技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
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人間の視覚機能を代行するシステムを工学的に実現することを目的とする画像理解・パターン認識は近年、その重要性を増している。例えば、1) 工場の生産工程における目視検査の自動化、2) 空港のパスポートコントロールにおけるセキュリティチェックのための顔画像認識の自動化、3) 個人認証のための生体認証、4) 交通量監視のための車両計測の自動化、5) 自動車運転支援のための歩行者認識・前方車両認識・車線認識、など現代社会の至るところで画像理解・パターン認識に対するニーズが存在する。
本書は、視覚機能代行システム実現の基礎となる画像理解とパターン認識の理論について解説するとともに、応用についても述べる。
まず、3次元空間中の対象物をカメラで、2次元画像情報として観測するときの射影モデルから始める。2次元画像情報から元の3次元空間情報を復元するための画像理解の理論について解説する。人間が両眼で立体視するのと同じ原理により、複数のカメラで対象物を観測した画像情報から、3次元空間情報を復元する三角測量法、および1台のカメラで観測した画像情報から、3次元空間情報を復元する単眼法について解説する。
次に、画像情報から特徴空間を構成するためのツールとなる基本的画像処理手法について解説し、特徴空間からカテゴリー分類 (識別) するためのパターン認識の理論について解説する。しかし、特徴空間は一般に高次元空間となるので、計算時間が掛り、且つ大きなメモリ容量を必要とするなどの欠点を有する。カテゴリー分類するための解説に入る前に、これらの欠点を克服するために、認識率を低下させることなく効率的に特徴空間の低次元化を実現する統計的理論について解説する。
更に、カメラの視点変動によって生じる画像における対象物の幾何学的変形に対して、ロバストな認識法を構築するとき有効となる射影不変量およびアフィン不変量について解説する。また、特徴空間において分布する特徴の学習データから、未知の特徴が与えられたとき、それが属するカテゴリーを決める識別関数を構築する学習法であるSVM (Support Vector Machine) とAdaBoost、そして近年、注目されているRVM (Relevance Vector Machine) についても解説する。
最後に、上記の理論を応用した、あるいは発展させた、新規性を有する興味深い研究事例について紹介し、画像理解・パターン認識の最近の動向について展望する。
本書はトリケップスセミナーにおいて、2006年から2008年に亙って私が講演した「画像理解・パターン認識の基礎と応用」を基に、内容をより充実したものである。内容の理解を深めることができるように、できるだけ多くの図と画像を用いること、および適所に解答付きの例題を設けることに配慮した。本書を読むにあたっての予備知識として、線形代数とベクトル解析および確率の基礎理論を修得しておられることが望ましい。画像理解・パターン認識の研究開発において直面する問題を解決しようとするとき、直ぐに役立つ手法を探すのみでは、問題を解決できるものではない。そのようなとき、理論の基礎に立ち戻ってじっくりと思考し、工夫することが問題解決の道であると思われる。このような観点から、本書では理論をできるだけ詳細に解説した。本書が画像理解・パターン認識の研究開発に携わる研究者・技術者の一助になれば幸甚である。
本書をまとめるにあたって種々のお世話をいただいた株式会社トリケップスの皆様に感謝申し上げるとともに、参照した書籍の著者に厚く御礼申し上げます。
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