技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子フィルム・繊維の延伸プロセスにおける分子配向形成と制御技術

Zoomを使ったライブ配信セミナー

高分子フィルム・繊維の延伸プロセスにおける分子配向形成と制御技術

~高分子の延伸プロセスに関する基礎理論 / 延伸した高分子の構造とその測定方法 / 繊維の延伸による高強度化の考え方 / 配向した高分子の構造解析手法~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、高分子フィルムの延伸過程における分子配向形成・結晶化メカニズム、解析手法、制御技術について分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2021年1月26日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • フィルムの製造技術者
  • フィルムの加工技術者
  • フィルム用ポリマー開発技術者等

修得知識

  • 高分子の延伸プロセスに関する基礎理論
  • 延伸した高分子の構造とその測定方法
  • 繊維の延伸による高強度化の考え方

プログラム

 高分子のフィルムや繊維の製造工程には、押し出したフィルムや繊維を引き伸ばす延伸プロセスが含まれる。この延伸プロセスは、低速で押し出したフィルムや繊維を高速で引き取ることにより、生産効率を向上することができる事から、製造コストを左右する重要なプロセスである。さらに、延伸プロセス中ではフィルムや繊維の引き伸ばしと同時に分子配向が形成され、結晶性の高分子では分子配向に誘起されて結晶化が発生する。分子配向は製品の力学物性に大きな影響を与え、結晶化は製品の熱物性に大きな影響を与えることから、延伸プロセスにおける分子配向や結晶化を制御することは製品の物性を管理する上で非常に重要である。
 本セミナーでは、フィルムの延伸プロセスにおける分子配向形成のメカニズムやその理論的な解析方法、延伸条件と分子配向の関係、配向誘起結晶化の発生と成形性への影響について、小型試験機での実験結果を元に解説する。また、繊維の延伸に伴う分子配向形成と物性の変化、特に繊維の高強度化について解説する。さらに、配向した高分子の構造解析の手法についても解説を行う。

  1. 高分子フィルムの延伸工程
    1. 延伸装置と延伸条件
    2. 延伸工程で加わる力と変形
    3. 延伸工程で加わる熱
    4. 延伸工程における構造変化
      1. 分子配向
      2. 結晶化
  2. 配向高分子の構造とその測定方法
    1. 高分子繊維・フィルムにおける分子配向
      1. 繊維・フィルムにおける配向形態と配向度
      2. 繊維・フィルムにおける分子配向の測定方法
        1. アッベ屈折率計
        2. 偏光顕微鏡
        3. 光変調法
        4. エリプソメトリー
        5. その他の手法
    2. 高分子繊維・フィルムにおける結晶配向
      1. フィルムの結晶配向の特徴
      2. WAXD測定による結晶配向度の測定
        1. 平板状センサーを用いた配向度測定法
        2. 極点図測定による配向度測定法
  3. 延伸過程における分子配向形成
    1. 延伸過程における分子配向の形成と配向緩和
    2. 分子配向形成への延伸温度の影響
    3. 分子配向形成への延伸速度の影響
    4. 分子配向のモデル化
      1. 応力光学則と修正応力光学則
      2. Multi-Mode Maxwell Model
    5. 多段延伸過程における分子配向形成
  4. 延伸過程における結晶化
    1. PETフィルムの延伸過程における結晶化
      1. 一軸延伸過程
      2. 二軸延伸過程
      3. PETフィルムにおける分子配向と結晶化速度の関係
    2. PENフィルムの延伸過程における結晶化
      1. 一軸延伸過程
      2. 二軸延伸過程
    3. PLAフィルムの延伸過程における結晶化と延伸性
      1. PLAフィルムの延伸過程における結晶化
      2. PLAフィルムの多段延伸過程における結晶化と延伸性への影響
  5. 繊維の延伸工程
    1. 繊維の製造工程における配向形成
      1. 紡糸工程と延伸工程
      2. 紡糸工程における配向形成
        1. 高速溶融紡糸における配向形成
        2. 高速溶融紡糸における配向結晶化
        3. 高速溶融紡糸過程の数値解析
      3. 延伸工程における配向形成
        1. 多段延伸による配向形成
        2. 延伸による物性の向上
      4. 特殊な高分子における配向形成
        1. 超高分子量ポリエチレンのゲル延伸
        2. PHBHにおける微結晶延伸
        3. 液晶繊維の熱処理に伴う配向形成
    2. 繊維の延伸による高強度化
      1. 繊維の延伸性と延伸糸物性
      2. 溶融構造制御による延伸性の向上
      3. 溶融構造制御における繊維構造解析
    • 質疑応答

講師

  • 宝田 亘
    東京工業大学 大学院理工学研究科 有機・高分子物質専攻
    助教

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/4 エポキシ樹脂の基礎および各硬化剤の使い方・選び方 オンライン
2024/12/4 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ オンライン
2024/12/4 レオロジーの基礎と測定法 オンライン
2024/12/4 ウェブハンドリング技術の基礎と不具合の対策法 オンライン
2024/12/4 高分子結晶化の基礎と解析技術および結晶成長 オンライン
2024/12/5 高分子の結晶化と結晶高次構造の特徴・各種分析法 オンライン
2024/12/5 乳化重合・ソープフリー乳化重合によるポリマー微粒子の合成と粒子径・形状制御 オンライン
2024/12/6 プラスチック用添加剤の作用機構と使い方 東京都 会場
2024/12/6 架橋ポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術の現状と動向 オンライン
2024/12/9 二軸スクリュ押出機を用いたリアクティブプロセシング技術の基礎から応用へ オンライン
2024/12/9 架橋技術によるポリマーの性能向上と物性・特性改良方法 オンライン
2024/12/9 高分子材料の末端基・構造解析テクニック オンライン
2024/12/9 油脂結晶化の基礎と構造制御 オンライン
2024/12/9 油脂結晶化の基礎と構造制御 オンライン
2024/12/10 樹脂部品の特性と材料費/加工費/型費の概算法から検図法まで学ぶ超実務設計 オンライン
2024/12/10 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン
2024/12/10 高分子材料の劣化・変色技術の基礎と防止処方技術 オンライン
2024/12/11 低誘電特性樹脂の技術開発動向と設計手法 オンライン
2024/12/11 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2024/12/11 ポリマー・高分子材料のモノマー化・解重合技術の基礎とケミカルリサイクルの技術動向 オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/8/5 透明導電性フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/8/5 透明導電性フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2013/7/25 正しい分散剤の選定・使用方法と、分散体の塗布性を上げる添加剤技術
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/4/5 高分子の延伸による構造と配向の発現およびそれらの制御法を利用した材料開発
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書
2012/11/1 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ
2012/9/27 熱膨張・収縮の低減化とトラブル対策
2012/9/20 フッ素樹脂 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2012/9/20 フッ素樹脂 技術開発実態分析調査報告書
2012/5/28 微量ガスの高感度分析方法
2012/5/7 機能性ポリエステルフィルム市場の徹底分析
2012/1/30 水処理膜の製膜技術と材料評価
2012/1/15 光学フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/25 アクリル酸エステル 技術開発実態分析調査報告書
2011/6/20 高分子材料のフラクトグラフィ
2010/12/15 エポキシ樹脂市場の徹底分析