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中分子・高分子医薬品におけるDDS技術と実用化

中分子・高分子医薬品におけるDDS技術と実用化

オンライン 開催

開催日

  • 2022年3月23日(水) 10時30分 17時00分

修得知識

  • mRNAやsiRNAなどの分子を医療に生かす上で有用な脂質ナノ粒子 (LNP) の概念
  • 脂質ナノ粒子 (LNP) を形成する脂質材料のデザイン
  • 核酸医薬品・ペプチド医薬品に関する基礎・現状
  • 核酸医薬品・ペプチド医薬品を医薬品として成功させるためのDDS技術
  • 高分子を利用したDDSの基礎知識と設計理論
  • バイオ医薬品 (中分子・高分子医薬品) のDDSの設計理論
  • バイオ医薬品 (中分子・高分子医薬品) のDDSの評価法

プログラム

第1部 核酸・mRNAのDDS技術としてのLNP

(10:30〜12:00)

 個々の患者の遺伝子を迅速に解析できるようになった現在、遺伝子治療や核酸創薬は、これらのゲノム情報を迅速に医療に生かすことができる創薬モダリティーとして期待されている。特にmRNAは、ワクチン (がんや感染症) や単一遺伝子疾患に対する治療に応用されている。
 本講座では、特にRNA創薬を加速する上で重要な役割を果たす脂質ナノ粒子 (LNP) 型DDS技術について、その分子デザインなどを概説する。
 本講演の中では、随時、講演者が開発している脂質材料 (ssPalm) についての紹介や、これらを用いて研究を進めてきた実施例・研究・経験等について、話題として挿入いたします。

  1. 遺伝子・核酸創薬の概説
    1. 遺伝子・核酸モダリティーの現状
    2. mRNA創薬のメリット
    3. mRNAの構造と品質制御
  2. RNA送達技術としての脂質ナノ粒子 (LNP)
    1. LNP技術の変遷
    2. mRNA搭載LNPを利用したワクチン技術
    3. mRNA搭載LNPの体内動態 (静脈内投与)
  3. LNPの製剤技術と課題
    1. Microfluidicsを用いたナノ粒子製造技術
    2. RNA製剤における安定性の課題
    3. RNA製剤の構造
  4. RNA搭載LNPの今後
    1. 標的化技術
    2. 免疫寛容制御技術等への応用
    • 質疑応答

第2部 中分子医薬品 (核酸医薬品・ペプチド医薬品) におけるDDS技術と製剤化

(12:45〜14:45)

 核酸医薬品やペプチド医薬品は、新しい創薬モダリティとして注目を集めている中分子医薬品である。低分子医薬品や高分子医薬品にはない特徴を有しているものの解決すべき問題も抱えている。
 本セミナーでは、化学的ならびにデリバリーツールの観点から、中分子医薬品の問題点を解決するDDS技術について紹介する。

  1. 中分子医薬品について
    1. 中分子医薬品の基礎と背景
    2. 低分子医薬品・高分子医薬品との比較
    3. 中分子医薬品の問題点
    4. ドラッグデリバリーシステム
  2. 核酸医薬品について
    1. 核酸医薬品の分類
    2. 実用化されている核酸医薬品
    3. 核酸医薬品の問題点
    4. 核酸医薬品の化学的アプローチ
    5. 核酸医薬品のデリバリーツール
  3. ペプチド医薬品について
    1. ペプチド医薬品の歴史
    2. 開発中のペプチド医薬品
    3. ペプチド医薬品の問題点
    4. ペプチド医薬品の化学的アプローチ
    5. ペプチド医薬品のデリバリーツール
    6. 細胞内デリバリーツールとして機能する中分子ペプチド
    • 質疑応答

第3部 高分子・中分子医薬品におけるDDS/ナノマシン技術と実用化

(15:00~17:00)

 近年、近年、疾患ニーズの増加に伴って、核酸、ペプチド、タンパク質、ウイルス等、医薬シーズが実に多様化し、これらはモダリティ創薬と呼ばれ、これからの医薬品の潮流をなすものと期待されているが、その実用化には有効性・安全性を向上させるためのデリバリー (DDS) 技術が必要不可欠である。
 本講座では、悪性腫瘍を対象疾患として、これらのバイオ医薬の安全性と有効性を高めるためのドラッグデリバリーシステム (DDS) の基礎と応用について概説する。

  1. 高分子を利用したDDSの基礎知識と設計理論
    1. DDSの基礎
    2. 先端ナノバイオテクノロジーのための精密合成高分子
    3. 水溶性高分子
      • ポリエチレングリコール
      • ポリベタイン
      • ポリオオキサゾリン 等
    4. ブロック共重合体
    5. 高分子ミセル、リポソーム、脂質ナノ粒子 (LNP)
  2. DDSによるがん標的治療における課題
    1. 悪性腫瘍の特性とDDS設計
      • 個体差
      • 微小環境
    2. 個別化医療とDDS
    3. DDSのコンパニオン診断
  3. バイオ医薬品 (中分子・高分子医薬品) のDDS
    1. バイオ医薬品のためのDDS設計理論
    2. 核酸・ペプチド医薬のDDSの実例
    3. タンパク質医薬のDDSの実例
    4. ウイルスベクターのDDSの実例
    5. その他の例
      • ワクチン
      • エクソソーム 等
  4. DDS (ナノマシン) と医療機器との融合
    1. ナノマシンによる体内病院
    2. イメージング
    3. 物理エネルギー治療
      • 光線力学治療
      • ホウ素中性子捕捉治療
    4. まとめ:ナノマシンが拓く未来医療
    • 質疑応答

講師

  • 秋田 英万
    東北大学 大学院 薬学研究科
    教授
  • 大庭 誠
    京都府立医科大学 大学院 医学研究科
    教授
  • 西山 伸宏
    東京工業大学 資源化学研究所
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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