特性に成立する時間-温度換算則の概念
  • 時間-温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法の基礎
  • 残留応力+溶剤による耐ストレスクラッキング性
  • 成形不良低減の新射出成形法

プログラム

 プラスチックの力と変形の比例定数である材料定数は、他の材料に比べ時間と温度によって変化する、いわゆる粘弾性挙動が著しい。この粘弾性挙動に伴って、プラスチック成形品には成形時に残留応力が生ずる場合がある。この残留応力は、粘弾性挙動によって解放され、寸法変化や破壊等の経時的な不良を引き起こします。プラスチックの粘弾性挙動の時間、温度依存性には、時間-温度換算則が成立し、この法則を用いて残留応力解放に伴う変形や強度の長期予測、及び繊維強化プラスチックの諸特性の時間、温度依存性の長期予測等が可能となります。
 ここでは、プラスチックの最も重要な粘弾性挙動の解釈法とその利用法、粘弾性挙動に伴う残留応力の発生メカニズム及び解放メカニズムを説明します。さらに、時間-温度換算則の誘導方法とこの換算則を用いた残留応力の解放に伴う変形予測法、強度・変形の長期予測法、加速試験法等の各事象への応用方法について説明します。最後に、成形不良低減の新しい種々の射出成形法を紹介します。

  1. プラスチックの最も重要な基礎知識
    1. 粘弾性特性・熱粘弾性特性とは
    2. 粘弾性特性・熱粘弾性特性の利用方法
    3. 粘弾性に伴う特異現象
      • クリープ挙動
      • 緩和挙動
  2. 粘弾性体の力学の基礎
    1. プラスチックの応力とひずみ
    2. 粘弾性挙動と粘弾性モデル
    3. 応力-ひずみ関係式 (構成方程式)
      • 応力-ひずみ関係式の誘導方法
  3. 粘弾性挙動によって生ずる残留応力の発生メカニズム
    1. 残留応力の発生要因の分類
    2. 硬化過程で生じる残留応力の発生メカニズム
    3. 冷却過程で生じる残留応力の発生メカニズム
    4. 残留応力の理論的・実験的解析手法
  4. 粘弾性材料の時間-温度換算則とその利用方法
    1. 時間-温度換算則の基礎概念
    2. 粘弾性挙動のマスター曲線の作成方法
    3. 時間-温度移動因子
      • アーレニュウス型
      • WLF型
    4. 時間-温度換算則の利用方法
  5. 時間-温度換算則を用いた各種事象の予測方法
    1. マスター曲線を用いたクリ-プ変形の長期予測法
    2. マスター曲線を用いた残留応力開放に伴う変形の長期予測法
    3. マスター曲線を用いたCFRPの変形、強度の経時的変化の予測方法
    4. マスター曲線を用いたプラスチックの諸特性の加速試験方法
    5. 残留応力+溶剤によるストレスクラッキングの対策法
  6. 成形不良低減の新射出成形法の紹介
    1. GAP (Gas・Assist・Pressure) とは?
    2. 射出発泡成形法+GAP、射出中空成形法+GAP、射出圧空成形法+GAP
    • 質疑応答

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送・PDFにて前日までにお送りいたします。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/10 樹脂部品の特性と材料費/加工費/型費の概算法から検図法まで学ぶ超実務設計 オンライン
2024/12/10 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン
2024/12/10 高分子材料の劣化・変色技術の基礎と防止処方技術 オンライン
2024/12/11 粘着剤・粘着テープの剥離メカニズム・動的挙動と応力・変形・レオロジーコントロール オンライン
2024/12/11 低誘電特性樹脂の技術開発動向と設計手法 オンライン
2024/12/11 セラミックグリーンシート成形技術の総合知識 オンライン
2024/12/11 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2024/12/11 ポリマー・高分子材料のモノマー化・解重合技術の基礎とケミカルリサイクルの技術動向 オンライン
2024/12/13 衝撃の基礎と衝撃に関する実験・測定手法および衝撃荷重の低減 東京都 会場・オンライン
2024/12/13 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2024/12/13 高分子絶縁材料の劣化・絶縁破壊メカニズムと計測・データ解釈法 オンライン
2024/12/13 エポキシ樹脂の基礎、硬化剤との反応および副資材による機能化 オンライン
2024/12/16 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/16 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン
2024/12/16 熱可塑性エポキシ樹脂の基礎と応用 オンライン
2024/12/17 高感度化フォトレジスト材料の合成・設計・開発技術 オンライン
2024/12/17 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/12/17 プラスチックリサイクル技術の現状・課題・最新動向 オンライン
2024/12/17 静的・動的光散乱法を中心とした粒径計測の基礎と応用 オンライン
2024/12/17 シリコーンの基本知識と高機能化・トラブル対策 オンライン

関連する出版物