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生分解性プラスチックの分解制御技術とその応用展開

生分解性プラスチックの分解制御技術とその応用展開

~短期使用から耐久性構造材のような長期使用まで~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、生分解性プラスチックに関わる法規制や業界動向といった生分解性プラを取り巻く現状から、分解制御で重要となる分解開始・分解速度因子の比較整理やPLAの特異的な分解制御機構、更には生分解性素材では弱点とされがちな食害やカビ問題についても解説いたします。

開催日

  • 2021年4月14日(水) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • バイオプラスチック・ポリ乳酸に関連する技術者
    • 自動車分野
    • 電気・電子分野
    • スポーツ分野 など
  • バイオプラスチック・ポリ乳酸に関連する分野のマーケティング担当者、事業企画担当者、経営者

修得知識

  • 海洋プラスチック汚染の実態と地球環境保全・資源循環型社会に向けての法規制動向
  • 生分解性プラの分類、基本特性と高性能・高機能化材料設計・成形加工技術
  • 生分解性プラの食器・食品容器・包装・濾材の製品設計と市場開発動向

プログラム

 生分解性プラスチックの理想像とは、既存の石油系プラスチックと同等の熱的・機械的特性や成形加工性を有しながら、その使用環境下では石油系プラと同等の製品寿命・奉仕期間 (短期使用から長期耐久性構造材料まで) を維持し、製品としての役割を終えた後は堆肥化などの再資源化 (バイオリサイクル) 工程で生ごみと同等速度で速やかに分解される、あるいは自然環境下で自然に還る素材である。
 従って、生分解性プラスチックには使用・廃棄条件に適応した分解開始のトリガー (外的刺激因子) と分解速度の制御に係る分解制御機構が内蔵されていなければならない。本講では、その理想像としてのポリ乳酸に秘められた分解制御機構と分解制御技術を検証し、その応用展開の可能性と実用化例について言及する。また、ポリ乳酸は生分解性であるにも関わらず何故に卓越した抗菌・防カビ性を発現するのか、その機序についても考察する。

  1. 地球環境・資源・廃棄物問題と生分解性プラスチック
    1. 地球環境・資源・廃棄物問題の抜本的解決のために
      1. 海洋プラスチック汚染問題の正しい理解と生分解性プラスチックの役割
        • 海洋プラ濃度の経年変化 (累積増加) 曲線
        • 海洋汚染問題に対する短期的視点と長期的 (グローバルな) 視点
        • 海水中のマイクロチップ (流木、草本類) は太古の昔より存在した!
        • 自然生態系が許容し得る海水中の生分解速度…ポジティブ・コントロールは?
      2. 地球上に生命が誕生して38億年、地球はなぜ廃棄物で埋もれなかったのか?
      3. 自然界が有する真のリサイクルシステムである炭素循環へのリンク
    2. 生分解性プラスチックの識別表示と環境負荷低減効果
      1. グリーンプラ・マーク…日本バイオプラスチック協会 (JBPA) 識別表示制度
      2. カーボン・フットプリント…LCAによる環境負荷の客観的・定量的評価
    3. 生分解性プラスチックの分類、基本特性と応用展開
      1. 硬質タイプ…ポリ乳酸 (PLA) :Tg/Tm=58℃/175℃
      2. 軟質タイプ
      3. ポリブチレンアジペート・テレフタレート (PBAT) :Tg/Tm= – 35℃/115℃
      4. ポリブチレンサクシネート (PBS, PBSA) :Tg/Tm= – 47~ – 35℃/84~115℃
      5. その他…微生物産生ポリエステル (PHBV, PHBH) 、デンプン系
    4. 世界の法規制と業界動向
      1. 欧米グリーンガイド指針…ポイ捨てを助長するbiodegradable (生分解性) 表示
      2. 世界の法規制動向…欧州ではごみ袋やレジ袋、使い捨ては生分解性が主流に!
      3. 業界動向…世界ラーメンサミット「大阪宣言」にてラーメン容器を生分解性に!
  2. 生分解性プラスチックの生分解機構、分解挙動と分解制御技術
    1. 生分解機構の分類 (分解の初期から中期にかけて)
      • 酵素分解型
      • 非酵素分解 (加水分解) 型
    2. 分解開始・速度の支配的因子と制御の可能性
      • 酵素分解型
      • 非酵素分解 (加水分解) 型
    3. PLAの特異的な生分解機構と分解制御機構・技術
      1. 2段階2様式の特異的な生分解機構…耐久性と生分解性の両立
        1. 第一ステップ…化学的加水分解 (分子量、強度低下による形状崩壊)
        2. 第二ステップ…生成した水溶性乳酸を微生物が資化・代謝 (生分解)
      2. ガラス転移温度Tg:58℃≒生ごみ堆肥化施設温度
        • 分解開始のトリガー (自動的スイッチオン機構) 内包
      3. PLAのCOOH末端基濃度と製品寿命…分解速度の制御
    4. PLAの様々な環境下における (非) 分解挙動と応用展開
      1. 生体内…生体内分解吸収性医用材料 (タイプS)
      2. 自然環境下 (土壌、海水)
        • 農林
        • 園芸
        • 土木
        • 水産資材 (タイプM)
      3. 再資源化/バイオリサイクル (堆肥化またはバイオガス化)
        • 使い捨て容器
        • 包装資材、生活
        • 衛生
        • 雑貨 (タイプM)
      4. 高温・高湿下 (自動食器洗い機)
        • リターナブル食器 (タイプL)
      5. 再資源化/マテリアルリサイクル
        • リターナブル食器、電気
        • 電子機器筐体
        • 部品
        • 産業資材
        • 自動車内装材 (タイプL)
    5. PLAの耐食害性と抗菌・防カビ性 … 他素材との比較
      1. ネズミ食害試験
      2. プラスチックのカビ抵抗性試験
        • JIS Z-2911
      3. 生鮮イチゴ収納容器のカビ抵抗性試験
      4. 繊維の抗菌・防カビ性試験
        • 繊維製品新機能評価協議会
        • 抗菌防臭加工新基準
      5. ポリ乳酸の抗菌・防カビ性発現機構
      6. 消費者から届けられた声
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
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  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
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本セミナーは終了いたしました。