ものづくりの現場において、検査は欠くことのできない工程である。特に外観検査は、不良の流出を防ぐだけでなく、その製品や企業への信頼性を担保する上で、重要な検査工程となった。外観検査を自動化する場合、一般的には、対象ワークや検査項目に応じて、一品一様で既存の画像処理コマンドの組み合わせとパラメータ調整を行う。しかし近年、融通性の高いシステムへの要望が高まり、より汎用性の高い画像処理手法や、AI技術の活用が期待されている。
　本セミナーでは、産学共同研究における事例を通じて、実問題の解決に画像処理・AI技術いかに活用するか、その方法論を解説する。

1. 外観検査・目視検査の自動化に際して
   1. 外観検査自動化の画像処理とは
   2. 外観検査自動化の目利き
   3. 外観検査自動化におけるAI技術
   4. AI技術の活用方法を考える
2. 検査画像処理の研究開発事例
   1. 画像検査ソフト開発支援・自動生成システム
   2. 欠陥識別・分類における機械学習
   3. 人の視覚生理機構に学ぶ「傷の気付き」処理
   4. 撮像系と画像処理系の連携検査
   5. 外観検査における深層学習
3. 産学連携による課題解決
   1. 産学共同研究のはじめ方
   2. 外観検査自動化の学会
4. まとめ
   1. 画像検査工学
   2. 展望