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高分子絶縁材料の高機能化と絶縁破壊・劣化の基礎および評価法

高分子絶縁材料の高機能化と絶縁破壊・劣化の基礎および評価法

~自動車産業の電動化に向けた絶縁材料の耐電圧化、耐熱化、高熱伝導性についての技術ノウハウ~
オンライン 開催

開催日

  • 2021年7月20日(火) 13時00分 17時00分

修得知識

  • 電動化のための高分子絶縁材料の基礎知識
  • 高電圧化、高パワー密度化、高周波化に向けた電動化車両絶縁の課題と対策
  • 絶縁材料の劣化要因とメカニズム
  • 高温下で絶縁トラブルを起こさないための放電の基礎知識
  • ナノコンポジット絶縁材料の高機能性
  • 具体例から学ぶ絶縁フィルム、モータ巻線、電子回路基板の絶縁評価技術ノウハウ
  • インバータ駆動モータの国際規格準拠した絶縁評価技術

プログラム

 地球環境問題を背景として、CO2ゼロの環境社会へと変革する今、電動化のイノベーションとして、高分子絶縁材料の高機能化が進められている。特に、自動車産業の分野においては、電気自動車 (EV) へのシフトが急速であり、従来に比べ、圧倒的に小型・軽量・高パワー密度化により、自動車部品 (モータ、インバータ、DC – DCコンバータ、パワーコントロールユニット) の絶縁材料の耐電圧化、耐熱化、高熱伝導性が要求されている。車両走行の厳しい環境 (高温、多湿、低気圧) の中で多くの部品の絶縁トラブルの対策のためには、絶縁材料の各特性、劣化メカニズムと絶縁破壊を引き起こす放電現象の基礎知識をしっかりと学ぶ必要がある。
 本講演では、電動化に向けた高電圧絶縁技術として、モータ巻線、絶縁フィルム及びパワーモジュールの高密度実装を模擬した回路基板試料を用いた絶縁評価試験 (電源、各種センサー、計測方法) について具体例を紹介しながら、技術ノウハウを習得して頂く。

  1. 電動化に向けた高分子絶縁材料に求められる技術動向
    1. 電気自動車 (EV) 用駆動モータ絶縁の課題と対策
    2. パワーエレクトロニクス部品の高密度実装における絶縁課題と対策
    3. 電動化車両に貢献する高電圧絶縁材料の計測・評価の課題
  2. 電動化技術に必修の絶縁材料の基礎知識
    1. 絶縁材料の各基本特性
      • 耐電界性
      • 誘電特性
      • 耐熱性
      • 熱伝導性
      • 吸水性
      • 空間電荷蓄積
    2. 環境要因で変化する特性 (高温状態では何が変化するのか?)
    3. 絶縁劣化現象とメカニズム
      • マイグレーション
      • トラッキング
    4. 絶縁劣化評価と寿命予測
      • 電気的劣化
      • 熱的劣化
      • 機械的劣化
      • 化学的劣化
  3. 絶縁トラブルを起こさないための放電メカニズムの基礎知識
    1. 絶縁破壊の原因、放電現象
      • 部分放電
      • 沿面放電
      • バリア放電
      • 電気トリー
      • ストリーマ放電
      • アーク放電
    2. 絶縁破壊を加速する空間電荷蓄積
      • 帯電はどうして起きる?
    3. 放電の形態と大きさ
      • 環境要因
      • 印加電圧波形
      • ACとインパルス
      • 極性
      • 周波数でどう変化するのか?
    4. 放電の発生条件と環境因子 (温度、湿度、気圧、放射線) の影響
      • 放電が始まる電圧は予測できるのか?
      • 部分放電フリーの条件はつくれるのか?
    5. 放電と絶縁材料界面
  4. 絶縁材料の高機能化
    1. ナノコンポジット機能性材料の適応拡大
    2. ナノコンポジット技術による電気絶縁性能の向上
    3. 高電圧対策としてのモータ巻線の高機能化
      • 厚肉化
      • 複層化
      • 低誘電率化
    4. 高耐熱絶縁用フィルム
      • 複合化
      • 薄膜化
      • 放熱性向上
    5. モータワニス、パワーモジュール基板材料と封止材
  5. 絶縁材料の評価試験の具体例から学ぶ計測・評価の技術ノウハウ
    1. 電源と各種計測センサーの選定
      • AC
      • インパルス
    2. 実験装置、環境要因設定、計測方法と注意点
    3. スロット用絶縁フィルムの絶縁評価試験
    4. EV用モータ平角線の絶縁評価試験
    5. パワー半導体モジュールの模擬回路基板試料の絶縁評価試験
    6. 国際規格 (IEC) に準拠した実機モータの絶縁評価試験
  6. まとめと今後の課題

主催

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