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ベンゾオキサジン系材料の反応メカニズム、分子設計、複合化、その応用

ベンゾオキサジン系材料の反応メカニズム、分子設計、複合化、その応用

オンライン 開催

開催日

  • 2021年10月28日(木) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 ベンゾオキサジン系材料の基礎

~特性、反応メカニズム、 分子設計など~

(2021年10月28日 10:00〜11:10)

  1. ポリベンゾオキサジンの基礎
    1. ポリベンゾオキサジンとは
    2. ベンゾオキサジンの合成
    3. 熱開環重合
  2. ベンゾオキサジンの分子設計
    1. 高耐熱性化に向けた分子設計
    2. 強靭化に向けた分子設計
  3. 複合化によるポリベンゾオキサジンの高性能化
    1. 高性能高分子との複合化
    2. 有機 – 無機ハイブリッド
  4. 機能性材料としてのポリベンゾオキサジン
    • 質疑応答

第2部 低粘度ベンゾオキサジン系熱硬化性樹脂の実用化に向けた開発

(2021年10月28日 11:20〜12:30)

 高耐熱性樹脂として期待されているベンゾオキサジン誘導体に関し、低粘度化による飛躍的な配合アローワンスの拡大、並びに本系の潜在的な欠点であった反応開始温度の高さの克服に関して講師らが取り組んだ研究について解説する。

  1. 低粘度ベンゾオキサジン系熱硬化性樹脂開発の背景
    1. ベンゾオキサジンの特徴
    2. 課題と開発目標
    3. 低粘度化のアプローチ
  2. 種々のベンゾオキサジン誘導体の合成
    1. 評価方法
    2. 揮発性と分子量
    3. 反応開始温度と置換基効果
  3. 硬化触媒の検討
    1. 反応開始温度と酸触媒のpKa
    2. 触媒の立体的効果
  4. 実用化に向けた配合検討
    1. 発泡対策
    2. 硬化物物性及び従来樹脂との比較
    • 質疑応答

第3部 プロパルギル基を有する新規ベンゾオキサジンの合成と熱分解性の克服

(2021年10月28日 13:20〜14:20)

 ベンゾオキサジンはフェノール類、アミン類、ホルムアルヒドから容易に合成でき、原料の種類が多いことは、モノマーの分子設計・材料設計の観点から非常に魅力的である。筆者らは、アニリン成分およびフェノール類への架橋性官能基の導入と、フェノール類の最適化により、360℃を超える物理的耐熱性 (ガラス転移温度) と同時に、課題であった熱分解性を克服し、400℃に迫る化学的耐熱性 (5%重量減少温度) を有する、新規ベンゾオキサジン化合物の創成に成功した。

  1. 研究背景
  2. 従来技術のトレース結果
  3. 耐熱性を上げるアイデア
  4. 実験詳細
  5. 硬化物の性能評価
  6. 構造と熱分解性の関係に関する考察
  7. まとめ
    • 質疑応答

第4部 ポリイミド、エポキシ樹脂、ウレタン他の樹脂とベンゾオキサジンのポリマーアロイについて

(2021年10月28日 14:30〜15:40)

  1. ポリベンゾオキサジン系ポリマーアロイの基礎
    1. ベンゾオキサジン系樹脂の基本特性
    2. アロイ化の目的
  2. ベンゾオキサジン系ポリマーアロイの具体例
    1. エポキシ樹脂との複合化
    2. ポリイミド樹脂との複合化
    3. その他の複合化
  3. 高分子量ベンゾオキサジン系ポリマーアロイ
    1. 高分子量ベンゾオキサジンの基本特性
    2. 高分子量ベンゾオキサジン系ポリマーアロイ
    • 質疑応答

第5部 ベンゾオキサジン樹脂を用いた高性能熱硬化性樹脂

(2021年10月28日 15:50〜17:00)

 ベンゾオキサジンとエポキシ樹脂あるいはビスオキサゾリン等の他の化合物との共重合反応による高性能熱硬化性樹脂の作製とその特性評価についてお話します。

  1. 熱硬化性樹脂
    1. フェノール樹脂
    2. ベンゾオキサジン
    3. ベンゾオキサジンの合成方法
    4. 様々なベンゾオキサジン
    5. ベンゾオキサジンの利用
  2. ベンゾオキサジンとエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂
    1. 硬化挙動
    2. 硬化物の特性と高性能化
  3. ベンゾオキサジンとビスオキサゾリンからなる熱硬化性樹脂
    1. 硬化挙動
    2. 硬化物の特性と高性能化
  4. ベンゾオキサジンの硬化反応促進
    1. ベンゾオキサジンとエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂
    2. ベンゾオキサジンとビスオキサゾリンからなる熱硬化性樹脂
  5. ベンゾオキサジンを用いた繊維強化複合材料 (FRP)
    1. FRP作製方法
    2. FRPの特性
  6. ベンゾオキサジンを用いた応用展開
    1. 燃料電池用セパレーター
    2. 砥石
    3. ブレーキシュー
    4. 宇宙・航空用材料
  7. ベンゾオキサジンとシアネートエステル樹脂からなる熱硬化性樹脂
    1. 硬化挙動
    2. 硬化物の特性と高性能化
    • 質疑応答

講師

  • 河内 岳大
    龍谷大学 先端理工学部 応用化学課程
    教授
  • 西田 裕文
    金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター
    研究員
  • 有田 和郎
    DIC株式会社 R&D統括本部 アドバンストマテリアル開発センター
    シニアサイエンティスト
  • 古川 信之
    佐世保工業高等専門学校
    名誉教授
  • 木村 肇
    独立行政法人 大阪市立工業研究所 有機材料研究部 熱硬化性樹脂研究室

主催

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