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次世代ディスプレイ最新技術・市場動向

2022年バージョン

次世代ディスプレイ最新技術・市場動向

~CES2022, SID2022における最新ディスプレイ用デバイスの開発状況~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、2022年のCES2022で発表された最新ディスプレイ用デバイス技術のうち、製品発売済み技術はその構造や画質を解析いたします。
また、現時点で開示情報の乏しい技術はSID2022報告、各社の特許公報をベースに推定を含めて解説いたします。

開催日

  • 2022年9月29日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • ディスプレイパネル、材料、製造装置に関連のある技術者や営業・開発企画の担当者

修得知識

  • 最新のフラットパネルディスプレイの技術、市場動向
  • スマートフォンやTVの映像機器とディスプレイの技術関連性
  • 最新のフラットパネルディスプレイの性能比較
  • 最新フラットパネル、OLEDの材料の重要点
  • 量子ドット (QD) 、ミニLED、マイクロLEDの新技術の最新の学会、特許公報情報
  • ディスプレイパネルメーカの技術やその動向

プログラム

 2022年1月開催CES’22から5月開催の学会SID’22を見ると、OLEDパネルおよびこれを搭載したディスプレイ機器のピーク輝度が飛躍的に向上した。TV、モニター用途での性能向上の中心は韓国Samsung Display (SDC) が長年開発してきた量子ドットOLED (QD-OLED) の製品化である。
 OLEDのピーク輝度は、昨年までのLGディスプレイ (LGD) のテレビ用白色OLED (WOLED) の800nitに留まっていたが、SDCのQD-OLEDは1,500nitを実現と公表した。色再現性も大きく向上している。一方、LGDもWOLEDの発光材料に重水素化 (D) を取り込んだ「OLED-EX」技術で、これを1000nitまで引き上げたとの発表を行った。さらに、SID’22ではLGDはWOLEDパネルにおいてMLA (メタライトレンズアレイ) 技術を搭載し光取り出し効率を20%向上し、2,000nitを実現とした。
 OLED輝度が向上した背景には、タブレット、ノートPCそしてTV用途に採用された新技術「ミニLEDバックライト (Mini-LED BL) 」に対する対抗の意味がある。この技術は1000nit以上の高輝度を売りにしているためである。CES’22では、そのMini-LED BLを採用したテレビセットメーカが昨年の2倍の7社以上に増えた。これでプレミアTVを数の上で支配する戦略にみえる。
 本セミナーでは、2022年のCES’22で発表された最新ディスプレイ用デバイス技術のうち、製品発売済み技術はその構造や画質を解析する。一方、現時点で開示情報の乏しい技術はSID’22報告、各社の特許公報をベースに推定を含めて解説する。まずは、SDCあるいは材料メーカの特許公報調査で、QD-OLED用カラーフィルター (CF) の構造、製造方法及び材料について解き明かす。次に、これに対抗するLED光源技術、Mini-LED BL、μLEDの動作原理、特性、構造、材料を分析する。さらに、SID’22で論文賞を受賞した出光興産発表の三重項-三重項融合 (TTF) の2層発光層を用いた青色OLEDの効率向上、インクジェット印刷 (IJP) を用いたOLED、そしてOLEDの後継技術を目指す量子ドットエレクロルミネッセンス (QD-EL) デバイスの構造、製造、材料技術も将来動向含めて解き明かす。
 スマートフォン用OLEDの進化に関しては、Visionoxを初めてとする中国パネルメーカが先行した画面下カメラ (UDC) 技術を、SID’22内容をベースに解説する。中国パネルメーカとSDCの技術比較を行う。

  1. ディスプレイ・デバイスの構造と動作原理
    1. LCD、OLEDの構造と動作原理
      • LCD
      • RGB-OLED
      • 大型WOLED
    2. フォトルミ (PL) QD、QD-OLED、QD-ELの構造と動作原理
    3. μLEDディスプレイの構造と動作原理
  2. CES’22おけるディスプレイ搭載機器の提案とその後の製品化状況
    1. TV・モニター用途Mini-LED BL、μLED
    2. TV・モニター用途OLED (QD-OLED、WOLED) およびAR/VR用途OLED、μLED
    3. CES’22展示TVのその後の製品化状況と判明した表示特性
    4. ディスプレイ・デバイスの市場予測と戦国絵巻
  3. 特許調査で紐解くQD-OLED
    1. QD材料とQD-CF、QD-OLEDの開発ロードマップ
    2. QD-CF層の形成はホトからIJPへの転換
    3. QD-CFバンク材料
    4. QD-OLED用タンデム発光層構成、コスト低減へ向けて
  4. 重水素置換適用から飛躍が止まらないOLEDの効率向上
    1. 2021年から始まっていたスマホ用OLEDの効率向上
    2. 青蛍光材料のドーパントへの重水素置換内容とその事例
    3. OLEDーEX発表に連動して出願増加の青蛍光体特許 (LGD)
    4. 2層青発光層構造でのTTF効率向上等 (SID’22:出光興産)
    5. メタライトレンズアレイ (MLA) によるWOLED取り出し効率向上 (SID’22:LGD)
  5. Mini-LED BL技術
    1. 高コントラスト比実現のLD駆動
    2. Mini-LED BL搭載iPad Pro/Macbook の構造、表示性能
    3. Mini-LED BL搭載Samsung TVの表示性能、改善策への課題
  6. μLEDディスプレイの事始めと構造分類、用途別技術
    1. μLEDディスプレイの事始めと分類
      • Monolithic
      • Discrete μLED
    2. 商品化対応μLEDディスプレイ (CES’22含む)
    3. Samsungのタイル方式TV用μLEDディスプレイ
    4. ARグラス構造と採用が開始されたμLEDディスプレイ
    5. コンタクトレンズディスプレイ進化を支えるμLEDディスプレイ (SID’22)
  7. 画面下カメラ (UDC) 技術の最新動向
    1. 先行する中国パネルUDC技術
      • SID’22
        • Visionox
        • BOE
        • Tianma
    2. US特許分析に見るSDCのUDC技術
  8. 継続開発位置づけのOLED、QD-EL技術の解析 (パターニング製法視点)
    1. All IJ印刷に挑戦するOLED開発 (SID’22:SDC)
    2. IJ印刷を前提としてOLED継承を狙うQD-ELデバイス (SID’22:SDC)
    3. IJ印刷高効率QD-ELに加え高精細はホト加工も狙う (SID’22:BOE)
  9. まとめ:2022年のディスプレイ輝度と進化の製品サイクル

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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