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乳化重合の反応メカニズム、乳化剤の使い方、反応解析、トラブル対策

乳化重合の反応メカニズム、乳化剤の使い方、反応解析、トラブル対策

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、懸濁・乳化重合における、反応機構、特徴と高分子微粒子の調整、最新の粒子化事例について解説いたします。

開催日

  • 2023年1月31日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 乳化重合、懸濁重合、機能性高分子微粒子、反応器設計に関連する技術者、研究者

修得知識

  • 界面活性剤の基礎知識
  • 乳化の基礎知識
  • 反応性界面活性剤の実用例

プログラム

第1部 離散化法による乳化重合反応の数値シミュレーションの方法

(2023年1月31日 10:30〜12:00)

 乳化重合での重合速度や発生粒子数および粒子径分布を定量的に予測するための基本的考え方を説明します。特に、離散化法による数値シミュレーション方法を説明します。DLVO理論による凝集速度定数の予測の方法も説明します。反応器内での流れによる凝集速度定数の増加については取り扱いません。 それらの予測は、高効率・高機能の製品を得るための方策決定および、安全な重合反応の操業のために有効だと期待されます。

  1. 素反応と物質移動
  2. 提唱されている粒子発生に関する仮説
    • 均相発生説とHUFT理論
    • ミセル発生説
    • モノマー滴からの発生
    • 粒子の凝集
  3. 水中オリゴマーラジカルの濃度と粒子径分布の微分方程式
  4. モノマーと乳化剤の分配
  5. 離散化法とモンテカルロ法、モーメント法
  6. 0-1モデルと、定常状態近似を用いた擬バルクモデル
  7. ラジカルの進入速度係数
  8. ラジカルの脱出速度係数
  9. DLVO理論による凝集速度係数の推算法
  10. 離散化法による数値計算方法: Runge-Kutta-Fehlberg法など
  11. 共重合について
    • モノマーの分配
    • 平均速度係数の利用
    • 質疑応答

第2部 乳化重合用の乳化剤や界面活性剤とその応用

(2023年1月31日 13:15〜14:45)

 固液分離装置は様々な分野で独自の分離目的のために開発されてきており、それらの中で代表的な装置を、適用例を踏まえながら紹介する。

  1. 固液分離装置に適用される操作
    1. 濾過操作
    2. 遠心操作
    3. その他の操作
  2. 固液分離装置の紹介
    1. 重力濾過装置
    2. 真空濾過装置
    3. 加圧濾過・圧搾装置
    4. 遠心分離装置
  3. 固液分離装置の選定方法
    1. 選定手順
    2. 選定時の留意点
    • 質疑応答

第3部 重合理論から理解する乳化重合プロセス、装置、制御、トラブル対策

(2023年1月31日 15:00〜16:30)

 乳化重合関連製品開発の効率化と遭遇するであろう様々なトラブル解決に必要な知識を提供する。可能な限りラジカルおよび乳化重合の基礎理論と関連づけ (半) 定量的に解説することに主眼をおく。

  1. 乳化重合 (反応) プロセス
    1. 乳化重合に使用する種々の原料と着目すべき特性および原料に起因するトラブル
      1. 使用する原料概要
      2. モノマー
      3. 開始剤
      4. 乳化剤
      5. その他
    2. 乳化重合法と反応操作および反応特性
      1. 様々な乳化重合反応操作分類
      2. バッチ乳化重合法の操作と特性
      3. セミバッチ乳化重合法の操作と特性
  2. 製品開発の効率化とトラブル発生予防へのシミュレーション活用
    1. ラジカル重合シミュレーションの利用と有効性
    2. (成功例としての) 溶液重合シミュレーション開発と課題克服
    3. 乳化重合のシミュレーション
      1. 乳化重合理論の現状と解決すべき課題
      2. 神話や誤解をまねく定説や記述
      3. 計算に必要な速度定数や諸物性の入手と推算
  3. 乳化重合 (製造) プロセスを構成する主要設備 (最低限知っておきたい知識およびトラブル発生と予防)
    1. 乳化重合製造プロセスの構成
    2. スケールアップに伴うトラブル
      1. スケールアップ不可
        • 温度コントロール不能
        • 多量の凝集物や器壁への付着物発生
        • フラスコと同じ品質・性能ものが出来ない
      2. 乳化重合反応器 (攪拌槽式反応器) のスケールアップ
        • 温度測定
        • 伝熱特性
        • 混合特性
      3. 付属設備および機器で発生するトラブル
    3. 研究開発段階や製造後および出荷後に発生するトラブル
      1. 研究開発段階に発生するトラブル
      2. ラテックスの貯蔵や輸送に関わるトラブル
      3. ユーザーの使用時 (塗工・乾燥等) に発生するトラブル
      4. 性能評価に関わるトラブル
    4. まとめ (開発段階でトラブルを予知し対策を講じるには)
  4. AI、ビッグデータ. IOT の乳化重合プロセスへの適用と期待
    1. Society 5.0時代に向けて
      • AI の知識は現代の「読み・書き・算盤」
    2. 操業データは宝の山
      • シミュレーションに必要な基礎データ取得
      • 運転中の異常予知と即時対処
    • 質疑応答

講師

  • 鈴木 清
    福井大学 学術研究院 工学系部門 材料開発工学講座 化学工学研究室
    准教授
  • 五十嵐 修平
    株式会社ADEKA 機能化学品開発研究所 界面化学品研究室
  • 木村 次雄
    木村技研
    代表

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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